安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 階議員にお答えいたします。
入管法改正法案の立法プロセス等についてお尋ねがありました。
入国管理及び難民認定法は、入国、在留する外国人の動向や経済社会情勢の変化に即応するため、出入国管理、在留管理の仕組み、在留資格の種別などを法律事項として定め、在留資格に関する具体的な細部事項は臨機に対応が可能な法務省令等の下位法令に委ねております。
外国人材の受入れは、生産性向上や国内人材確保のための取組を行うことがその前提となりますが、その具体的な内容については、業界ごとに異なる事情や時間の経過とともに変化する雇用情勢を踏まえて個別に検討していく必要があることから、法律で定めることは適当でないと考えています。
その上で、制度に関する重要な事項については、国会での御審議に資するよう、今後の審議の過程において早目にお示しすることとしており、国会の権限を侵しているとの御指摘は当たりません。
外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策は、今回新たに受け入れる外国人材に限らず、外国人一般の円滑な受入れ、外国人との共生社会の実現に向けた環境整備のための対策を総合的に検討しているものであります。
外国人材の中長期的な受入れ規模についてお尋ねがありました。
具体的な受入れ見込み数については、各業所管省庁において現在精査中ですが、今回の法案審議に資するよう、近日中に業種別の初年度と五年後の現段階での受入れ見込みの数をお示しする予定です。
お示しする数字は、制度の趣旨に沿って、業界ごとに異なる雇用情勢、政策的な要素等、業界の特性、事情を踏まえ、さらに、当該分野において、一定の専門性、技能を有する外国人材を確保する実現可能性も勘案しながら受入れ見込み数を推計したものとなります。したがって、大きな事情変更がない限り、この数字を超えた受入れは行われないことから、その意味で、受入れ数の上限として運用することとなります。
政府としては、法律に基づいて政府が策定することとされている分野別運用方針において、更に精査の上、五年ごとに向こう五年間の受入れ見込み数をお示ししていく予定です。
分野別運用方針に明記する数字は、受け入れる業種における大きな経済情勢の変化、つまり各業種の雇用情勢全般にかかわる事項についての大きな変化が生じない限り、五年間は受入れ数の上限としてこれを維持することとなります。
技能実習制度と新たな外国人材の受入れ制度についてお尋ねがありました。
技能実習制度は、技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う人づくりに協力することを目的とする制度ですが、一部の監理団体や受入れ企業において労働関係法令違反や人権侵害が生じている等の指摘があることから、制度を見直し、昨年十一月に技能実習法が施行され、制度の適正化を図っているところです。
新たな受入れ制度の導入に当たっては、日本人と同等の報酬をしっかりと確保するとともに、社会の一員としてその生活環境を確保するため、現在検討を進めている外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策をしっかり実行に移し、在留のための環境整備について、関連施策を積極的に推進することとしております。
転職の自由と人手不足解消の両立についてお尋ねがありました。
全国各地で人手不足が深刻化する中、とりわけ地方における人手不足の対応は、政府として取り組むべき喫緊の課題であると認識しております。
今回の新たな外国人材の受入れ制度においては、外国人材が自由に受入れ機関と雇用契約を締結することを前提としており、制度の趣旨に鑑みても、通常は人手不足が深刻な受入れ機関において受け入れられるものと考えております。
したがって、外国人労働者の転職の自由と人手不足については相反するものではなく、また、必ずしも大都市圏に限らず、地方においても受入れは進むものと考えています。
法律の施行時期と法案審議のあり方についてお尋ねがありました。
アベノミクスの推進により、成長から分配への経済の好循環が着実に回りつつある中、有効求人倍率が四十四年ぶりの高さとなる一方で、少子高齢化により、労働力となり得る生産年齢人口は毎年減少し、現下の人手不足の状況は深刻な問題となっております。
政府としては、この待ったなしの課題に迅速に対応するため、来年四月から制度をスタートさせることを目指すものです。
国会での本法案の審議のあり方については、国会で御審議いただくことであると考えております。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣麻生太郎君登壇〕