安倍晋三の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 志位和夫議員にお答えをいたします。
 沖縄県における選挙結果に対する認識についてお尋ねがありました。
 選挙の結果については、真摯に受けとめます。その上で、地方自治体の首長選挙の結果について、政府の立場で見解を述べることは差し控えたいと思います。
 住宅や学校で囲まれ、世界で一番危険とも言われている普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければなりません。これが大前提であり、政府と地元の皆様の共通認識であると思います。
 今後とも、地元の皆様の御理解を得る努力を続けながら、普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現するため、全力で取り組んでまいります。
 行政不服審査法に基づく審査請求及び執行停止の申立てについてお尋ねがありました。
 沖縄県による埋立承認の撤回については、事業者である沖縄防衛局が、行政不服審査法に基づき、公有水面埋立法を所管する国土交通大臣に対して、十月十七日、審査請求を行うとともに、執行停止の申立てを行ったと報告を受けています。
 これは、法治国家として、法律に基づき必要な法的措置を講じたものと認識しています。
 民主主義の国では許されない態度との御指摘、制度の乱用との御指摘、公正な手続とは言えないとの御指摘、沖縄には法治主義を適用しないとの御指摘は、いずれも当たらないと考えています。
 安倍政権としては、基地負担軽減のため、できることは全て行う、目に見える形で実現するという方針のもとで取り組んでいきます。
 今後とも、抑止力を維持しながら、沖縄の皆様の心に寄り添い、基地負担の軽減に一つ一つ結果を出してまいります。
 審査請求等の取下げ、沖縄県との話合いの場の設定、普天間基地の無条件撤去についてお尋ねがありました。
 沖縄防衛局が行った審査請求及び執行停止の申立てについては、本日、公有水面埋立法の所管大臣たる国土交通大臣により、関係法令にのっとり執行停止の決定が行われたものと承知しています。
 これは、法治国家として、法律に基づき必要な法的手続が行われたと認識しており、これを尊重すべきものと考えています。
 政府と沖縄県との間では、普天間飛行場負担軽減推進会議や政府・沖縄県協議会という協議の枠組みがあります。政府としては、このような協議の枠組みを活用し、基地負担軽減のための政府の取組について、粘り強く丁寧に説明していきたいと考えています。
 普天間飛行場を移設した上で全面返還するとの方針は、米国政府との間で累次にわたり確認しているものです。政府としては、現行の日米合意に基づき、抑止力を維持しながら、基地負担の軽減に全力で取り組んでまいります。
 日米地位協定についてお尋ねがありました。
 御指摘の提言については、全国知事会のお考えとして受けとめたいと思います。
 日米地位協定は大きな法的枠組みであり、政府として、事案に応じて、最も適切な取組を通じ、具体的な問題に対応してきています。
 安倍政権のもとでは、環境及び軍属に関する二つの補足協定の策定が実現しました。国際約束の形式で得たこの成果は、日米地位協定の締結から半世紀を経て初めてのものであります。
 また、例えば、日本側に第一次裁判権がある犯罪の被疑者たる米国人、軍属の拘禁についても、日米合意に基づき、実際に、起訴前に日本側へ移転が行われてきています。
 今後とも、このような目に見える取組を一つ一つ積み上げていくことにより、日米地位協定のあるべき姿を不断に追求してまいります。
 消費税率引上げの影響についてお尋ねがありました。
 前回、二〇一四年四月の消費税率引上げの際には、耐久財を中心に駆け込み需要と反動減といった大きな需要変動が生じ、景気の回復力が弱まることとなりました。だからこそ、この間、我々はしっかりと三本の矢の政策を進めてまいりました。
 その結果、消費は、一国全体を捉えるGDPベースで見て、実質で二〇一六年以降、前期比プラス傾向で推移し、二〇一三年の水準を上回るなど、持ち直しています。
 来年十月に予定されている消費税率の引上げに当たっては、前回の三%引上げの経験を生かし、あらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応してまいります。
