農林水産委員会

2018-11-15 参議院 全173発言

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会議録情報#0
平成三十年十一月十五日(木曜日)
   午前十時五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月十三日
    辞任         補欠選任
     森本 真治君     藤田 幸久君
 十一月十四日
    辞任         補欠選任
     今井絵理子君     猪口 邦子君
     野村 哲郎君     宇都 隆史君
 十一月十五日
    辞任         補欠選任
     猪口 邦子君     足立 敏之君
     宇都 隆史君     中泉 松司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         堂故  茂君
    理 事
                上月 良祐君
                藤木 眞也君
                田名部匡代君
                紙  智子君
    委 員
                足立 敏之君
                礒崎 陽輔君
                猪口 邦子君
                岩井 茂樹君
                宇都 隆史君
                進藤金日子君
                高野光二郎君
                中泉 松司君
                平野 達男君
               佐々木さやか君
                里見 隆治君
                小川 勝也君
                鉢呂 吉雄君
                徳永 エリ君
                藤田 幸久君
                儀間 光男君
                森 ゆうこ君
   国務大臣
       農林水産大臣   吉川 貴盛君
   副大臣
       内閣府副大臣   中根 一幸君
       総務副大臣    鈴木 淳司君
       外務副大臣    佐藤 正久君
       農林水産副大臣  高鳥 修一君
       防衛副大臣    原田 憲治君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       高野光二郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       内閣官房TPP
       等政府対策本部
       政策調整統括官  澁谷 和久君
       警察庁長官官房
       審議官      田中 勝也君
       法務大臣官房政
       策立案総括審議
       官        金子  修君
       法務大臣官房審
       議官       佐々木聖子君
       厚生労働大臣官
       房審議官     田中 誠二君
       農林水産大臣官
       房長       水田 正和君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   光吉  一君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   横山  紳君
       農林水産省消費
       ・安全局長    池田 一樹君
       農林水産省食料
       産業局長     新井ゆたか君
       農林水産省生産
       局長       枝元 真徹君
       農林水産省経営
       局長       大澤  誠君
       農林水産省農村
       振興局長     室本 隆司君
       農林水産省政策
       統括官      天羽  隆君
       農林水産省農林
       水産技術会議事
       務局長      別所 智博君
       林野庁長官    牧元 幸司君
       水産庁長官    長谷 成人君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (農林水産省における定員管理に関する件)
 (台風、豪雨及び北海道胆振東部地震等による
 農林水産関係被害への対策に関する件)
 (農林水産分野の貿易等に関する件)
 (担い手の育成・確保に関する件)
 (農林水産分野における外国人材の受入れに関
 する件)
 (農業農村整備事業に関する件)
 (主要農作物種子法の廃止に関する件)
 (水産資源管理に関する件)
    ─────────────
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堂故茂#1
○委員長(堂故茂君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、森本真治君、野村哲郎君及び今井絵理子君が委員を辞任され、その補欠として藤田幸久君、宇都隆史君及び猪口邦子君が選任されました。
    ─────────────
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堂故茂#2
