竹谷とし子の発言 (消費者問題に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○竹谷とし子君 食品ロスが発生する原因の一つとして、賞味期限や消費期限があります。賞味期限とはおいしく食べることができる期限で、消費者庁もパンフレットで「賞味期限は、過ぎてもすぐに廃棄せずに自分で食べられるかどうかを判断することも大切です。」と広報をしています。(資料提示)この広報、とっても分かりやすくて、私もよくいろんなところで使わせていただいています。しかし、国民に十分理解されていないと思います。
 二〇一七年の秋にこんなことがありました。台風の影響で停車中の新幹線内で、夜を明かす乗客に駅で備蓄していた五年間保存の缶詰入りパンを配付しました。これと同じようなものです。今日は三種類持ってきておりますけれども、是非皆さんにもどんなものか見ていただきたいなというふうに思うんですが、この中にパンが入っているんです。別に膨らむわけじゃなくて、このまま食べる。五年間賞味期限で、それ以降も食べられるというものなんです。はい、どうぞ。どうぞ開けてください。
 その中に、配付した中に二か月ちょっと賞味期限が切れていたものが混在していたと。で、鉄道会社がおわび文を発表して、それが新聞の記事になっていました。記事には健康被害は報告されていないとありましたが、当たり前なんです。賞味期限が少々過ぎたということは食品の安全性には関係ありません。おいしさの期限でございます。しかし、鉄道会社は、賞味期限が来たら廃棄するというルールとなっていた、賞味期限を過ぎたものを配付して申し訳ないという内容の発表をしたのですが、鉄道会社は実は何も悪いことはしていません。善意で食品を提供したにすぎません。しかし、新聞では、見出しが新幹線車内で足止め客に賞味期限切れパンを配付とされ、鉄道会社の社名を入れて報じられました。
 見出しだけを見ると、悪いことをしたかのような印象を受ける消費者もいるかもしれません。一度このような記事になると、イメージが悪くなったり、また、クレームが来て対応に社員の方の負担あるいはコストが掛かったりしますので、企業、特に大きな企業は、リスクを避けるために、安全サイドに判断をして賞味期限到来の食品は廃棄するという慣習ができていると思います。
 缶入りのパンは日もちするので便利な食品です。賞味期限が切れていても構わないので欲しいという人は物すごいたくさんいます。しかし、配るだけでも批判する人がいる状況ですので、期限が来ると捨てられます。
 東日本大震災以来、政府は企業に備蓄を推奨しています。これは大事なことです。しかし、備蓄食品のロスという問題も大きくなるわけですが、これは放置されています。
 また、備蓄食品以上に日常的な食品で廃棄問題があります。大臣が御答弁をされていました三分の一ルール。スーパーやコンビニの食品売場で少しでも消費期限や賞味期限が新しいものを買おうとする鮮度志向、安全志向が消費者には根強いと思います。奥の方に新しいものがあると知っていますので、奥から買う。そうしますと、その結果、まだ期限が残っていて十分安全においしく食べられる手前のものは早めに撤去されます。大量に食品ロスとなっています。メーカーや流通段階でも十分期限が残っているにもかかわらず、納品を断られる場合もある。それも食品のロスになっています。
 一方で、フードバンクでは、そうした未利用の食品の提供を求めています。配る方の栄養バランスなどを考えて、できるだけ多様な食品を提供してもらいたいというふうにおっしゃっています。しかし、日本のフードバンク全体で取り扱う量というのは、消費者庁に伺ったところ、二〇一五年で〇・四万トン、食品ロスの発生量の〇・〇六%にすぎませんでした。事業者や家庭など様々な場所で食品を大量に余らせて捨てたり、あるいは家畜の餌に回しているようなところがあるにもかかわらず、一方で、同じ日本の中でも食品が足りなくて必要とする人がいるのに、その人たちには届かないという問題が生じています。とってももったいないことです。
 これを解決するためには、まず食品を活用する優先順位について、安全に食べられる食品は廃棄やあるいは家畜の餌などリサイクルに回す前に人間が食品として食べるべき、それを最優先と位置付けるべきと考えます。日本にそれを明確にした法律や計画はありますでしょうか。

発言情報

speech_id: 119714536X00320181121_007

発言者: 竹谷とし子

speaker_id: 31455

日付: 2018-11-21

院: 参議院

会議名: 消費者問題に関する特別委員会