 消費税率引上げに伴う対策についてお尋ねがありました。
 消費税率の一〇%への引上げは、全世代型社会保障の構築に向け、少子化対策や社会保障に対する安定財源を確保するため、これを実現することが必要です。
 消費税率引上げに当たっては、前回の三%引上げの経験を生かし、あらゆる施策を総動員し、経済に悪影響を及ぼさないよう全力で対応してまいります。
 二〇一九年度、二〇二〇年度の当初予算において臨時特別の措置を講ずることとしており、その具体的な内容等については、各年度の予算編成過程において検討してまいります。
 ポイント還元といった新たな手法による支援については、現在、詳細を検討中ですが、端末の導入の支援や手数料の引下げに向けた取組などにより、中小・小規模事業者の皆さんが利用しやすい環境を整えるよう取り組む考えであります。
 消費税率の引上げ等についてお尋ねがありました。
 さきの総選挙では、消費税率引上げに当たって、その使い道を見直し、半分を国民に還元することとし、子供たち、子育て世代に大胆に投資することで、来年十月から幼児教育を無償化することを公約に掲げ、国民の理解をいただきました。国民の皆様とお約束したこれらの政策の実現に万全を期してまいります。
 また、企業が収益力を高め、より積極的に賃上げや設備投資に取り組むよう促す観点から、成長志向の法人税改革に取り組んでまいりましたが、その中でも、租税特別措置の縮減、廃止等による課税ベース拡大により、財源をしっかり確保しております。さらに、金融所得課税の見直し等を講じてきたところであります。
 今後の税制のあり方については、これまでの改正の効果を見きわめるとともに、経済社会の情勢の変化等も踏まえつつ、検討する必要があるものと考えています。
 私の自衛隊に対する訓示についてお尋ねがありました。
 さきの自衛隊高級幹部会同及び自衛隊観艦式においての私の発言は以下のとおりでございますのでお聞きいただきたいと思います。
 全ての自衛隊員が、強い誇りを持って任務を全うできる環境を整える、これは、今を生きる政治家の責任であります、私はその責任をしっかり果たしていく決意ですと申し上げたわけであります。
 全ての自衛隊員は、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託に応えると宣誓し、任務につきます。
 国民の命と平和な暮らしを守るため、命を賭して任務を遂行する自衛隊員に対して、私は、政治家として、みずからが果たすべきと信ずる当然の責務を申し上げたものであります。つまり、私の責任を申し上げたのであります。
 したがって、自衛隊に対して最高指揮官が改憲の号令をかけるもの、これは、誰もこのように理解をしないんだろう、こう思うわけでありますが、あるいは、危険で異常なことといった指摘は、この御指摘は全く当たりません。また、同様に、自衛隊の政治利用や憲法第九十九条に違反するとの御指摘も当たりません。
 私は、今後とも、政治家としての責任をしっかりと果たしていく決意であります。
 憲法改正の呼びかけについてお尋ねがありました。
 内閣総理大臣は、憲法第六十三条の規定に基づき議院に出席し、また、国会法第七十条の規定に基づき、議院の会議又は委員会において発言しようとするときは議長又は委員長に通告した上で行うものとされております。憲法第六十七条の規定に基づき国会議員の中から指名された内閣総理大臣である私が、議院の会議又は委員会において、憲法に関する事柄を含め、政治上の見解、行政上の事項等について説明を行い、国会に対して議論を呼びかけることは禁じられているものではなく、三権分立の観点から問題があるのではないかとの議員の御指摘は当たりません。
 自民党改憲案の本国会への提出についてお尋ねがありました。
 自民党改憲案の取扱いについて、私が内閣総理大臣としてこの場でお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
 その上で、お尋ねですので、あえて、私が自民党総裁として一石を投じた考え方を改めて申し上げるとすれば、憲法の改正について国民的議論を深めるためには、まずは具体的な条文案を示す必要があります。各種報道機関の世論調査においても、憲法を改正することや改憲案を本国会に提出することに賛成する方々が一定程度認められる現状において、議論することまでを否定するべきではなく、憲法の私物化そのものという議論の御指摘は、これも全く当たりません。