○委員長(堂故茂君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房TPP等政府対策本部政策調整統括官澁谷和久君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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堂故茂#3
○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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堂故茂#4
○委員長(堂故茂君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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上月良祐#5
○上月良祐君 茨城県の上月でございます。
 吉川大臣、本当に今回は御就任おめでとうございます。自民党の農林を引っ張ってこられた、まさにトップとして引っ張ってこられた吉川先生、御経験も深く、人柄も大変すばらしいものがあり、これから日本の農業を、農林水産業を是非とも支えて、また牽引していただきたいと心から念願をいたしております。御指導もいただきたいと思います。
 まず冒頭に、例年になく大変頻発しました重大な災害によりお亡くなりになられました方々に心より御冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆様方にお見舞いを申し上げたいと存じます。特に被災されました農林漁業者の方々の一日も早い経営再建と復興等を祈念し、私なりにも頑張らせていただきたいと思っております。
 また、一年二か月、政務官として役所の中で働かせていただきました。役所の皆さんが、大変膨大な業務に加えて、災害対策等で大変必死に、真剣に、一生懸命働いてくれたかということを目の当たりにいたしまして、これは役人としては当然かもしれないけど、大変すごいなと感心をいたしております。ともすれば現場から遠くなっているのが国の今の役所だと思っておりますので、現場を大切に、是非とも更に頑張っていただきたいと思っております。
 それでは、質問に入らせていただきたいと思います。
 まず、大臣のお考え、御決意について、何点かお尋ねをさせていただきたいと存じます。
 まず、生産から加工、流通、小売、そして消費者へと大変流れがある中で、それぞれのところがお互いに影響し合ってその全体のシステムというのができ上がっているんだということを、大変、勉強すればするほど学ばせていただいております。
 その中で、昭和の時代は大変人口が伸びておりましたので、基本的にいいものを、生産サイドでいいものを作れば基本的にはよく売れたという時代だったんだというふうに思っております。生産に集中するということは、ある意味で自然なことだったのかなというふうにも思っているわけであります。しかし、これからは人口減少時代でもあります。輸出ということも考えればなおさらでありますけれども、これまで以上に消費者のことを考えて、マーケットインということを考えていかなければいけない時代だというふうに思っております。
 プロダクトアウトからマーケットインへというふうにもよく言われますけれども、私は、「へ」じゃなくて、プロダクトアウト、プロダクトの方も大変重要でありますから、これまでと同じようにしっかりやった上で、更に加えてマーケットインもこれまで以上に意識しなければいけないというふうに意識を転換していくべきではないかというふうに思っております。
 生産だけではなく、流通、販売、消費者へ、マーケットインへというふうに、要はバランスなんだと思うんです。いいものを作る、これもしっかりやらなきゃいけない、そしてそれをよく売るという、その二つをバランスよくやっていくその必要性につきまして、大臣がどんなふうに考えているかということ。
 それから、ともすれば、法人化、大規模化、強い農業、これは大切なことです。強い担い手による強い農業、稼げるようにしていくということは、私は大変重要だと思っております。しかし一方で、多様性というのも重要でありまして、小規模であったり中山間であったりというふうな方々もたくさんおります。日本の地域を考える、そういう場所もたくさんございます。私は青森県庁にも赴任しておりましたし、鹿児島県にも長く赴任をいたしておりました。多様性というのも大変重要だと思っております。
 この前、茨城というのはクリが日本一なんでございます。その中でも一番の産地は笠間というところなんですが、そこの日本を代表する加工の方がいらっしゃって、よく行って私もいろんな話をするんですけど、ちょっとどきっとする話を言われました。
 クリというのは、今もう生産量がどんどん下がって、右肩下がりに全国的に下がっている、ほっておくと絶滅危惧種になりそうなぐらい危機的なんでございますが、その加工をする方が農家で非常に頼りにしていた大変大きくて立派な農家がやめちゃった、廃業しちゃったと。何であそこがやめちゃったんだろうと思って聞いたらば、余りにも大きくてしっかりやっているから、大き過ぎて息子さんがリスク取れないからとても継げませんと、後を継いでくれる人がいなかったということなんだそうです。だから、大きいのも大切だけれども、その経営を支えていくことも大切だけれども、兼業も大切なんだよね、兼業が一番のヘッジでもあるんだよねというふうにおっしゃっていました。
