小川勝也の発言 (農林水産委員会)

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○小川勝也君 是非ともお願いをしたいと思います。
 多分、我々の委員会視察もそうでありますけれども、大臣が御視察される場所を選ぶときには、多分、農林水産省の事務方はそこそこいいところ、きれいなところに案内をするでありましょう。ですから、そこは大臣も機転を利かせて、待遇が悪そうなところ、厳しそうなところを見付けて御視察いただきますようにお願いをさせていただきたいと存じます。
 それで、次の質問に入ります。
 上月先生から大変いい質問がございました。我が同僚であります森ゆうこ議員から絶賛がありました。これは、農業はでかければでかいほどいいということじゃないということであります。これは私もこの委員会で申し上げたことがございますけれども、いわゆる武田信玄公で有名な「人は石垣、人は城」、石垣は大きな石だけでは頑丈なものはできないということであります。大中小の石がそれぞれきれいに組み合わさってすばらしい石垣になるんだと。これは農業分野も全く同じであるとずっと訴えてまいりました。
 今冒頭申し上げたある審議会や農林水産省以外からの提言は、もっともっとでかく、もっともっと効率的に、もっともっと外から参入した人たちが荒稼ぎできるようにという流れで改革が進められております。
 そして、新しい大臣が誕生すれば、必ず私は申し上げるせりふがあります。それは何かといいますと、北海道の農業地域の人口減少であります。私と隣におります鉢呂先輩は農村地域の出身であります。徳永さんと紙さんは札幌の出身であります。私は小さな町の、町の中でありますけれども、鉢呂先生はまさに農業地帯であります。
 どういうことを申し上げてきたかといいますと、いわゆる北海道に入植をする、新しい大地を求めて本州からたくさんの方が農業分野に進出をいたしました。最初は屯田兵あるいは開拓、いろんな形でそれぞれの時期、明治、大正、昭和、戦後と入植をされました。そして、北海道の魅力は、何といっても本州よりも広い土地で営農ができるということだったはずであります。しかし、どんどんどんどんその基準が大きく変わっていくわけであります。
 農業者の先輩からこういうことを教えていただきました。うちは旭川の外れで、三町歩の水田農家だと。大変裕福で、農業の所得で大学に行けたと。どんどんどんどん離農が促進をし、政策が変わり、営農面積が増えていく。その流れの中で一戸当たりの経営面積はどんどん広くなって、御案内のとおりであります。
 そこで何が起きるかというと、人口がどんどんどんどん少なくなっていくわけであります。人口が少なくなると何が減っていくかというと、商店がなくなり、学校がなくなり、病院がなくなり、ATMがなくなり、どんどんどんどんそれがスパイラルで進んでいくわけであります。例えば足寄町、香川県より面積が広いというふうにも言われておりますけれども、小中学校は一校だけであります。スクールバスで小学校に行く、中学校に行く。私の町は足寄町よりもずっと小さい町でありますけれども、かつては小学校が十三校あったのが、当然一校であります。
 これが北海道の地域のたどってきた歴史であるということを紹介しているわけであります。
 そして、今、農地の中間管理の法律を作った後、まさに改革勢力から求められているのは、日本全体の北海道化であります。どんどんどんどん経営規模を大きくして収益率の高い農業にしなさい、このメッセージは、北海道のみならず、私のふるさとのみならず、日本全国をどんどんどんどん人口の少ない、集落をなくしていく方向性に追いやっていると存じます。
 私も世界の農業国を知悉しているわけではありませんけれども、理想とする国土あるいは都市の発展は、一つはドイツだと思います。それぞれの都市が魅力ある独自政策や産業を抱え、そしてその周辺に存在する農村は、魅力を持って、そして持続可能な営農をずっと続けているわけであります。私たちの国のように農村から止めどなく人口を都市部に出していく社会は、これは途上国モデルと言わざるを得ないわけであります。
 それで、私は今日、資料を提出をさせていただきました。今、最も好調と言われている酪農であります。
 これはもう先生方御案内のとおり、TPP11があるから、日欧EPAがあるから、あるいはアメリカと怪しい交渉をしているから、これは農業分野にも少し何かやってやらんかったらならぬなということで、今、酪農地帯は大変いい状況でありました。そして、御案内のとおり、副産物たる子牛価格が異常に高騰をし、堅実に経営しておられるところもやっと一息ついたという状況であります。
 残念ながら、北海道胆振東部地震の際のブラックアウトで酪農家あるいは母牛にも多大ないわゆる負担を掛けて、ハッピーな状況でないというのも付け加えなければいけませんけれども、これ、上月委員から、大きければ大きいほどいいわけじゃないんだよという話をいただきました。
 今、乳牛を百七十頭から二百七十頭に増やすという農家が新聞記事になっているわけであります。畜産クラスター事業は否定はいたしませんけれども、自己負担も大きくて二億円、二億円の負担をする。これ、一戸の農家がであります。そうしないと効率化が保てないというふうに横並びがそうさせるので、負債を背負うのか離農をするのか、どっちかに迫られているというのが現状であり、見出しであります。
 ですから、私たちは、持続可能ということを考えると、規模拡大にひた走る路線はどこかで止まらなければ、家族経営でいわゆるレベルの経営をするんだというふうにしないと、この国全体が崩壊する危険性さえ私は感じ取っているわけであります。
 牛乳は高いんでしょうか。水より安いというふうに生産者は嘆いております。五百ミリリットルの水、ペットボトル百三十円から百四十円。普通の牛乳でもスーパーで買えば百六十円から二百円。私が好きな低温殺菌牛乳も一リットル二百四十円から六十円で安いやつは買えるわけであります。
 私は、もっともっと効率的にではない、新たな時代を見据えた持続可能な農業、これを北海道選出の吉川大臣のときに芽を出していただきたい、これは私の強い思いであります。
 酪農に端を発してこの議論をさせていただきました。持続可能な第一次産業、このことについての吉川大臣の思いを聞かせていただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 小川勝也

speaker_id: 4765

日付: 2018-11-15

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会