猪口邦子の発言 (外交防衛委員会)
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○猪口邦子君 しっかりやっていただきたく思います。
それでは、SPAと合同コミッティーですね、合同会議のことについてちょっと伺いたいと思います。
経済連携協定やEUのような地域統合は経済発展のためと見られがちですが、EUのそもそもの本質は、前身のEC、更にその起源を考えますと、欧州石炭鉄鋼共同体、ECSCということになります。それは、そもそも独仏国境線地帯のルール、ザール、軍事資源であります石炭と鉄鋼をめぐるこの独仏の衝突を未来に向けて避けるため、それを共同管理するということに本来の起源があり、それは最大の戦争を戦った独仏が、イマヌエル・カント流の永久平和に至るそのための共同管理が実践的であるという認識から始まっています。
つまり、EUに見る経済統合の根本目的は、経済というよりは永久平和と不戦構造という高度に政治的なところにあったわけですから、そのEUが他国との経済連携協定を結ぶときには、関税の撤廃や削減、またサービス貿易や投資等のルールに関することにとどまらず、幅広い国際政治課題についての協力を包括的に対象としてきました。日本との交渉でも大変な努力と年月を掛けて日本EU戦略的パートナーシップ、SPAもEPAと同時交渉されてきて今日に至っているわけです。それが、EUが経済連携協定を結ぶ相手国との関係における特徴と言えます。
このSPA、御存じのとおり四十分野にわたり、例えば大量破壊兵器の軍縮・不拡散や通常兵器の移転管理、国連改革、宇宙、環境、海洋、サイバーなど、幅広い国際政治の平和の分野での協力と対話が求められています。
そこで、私は大臣にお願いがございます。この協力の実施は合同委員会、ジョイントコミッティーにて協議されるということになるわけですけれども、日本からは核軍縮・不拡散について是非積極的にEUの共感を得るようにこの枠組みを活用していただきたいと思います。
軍縮・不拡散について少なくとも三つの点をお願いしておきたいと思います。
第一に、核軍縮の最先端の課題はFMCT、核兵器用核分裂性物質生産禁止条約の交渉開始でありまして、日本とEUが共同のポジションを取ることができれば、核兵器の原材料でありますから、これは、原材料となります兵器級核分裂性物質の生産を禁止することの条約の交渉入りもモメンタムが得られると確信しております。
それから第二に、北朝鮮の完全な非核化、これはNPT、核不拡散条約への北朝鮮の復帰を求めるということで、共同歩調をEUと取れたらいいと私は考えます。IAEAのフルスコープの検証、査察が恒常的にこれによって可能になる、そのように思います。
そして第三に、米ロ、アメリカとロシアの二国間条約でありますINF、中距離核ミサイル全廃条約、これを廃棄しないよう合同委員会で認識形成を働きかけてはどうですか。INF条約、もう大臣よく御存じのとおり、冷戦末期、これは着弾まで十分、射程距離五百から五千五百でありますから、この兵器こそが核兵器へのもう非常にリアルな脅威であるということで、一九八七年、レーガン・ゴルバチョフ会談で調印されて、ここから冷戦後の核軍縮は始まるわけでありまして、是非、このINF条約を米ロが今後も堅持することによって、他国によるこの類いの、中距離核類いのミサイルの開発機運を効果的に抑止、抑制することができるし、きっと大事なことになると思います。
このようなことを是非ジョイントコミッティーを活用していただいてとお願い申し上げたいのですが、大臣、いかがお考えですか。