 そのどっちも大切だと思います。強い農業をしっかりつくっていく、しかし、現実にある兼業農家を含めた、難しい地域、遠い地域であったり、あるいは小さな農家であったり、その両方をバランスするということは大変重要なんだと思うんですね。
 アメリカに農業関係で赴任した僕の後輩がおりまして、それで戻ってきて、ちょっとひとしきり飲みながらお話をしたんです。そうしましたら、アメリカって大規模だからいいよねというふうに言って、どうだったというふうに聞きましたら、いや、大規模だから幸せなわけじゃないんです、余り大規模になると相場がちょっと変わるとどおんとマイナスが出るので、そういう意味では、もうそこに本当にぴりぴりしながらやっているというふうにも言っていました。大規模化イコール幸せでは必ずしもない。
 もちろん、現状の日本のままでいいわけではありません。中間管理機構の見直しも含めて、五年後見直しも含めて今いろいろ議論しておりますけれども、まず、今の現状で大規模化をもっと進めていかなきゃいけないし、まして集約化ですね、分散錯圃している圃場をまとめていかなきゃいけないことは言うまでもないんですけど、小規模でも品質の高い農産物を作っている農家もいまして、そういう方々が地域のお祭りとかも含めて地域を守っていることも、これはまた事実なんであります。
 これは、吉川大臣はもう本当によく分かっていらっしゃるところだとは思うんですが、先ほど申し上げました、生産から流通、販売、そして強いのと、比較的、弱いと言うといけませんけれども、弱い立場の農家の皆さんとどういうふうにバランスするか、この二つのバランスについて吉川大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
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吉川貴盛#6
○国務大臣(吉川貴盛君) 上月委員におかれましては、一年二か月にわたりまして農林水産行政、大臣政務官として御活躍されましたことに、私からの敬意を表したいと存じます。
 ただいまの御質問の中で、小規模でやっている農家の方々、兼業やあるいは家族経営の方々、法人化もあるいは大規模化も大切だけれども、そういった小規模でやっている方々を大切にしていくということも必要だというその御指摘は、私全くそのとおりだと思っております。
 日本の農業は様々な形で今農業が営まれておりますので、そういった農業に営まれている方々がこれからも農業をやって安心ができるような、そういった体制づくりというのをしっかりと皆さんとともにつくっていきたいなということをしみじみと考えているところでもございます。また、農業者が努力して生産したその農産物の価値が消費者に伝わりますように、流通や販売面での施策もしっかり講じていくことが重要であろうかと思っております。
 このために、農業競争力強化支援法や、さきの通常国会で成立をさせていただきました食品流通構造改革法等に基づきまして、流通業界の再編ですとか直接販売の促進、さらには情報通信技術の活用等によりまして農産物流通の合理化を進めているところでもございます。また、一方では、輸出力強化戦略に基づく農林漁業者や食品事業者の取組への支援等によりまして、我が国農林水産物・食品の海外市場の開拓にも取り組んでおります。
 中山間地域を含めまして、これからの地域農業の担い手となる意欲と能力のある農業者の方々に対して、経営規模の大小にかかわらず支援も行ってきております。御承知のとおりであろうかと思いますが、具体的には、創意工夫を発揮して付加価値の高い農産物の生産や六次産業化に取り組む農業者を中山間地農業ルネッサンスを始めとする多様な政策により支援をしてきております。
 また、日本型直接支払制度、中山間地域の農業生産活動や、草刈りですとか水路管理などの地域の共同活動への支援も行ってきておるところでもございまして、引き続きこれらの施策を着実に推進をすることとして、さらに中山間地域や小規模な農業者も含めまして、農業者の所得向上という観点におきましてもしっかりとした取組をしながら支援をしてまいりたいと存じております。
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上月良祐#7
○上月良祐君 大臣、ありがとうございました。力強い御答弁をいただきまして、安心をいたしております。
 酪農とか畜産とかも考えましても、大変小規模な方々が地域の生産基盤を守っているということはたくさんあるわけでございまして、そういう意味で、強いところをつくっていって引っ張っていく、マラソンでいえば先頭集団でどんどん引っ張っていく、オリンピックのランナーをつくっていくというようなことも大変大切だと思います。
 農業といえば弱いみたいなイメージで捉えられるのは大変私もどうかなというふうに思うところがありまして、そういう意味でバランスよくやっていくことが大変重要だと思っております。そして、生産だけではなくてというか、生産は生産でこれまで以上にしっかりやっていっていただいて、流通、販売、加工、そちらの方もしっかり是非ともやっていただきたいと思っております。
 続いて、スマート農業のことをちょっとお聞きしたいです。
 これまで以上に、特に人手不足ということもあります。コストを意識しないといけないということもあります。そういったことから、スマート農業の役割というのはこれまで以上に大変重要になってきているというふうに思っております。
 自民党の本部でも、スマート農業の関係、部会やら勉強会やらいろいろありました。そういったところで紹介されたスマート農業というのは、大変本当に驚くようなものであったと思っております。
