山尾志桜里の発言 (本会議)

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○山尾志桜里君(続) 類型的な困難を抱えています。単純労働は外国人には拡大しないとか、移民政策はとらないとか、その場しのぎの曖昧な概念で線引きし、適切な待遇を受けていない日本人労働者と外国人労働者との間に分断と排除の種を埋め込まないでいただきたいと思います。
 国家の決定は人間の人生を左右します。今回法案の対象となっている外国人労働者も、今厳しい労働環境にあえいでいる日本人労働者も、生活者であり人間です。そして、働くという営みは、生計を立てる重要な手段というだけでなく、仕事を通じて夢をかなえたり新しい未来をつかんだりするための自己実現に直結します。だから、働く営みの中で労働者の尊厳を傷つけるような働かせ方を許す制度の見直しは、先送りにしてはならないと思います。
 しかし、今国会における本法案の審議は、働く生活者たる外国人を受け入れていく日本社会の大きな転換とその重さに値する審議ではありませんでした。
 詰め込み質疑を強行し、行政府と立法府のコミュニケーションはとれず、大臣は通告がありませんでしたと言いわけを連発しながら、出すべきデータは出さずじまいです。
 偽りのデータを土台にして、空っぽの法案を提出した政府に対し、アリバイづくりの時間を積み重ねることが立法府の役割ではないはずです。
 多文化共生は簡単な話じゃありません。大豆やトウモロコシの輸入とは違い、国内供給がふえたら輸入ストップというわけにはいきません。人間を国家に受け入れる話をしています。目先の経済や支持母体の顔色ばかり見て、きちんと制度設計せずにドアをあけたら、簡単に閉じることはできず、取り返しのつかない分断を生みます。だから、きちんと制度設計するための議論を続け、成熟させるのは、国会の責務なのです。
 法務委員長、議院運営委員会委員長、あるいは衆議院の議長。国会運営の長の多くは、公平中立という名のもとに与党の議員が担います。しかし、いかに公平中立の仮面をかぶっても、最後はリスクをとらず、政権に唯々諾々と従うようなこんな運営を続けていたら、立法府は壊れます。もう壊れていると思います。
 権限ある人間が、いざというときにその権限を勇気と正義感を持って使わないのであれば、その人間は傍観者ではなく共犯者だと思います。
 法務委員会での強行採決、そして緊急上程、さらには、熟議がないままブザーが押され、本会議での採決がなされることに、この場から強く抗議をいたします。
 外国人受入れという国家の覚悟を問う法案に対し、立法府としての熟議が全く果たせていないまま、行政府の下請になって賛成することは誤りです。私たちは、立法府の責任を果たす立場から、そして国家の品格にかけて外国人の方々の尊厳を守る立場から、信念に基づき、本法案に対して反対いたします。(拍手)

発言情報

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発言者: 山尾志桜里

speaker_id: 12435

日付: 2018-11-27

院: 衆議院

会議名: 本会議