 憲法改正は、国会が発議し、最終的には国民投票により決められるものであります。憲法審査会において、政党が具体的な改正案を示すことで、国民の皆様の理解を深める努力を重ねていくことは、むしろ私たち国会議員の果たすべき重要な役割ではないかと考えております。
 災害救助法による住宅の応急修理と応急仮設住宅の併給についてお尋ねがありました。
 災害救助法による住宅の応急修理は、応急的な修理によりもとの住家に引き続き住むことを目的とし、その破損箇所を修理する制度です。他方、応急仮設住宅の供与は、住宅を一時的に失った方に仮の住まいとして提供されるものであります。
 住宅の応急修理の支援を受け、もとの住宅に住める方にはそこに住んでいただき、応急仮設住宅にはもとの住家に住めない方に入居していただくという制度になっておりますが、例えば応急修理に時間がかかる場合には、二次避難所としてホテルや旅館などを利用するなど、被災者個々の事情に応じた対応をとることとしております。
 いずれにせよ、被災者の方々に一日も早く安心して暮らせる生活に戻っていただけるよう、政府としてきめ細やかに万全を尽くしてまいります。
 東日本大震災における住宅再建についてお尋ねがありました。
 未曽有の大災害であった東日本大震災による避難者数は、当初の四十七万人から五万七千人に減少しましたが、いまだ多くの方が仮設住宅生活を送っておられ、その解消に向けた住宅の確保など、きめ細かな支援に全力を尽くす必要があります。
 災害公営住宅や宅地の整備は、今年度末までにほぼ完了する予定であり、特に岩手県、宮城県においては、復興・創生期間中に仮設生活の解消を目指してまいります。福島県においても、住民の意向を個別に確認し、恒久住宅への移行を丁寧に進めてまいります。
 被災者生活再建支援制度は、自然災害によりその生活基盤に著しい被害を受けた方に対し、全都道府県の相互扶助及び国による財政支援により、最大三百万円の支援金を支給するものであります。
 このような制度の趣旨からすれば、支給対象の拡大や支給額の引上げについては、国や都道府県の財政負担等の課題があり、慎重に検討すべきものと考えております。
 他方、住宅に半壊や一部損壊の被害を受けた方に対しても、ケースによって災害救助法等による支援のスキームが適用されるところであり、引き続き、被災自治体と一体となって被災者の方々へのきめ細やかな支援策を講じてまいります。
 昨年の総選挙についてお尋ねがありました。
 森友学園の国有地売却や国家戦略特区における獣医学部新設については、これまで、昨年の総選挙も含め、できる限りの説明を行ってまいりました。その上で、御指摘のように総選挙の後に明らかとなった改ざんされた決裁文書等を踏まえてもなお、これまでの説明は覆ることはなく、矛盾はありません。
 今後とも、必要があれば引き続き丁寧な説明を尽くす考えに変わりはありませんが、昨年の総選挙でいただいた国民の皆様の負託に応え、結果を出していくことこそが私の責任であると考えております。
 麻生財務大臣の留任についてお尋ねがありました。
 麻生財務大臣・副総理においては、安倍政権が発足をして以来、経済の立て直しに腕を振るっていただき、大きな成果を上げていただきました。経済政策の中核である麻生大臣には、デフレからの完全脱却に向けて引き続き全力を尽くしていただきたいと考えています。
 他方、財務省において生じた種々の、さまざまな問題については、まことに遺憾であります。決裁文書改ざんの問題により国民の皆様の信頼を揺るがす事態になったことに対して、私も行政府の長としてその責任を痛感しております。国民の皆様に深くおわびを申し上げます。
 真摯な反省の上に、二度とこうしたことが起こらないように、再発防止策を講じ、組織を立て直していかなければなりません。麻生財務大臣には、その先頭に立って、責任を果たしていただきたいと考えております。(拍手)
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発言情報

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発言者: 安倍晋三

speaker_id: 26067

日付: 2018-10-30

院: 衆議院

会議名: 本会議