 ドローンとカメラを組み合わせて、農薬の散布エリアを極小化して特定して農薬の使用の量を激減させる技術。人の目でぱっと見ても分からないものをAIで、ドローンの目で見れば分かっちゃうというすごい技術。それから、果物の摘果、果樹の収穫でありますけれども、それを判断するのは大変難しいし、人間であれば一年一作のものは一回しか経験できないものを、AIにアプリ化して、三十年のものを二週間と言っていたと思いますが、でノウハウが身に付いてしまうという革命的なというんでしょうか、技術。
 それから、これは農研機構でも、つくばの、見させていただいたり、メーカーにも行って見させていただきましたが、トラクターなどの自動運転ですね、二台並列でといいますか、一台だけを運転すればもう一台が付いてくるとか、それも一台目も無人でやれるようにするとか、そういったことをやったり、ハウスの温度管理、湿度管理、水田の水位管理ですね。人手が不足して中山間でちょっと離れている例えば田んぼの水位管理なんかも、大変そういう意味では、人手が一々行かなくてもできる、あるいは、ハウスをずっと気にしているけど自分の手元のスマホで管理できる。安心して夜寝られるようになったというような声もありました。なるほどなと思った次第です。
 今回、当初予算の要求でも、しっかりまずは要求していただいたり、農研機構の中でもしっかり技術を磨いていただいていることは大変有り難いと思っておりますが、実は政務官のときにオーストラリアに出張をさせていただいて、ニューサウスウェールズ州に出張をさせていただき、シドニーですね、日本産の、日本産和牛と言うのも変ですが、和牛の輸出が再度解禁になって、本格的に輸出できるようになって、そのセールスと交渉があったので行ってきたんですが、現地の州の大臣と議論をした中ではっと気付かされることがありまして、私はいろいろ党本部でも勉強していたし、いろんなところへ出て聞いていたので、実際にも見に行ったし、これは日本はこの技術でちょっと一歩先行しているんじゃないか、非常にこれは日本にとって有望だと、これはなかなか頑張ればいいのかなと思っていたところ、実際には、もう向こうも必死になってやっていますね。
 IoTの技術であるとかビッグデータの解析とかというのは、当たり前ですけど、世界的に一気に進んでいるわけだから、どこの国ももう必死になってやっているんだということに、もちろんそうかなとも思ってはいましたが、ものすごい熱の入れようだったです。ちょうどオーストラリアは干ばつに今大変見舞われていましたので、そういう意味からも、しっかりその予報も解析してやっていくというようなことの必要性も特に感じていらっしゃったのかもしれませんが、ものすごくやっていたという中では、日本も普通のペースでやっていたら、もうどんどん追い抜かれるのじゃないかという危機感をすごく感じました。
 そして、技術では勝っても、日本ってものすごく多様性がございますから、地域によって、そして作目も多いです。作目によって、実際の現場に社会実装していくというのは、その適用における改善というのは何か日本人の得意なところではないかなという気もしますけれども、技術をつくりましたというだけではなくて、それを実際現場にどう当てはめていって、すり合わせをしていって、使えるようにしていってというところには、そしてそれをもう一度開発のところに戻していってというのは大変難しいし、努力も要るのかなと。予算があればできるということではなくて、かなりの現場力と、あと、そのことを、十分現場のことを認識した国の力とかもしっかりやっていただかなければいけないんじゃないかというふうに思っております。
 そういう意味で、どんなふうに今取り組んで、進めていこうかと思っておりますのを、これは同期でもありまして、私が政務官の、私の後というのも変ですけれども、参議院から政務官になっていただいております高野政務官に是非お聞きしたいと思います。
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高野光二郎#8
○大臣政務官(高野光二郎君) 御質問ありがとうございます。
 前任の農林水産大臣政務官をお務めになられました上月与党筆頭理事におかれましては、この分野におきましても、具体的な政策そして施策への反映に多大な御貢献をいただきました。ありがとうございます。
 その上で、我が国農業の担い手の減少や高齢化が進行する中、人手不足の解消、生産性の飛躍的な向上など実現を図る上で、AI、ロボット、IoT等の先端技術を活用したスマート農業には大きな可能性があります。
 特にAIの活用に関して、農林水産省では、野菜収穫等の多くの人手を要する作業のロボット化、画像解析を使って病害虫等を早期に発見し、適切な対処を可能とするシステム等の開発等に取り組んできたところでございます。
 先ほどお話がありましたとおり、もっと必死になりまして、熱を込めて、日本の農業の多様性も含めて、世界トップレベルのスマート農業を実現するため、先端技術を生産から出荷まで一貫した体系としまして導入することや、経営分析等を行うことにより、スマート農業の社会実装を促進し、農業現場の期待に応えてまいりたいと考えております。
 このため、来年度予算において概算要求を行っているところでございまして、着実な推進に向けて取り組んでまいりたいと存じます。どうぞ御指導よろしくお願いします。
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上月良祐#9
○上月良祐君 御答弁ありがとうございました。
 大変前向きで力強いものでありましたので、大いに期待をいたしたいと思います。
 例えば、トラクターの二台同時に無人で運転する技術というのは、田植なんかの技術がありましたけれども、すごいすばらしいなと思うんですけど、現状でいえば、これは北海道でしか使えないんじゃないかなと。これ、相当大規模な、二台回しても、ちっちゃな圃場で二台使っても非常に効率がかえって悪いかもしれなくて、大きな、何というんでしょうか、圃場にしなきゃいけない。
 だから、そういう意味では、技術を開発するのと併せて、圃場の大規模化とか、土地改良の関係でもあるんだと思いますが、あるいは中間管理機構に頑張っていただくということなんだと思うんですが、ちょっと不思議なことですけど、技術がどう使われるかというのは、技術の科学者のそこの力も大変重要なんですけど、その周辺というんでしょうか、それを社会実装していく、そこの方々の努力とか施策とかと合わさってこそなんだというふうに思っています。大規模化をせずに、二台同時、三台同時にもしトラクターができたとしても使う場所がないわけですよね。
 そういう意味では、あわせて、周辺の施策と共同してやっていただくということも是非意識していただきたいと思いますし、働き方改革とよく言っています。担い手がなかなか、今、人が足りないというのは、これはどこの分野もそうですが、農業も大変深刻でございます。
 そういう意味で、この働き方改革にまさにつながるような、AIというか、IoTの技術、もちろんAIの技術もありますけれども、そういう意味でも、是非ともしっかり社会実装の部分、そのためには政務官に督励していただいて、とにかく現場、私、それが重要だと思っております。今は本当に各役所とも現場からちょっと遠くなっている感がある中では、僕は、農林水産省というのは一番現場に近くやってくださっているということを本当に感じましたけれども、それにしても、更に現場の状況をよく見ていただいて、聞いていただいて、それを研究に返すとか施策につなげるとか、そこを丁寧にやっていくということが、忙しい中で本当に大変なんですけれども、是非とも役所の皆さんにも頑張っていただきたいというふうに思っております。
 ちょっとコストの問題でAGMIRUのことを聞きたいんでありますが、ちょっと順番をひっくり返しまして、海外との国際交渉の話はこの後も、既にもう、院が違いますが、衆でも本会議でもいろいろと出ておるんでありますけれども、改めて大臣に、その決意というんでしょうか、取組の姿勢を是非とも教えていただきたい、語っていただきたいと思います。
 今はどちらかというと飽食の時代になりまして、食べ物に困っては基本的にはいないような時代になっています。ただ、これも、地元に帰りまして、JAの単協を回っていて組合長さんといろいろ話をしている中で、ちょっとお年を召された方だったので昔のやっぱり戦後のことを思い出して、今は余りにも時代が変わり過ぎているから、食の重要性、食料安全保障の大切さというものに思いが十分に至っていないんじゃないかということをしきりに心配をされておられました。あって当たり前だと思っていると。
 ところが、例えば、何年か前にレアアースの問題がございました。お金があるわけです、日本は。お金があるから、何かお金があったら買えばいいじゃないかと思っても、売ってくれなきゃ買えないわけですよね。それによって産業が回らなくなってしまう危機に瀕することもあるということです。
 実は、エネルギー問題を勉強しているときに、経産省の人はちょっとそんなことは言っていないと否定はされて、元経産省の人は言っていらっしゃったんですけれども、九〇年代の初め、バブルで調子よかったとき、資源、そんなものはお金出して買えばいいじゃないかというような勢いが何か日本はあったと。そんなもの買えばいいじゃないか、資源なんか、自分たちが開発するようにしなくたって買えば大丈夫だと。
 今、僕らも、そうはいっても、食料はお金を出して買えば何とかなるんじゃないかと今ちょっと思っているんじゃないかと。ところが、資源は現実にそんなことが起こってしまったということがあるわけです。食料も、お金を出したって、今、世界は人口爆発しているわけだから、お金を出したって欲しいものが買えない時代になる可能性がある、レアアース化するような可能性があるんじゃないかという危機感を持っておかなければいけないんじゃないかというふうに思っております。
 国民の生存のまさに基盤である、根幹である食料安全保障を踏まえて、安倍総理は、今回の日米共同声明において、農林水産物については過去の経済連携協定で約束した内容が最大であるということ、あるいは我が国の基である農林水産業を必ず守り抜く決意だというふうにかなり本会議でも明快に答弁を、力強く答弁されていましたので、ちょっと安心はしてはいるんですけれども、ただ、上の人がそう言っていたからといったって、支える人たち、私どもを含めて支える人たちがそうだといって支えないと、やっぱり国際交渉というのは厳しいということもあると思うので、そういう意味で、支える側というよりは、交渉の当事者でもあります農林水産大臣に、改めてその決意、お考えをお聞きしたいと思います。
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吉川貴盛#10
○国務大臣(吉川貴盛君) るる御指摘をいただきましたように、食料の安定供給や地域の活性化という、農林水産業というのは極めてそういった面におきましても重要な役割を私は担っていると思っております。
 貿易交渉につきましては、農林水産業の再生産を確実に可能とする国境措置を確保することが何よりも重要と認識もしているところでございまして、今御指摘のありました日米物品貿易協定につきましては、私どもといたしましては、この日米共同声明において、農林水産品については過去の経済連携協定で約束した内容が最大限であるとの大前提について米国と合意をしていると承知をいたしております。この共同声明は日米首脳間で文書により確認をしたものでございまして、私は、これは非常に重たいものだと認識をいたしております。
 農林水産省といたしましては、この日米の共同声明を踏まえて、我が国の農林水産業を守り抜くとの決意で交渉に臨んでいく思いでございます。
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上月良祐#11
○上月良祐君 ありがとうございます。
 是非ともその強いお立場で、姿勢でお願いをいたしたいと思います。
 JAも今、一生懸命自己改革をやっている、日本の農業を支えておるわけでありますが、一生懸命自己改革をやっていただいております。農業者も一人一人が一生懸命いろいろ改革といいますか努力をしているんだと思いますが、その大きな枠組み、国際交渉という大きな枠組みは、できるのはやっぱり国しかないんだというふうに思っております。
 もちろん、党にとっても大変重要な責務でありますので、そういう意味で、我々も一生懸命後ろから支える、言うことは言わせていただくというふうにやっていきたいというふうに思ってはおりますけれども、何といってもやっぱりこれは役所に頑張っていただかないといけない、大臣に頑張っていただかないといけない、総理に頑張っていただかないといけないことであるというふうに思っておりますので、是非ともよろしくお願いをいたしたいと思います。
 あわせまして、どうしても国際交渉というと何か守りの方ばかりが注目されて、ディフェンスの方ばかりが何か言われることがあるんですが、これからまさに今輸出をしっかりやっていこうというふうにしてやっているわけでありまして、そういう意味で、輸出の方、攻めの方もしっかりやっていかなければいけないということがあろうかというふうに思います。
 守りだけではない、攻めの方も交渉の中では、いろんな交渉があるからそれは時と場合によるのかもしれませんけれども、しっかりやっていく必要があると思っておりますし、三・一一の後の放射能の問題で各国との関係でいろいろ難しい状況になっていて、これも役所の御努力もあって相当減ってまいりました。品目も国も、制限されている国が減ってまいっておりますけれども、やはりまだ大きな影響があることはこれは本当に事実でありまして、引き続きそこについても御尽力をいただきたいというふうに思っております。
 攻めの方もしっかりやっていただけるかどうかというのは、これは大臣から一言ちょっと付け加えてお願いしたいと思います。
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吉川貴盛#12
○国務大臣(吉川貴盛君) 御指摘のとおりだと私は思っております。TPPにおきましても、あるいは日EU・EPA等々におきましても、攻めの部分というのを私どもは忘れてはならないと思っておりますので、これからまたいろいろな皆様のお知恵も拝借をしながら、しっかりと農林水産業が成長戦略化を目指しながらの中での攻めの農林水産業、輸出拡大に向けましても頑張ってまいりたいと、こう思っております。
 つい最近、私も、先週でありましたけれども、中国に行ってまいりました。中国、日中間の首脳会議において一都九県の輸出関連のお話もございましたので、こういったことを科学的根拠に基づいてという相手方の御返事もいただいているところでありますので、早急にといいましょうか、時間を掛けずにしっかりとこういったことも対応していただきたいということ、さらには、中国側に対しましても、お茶とか野菜等に関しましては相当な制限を受けておりますので、そういったことに対しましても、私どもの輸出を早いうちにお認めをいただきたいという、そういったお話も実は日中韓の三農業大臣会合等々と併せてお話もしてきたところでございますので、攻めも忘れずに頑張らせていただきます。
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上月良祐#13
○上月良祐君 大臣、誠にありがとうございます。是非ともその点もよろしくお願いいたしたいと思います。
 続きまして、担い手対策につきまして、これは政府参考人で結構でありますが、お尋ねしたいと思います。
 私は思うんですけど、担い手対策で一番重要なのは、稼げる農業にすることだと思うんですね。そこが基本ができていないのに、幾ら予算付けて入れようと思っても、入ってきてもらおうと思っても、これはなかなか難しい。この本体のところをまず頑張るというのは先ほど来お話をしていることなので、それを一応前提に置いた上で、その上で、農業次世代人材投資資金のことにつきましてちょっとお聞きしたいと思うんです。
 私、就農というと何か就職みたいに聞こえるんだけど、就農って就職じゃなくて創業だと思うんですよ、僕。どこかの会社に入って就職しますというようなものじゃなくて、就農って、土地も用意しないとできませんよね。機械だって自分で用意しないといけない、売り先とか販売とか流通まで考えないといけないわけですよ。そういう意味で、ある意味、経営なんだと思います。
 そういう意味で、もちろん就農にもいろんな形態があるから、法人に本当に就農するというような形態もあるけれども、そういう人たちもやっぱりその次のことを考えると、土地を借りたり、地域に溶け込んだりしてやっていかなきゃいけないということで、これは二次産業、三次産業の、特に財務省の方にはよく言ってほしいんですけど、就職と違いますからと。大変難しいことの最初を支えるというところをしっかり支えないと就農者は増えないですよ。そこをしっかりやっていただきたいと思うんですけど、今、四年連続、四十代以下の新規就農者が二万人を超えていると、これ、総理もよくおっしゃっているわけです。大変すばらしいことだと思うんですけれども、ここを支えてきたのは、この制度資金が大変重要な役割を果たしてきたと私は思っております。
 そういう意味で、しっかり役割を、何というのか、ブラッシュアップしていってもらうことは必要だと思うし、必要な見直しはやっていっていただいていいんですけれども、制度の開始当初に就農義務を掛けなかったりしてうまくいかなかったときがちょっとあったやに聞いていますけれども、そのときと今をごっちゃにしてもらっちゃ困るので、特に私、現場の人に聞いてみたんですよ。百五十万、例えば二年間準備型、確かに多いように思うけど、実際にはアルバイトもできないですよ。週二日、例えばやろうといったって、だって土地貸してもらうためには地域に溶け込まないといけないから、いろいろやっぱりお祭りに出ていったり、いろいろお付き合いもしないといけない。そして保険も自分のも掛けなきゃいけない、子供さんなんかがいたら実際には貯金を取り崩して何とかやりましたということが現状だということもお聞きしました。
 是非とも、これは去年、事業レビューなんかもあったというふうに、まあ自分が政務官だから、あったというふうに聞いているんじゃなくて、あったんですけれども、厳しく何か言われたということなんですけど、これはもう絶対に押し返してもらいたいというふうに思っています。
 これまで果たしてきた役割とか、それに加えて、どんな姿勢でやっていかれるか、そこをお聞きしたいと思います。
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大澤誠#14
○政府参考人(大澤誠君) 先生御指摘のとおり、農業の場合は、就農というのはまさに業を起こすということでございまして、経営者になるための準備が相当必要だというふうに考えてございます。そういうこともありまして、特に就農当初のあるいは就農準備段階における経営について一定の下支えをさせていただくために、平成二十四年度から農業次世代人材投資事業、当初は青年就農給付金と呼んでおりましたけれども、その事業が開始されたわけでございます。
 実績といいますと、まずどれだけの方がこの事業によって支援されたか、あるいは支援中であるかということでございます。まず、平成二十九年度までの支援人数、累計で、研修の後押しをする準備型で八千九百十六人、それから就農直後の経営確立を支援する経営開始型で一万八千二百三十五名でございます。その方、この趣旨からいきますと、就農が定着しているかどうかというのが非常に大事だと思いますけれども、交付終了後の定着率、これは平成二十九年十月時点におきまして、準備型で九〇%、経営開始型では九六%と非常に高いものになっているというふうに認識しております。こういうこともありまして、先生御指摘のとおり、五十歳未満の新規就農者が調査以来初めて四年連続で二万人を超えるなどの一定の成果が出ているものというふうに認識しております。
 先生御指摘のとおり、昨年十一月には、秋のレビューにおきまして、新規就農者の裾野の拡大につながるように交付対象を効果的、効率的なものに見直すことと、総論的に言いますとそういうような御指摘がございました。
 その他、各論もいろいろございましたけれども、これの指摘を踏まえまして、平成三十年度には、自ら生計を確保する必要がある方、親等の支援を受けない方、そういうような方など支援の必要性の高い方を優先的に採択するような改善は行っておりますけれども、いずれにしろ、この事業の効果を検証しながら、必要な改善は必要だと思いますが、新規就農の裾野の拡大ということは我々も大事なことだと思っておりますので、より効果的に事業を実施していくと。事業を実施することを前提に、まず、より効果的に進めていきたいというふうに考えてございます。
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上月良祐#15
○上月良祐君 是非よろしくお願いいたしたいと思います。
 時間がなくなってまいりましたので、ちょっと、聞きたいことはたくさんあるんですが、また大臣に土地改良予算のことについてお聞きしたいと思います。進藤先生もいらっしゃいますので、代弁する形かもしれませんが。
 大変大きく前政権時代に切られて、五千七百七十二億を超えました。五千八百になりました。当初と補正を付けてであります。政務官のときも、私も地元にいましても、物すごく要望多いです。そして、新規着工もありますけれども、維持修繕も、たくさん災害が多い時代にもなって、本当に要望多いです。
 当初予算では前年よりも大幅増ということで要求していただいておりまして、これは僕らも党の立場で応援しないといけないと本当に強く思っています。しかし、やっぱり大臣にも頑張っていただきたいと思っておりまして、補正がまだ何も出てきておりませんからということですが、補正のチャンスがありましたらば、それも併せて是非とも十分な予算、確保していただきたいと思うんですが、大臣の御決意、これをお願いしたいと思います。
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吉川貴盛#16
○国務大臣(吉川貴盛君) この土地改良全般の予算でありまするけれども、今、上月委員からもお話がございましたように、補正、当初予算を合わせて今年は五千八百億という形になりました。
 今、私どもにも大変多く御要望が寄せられておりますのは、まずは土地改良関係であります。そういう中にありましても、例えば基幹的な農業水利施設等々も、もう既にこの全体の二割が標準耐用年数を超えておりまして、十年後には約四割が耐用年数を超える見込みとなるなど、適切な施設の維持更新が緊急かつ重要な課題であると認識もいたしております。
 ちなみに、上月委員御地元の茨城県におきましては、老朽化の進んだ排水機場が多いということも承知をいたしておりまして、耐用年数を超えている割合が全国平均よりも六割程度多い状況にあろうかと存じます。そういった地域から大変多くの御意見も頂戴をいたしておりまして、何とかまた多くの皆様の御支援もいただきながら、競争力強化が強く求められている農地の大区画化ですとか汎用化ですとか、そういった待ったなしの状況にあることも考えながら予算確保にしっかりと努めていきたいと、こう考えております。
 また、防災・減災、国土強靱化の緊急対策ということで、ため池の災害でも、本当に大きな被害もございました。小さな命も亡くなってしまったという事例も今回ございました。そういったことも点検を更に強化もしていかなければなりませんので、この関連予算というのをしっかり確保してまいりたいと存じております。
 また、委員各位の御支援も心からお願いも申し上げたいと存じます。
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上月良祐#17
○上月良祐君 我々も一生懸命頑張りたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。
 時間がもうほとんどありませんので、もう質問はいたしません。御要望だけさせてください。細かい話で質問したいこともあったんですが、幾つか。
 御要望としては、新たな森林管理システム、来年から動き出します。これ、長官に是非ともお願いをいたしたいと思いますけれども、これ、市町村に大変大きな負荷が掛かります。正直、これ大丈夫かというぐらいの負荷だと、私は、現場に近いところにいた者として非常に危惧をいたしております。きちっとフォローして、そして、もう法律作ったんだからあとよろしくねというんじゃ絶対困るので、しっかりサポートをしていただきたいということを今日は取りあえずお願いだけしたいと思います。
 そして、最後にもう一つお願いで、これは自分が担当としてやっていたことで、今は高野政務官にひょっとしたら引き継がれているんだと思いますが、オリパラのブーケの話であります。
 これは花卉業界としては本当に大きな一つのエポックメーキングな事業として、自分たちで出すからとまで言ってくださっている事業でありまして、私も組織委員会とも一生懸命交渉してきたつもりでありますけれども、もうワンプッシュ、ツープッシュ、これは高野政務官にも、大臣始め皆様方にも是非ともお願いを申し上げまして、今日は久しぶりの質問でありましたので私も緊張しておりましたけれども、いろいろと前向きな答弁をいただきましたことを心から感謝申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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佐々木さやか#18
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかでございます。農水委員会では初めて質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 私の方からは、まず台風被害のことについてお聞きをしたいと思います。
 九月にありました台風二十四号、これは各地に大きな被害をもたらしました。十月二十二日時点の農水省の被害まとめでありますけれども、農作物、農業用ハウス、また農地の破損といった被害について総額で三百七億円を超える、そうした被害が各地に生じました。
 私は神奈川県の選出でございます。地元の神奈川県でも県内全域で大変風が強い、そうした風の被害が多くありましたけれども、農業用ハウスを始め畜舎、それから共同荷さばき施設などへの被害が生じまして、そして相模湾側では塩害の被害も大変甚大でありました。一部地域では、ホウレンソウとかコマツナ、それからネギとか白菜といったような冬野菜が収穫ができなくなりまして、年末商戦に間に合わない、こういった悲痛なお声もいただいたところでございます。
 こういった被害につきまして、公明党といたしましても、被災農業者への経営体育成支援事業の適用ですとか、それから耐候性ハウスへの建て替え支援、こういったことを是非ということで求めてきたところであります。
 そして、十月の三十一日に農水省から、この台風二十四号についての支援対策が発表をしていただきましたけれども、こういった現場の被災農業者の皆様の声に対する、どういうふうにお応えをいただいたのか、そこについて大臣に御説明をいただきたいと思います。
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吉川貴盛#19
○国務大臣(吉川貴盛君) 今年は大変災害の多い年でもございました。特に、今御指摘をいただきましたハウスに関しましては、二十四号はもちろんでありまするけれども、台風二十一号、さらには西日本の豪雨災害、あるいは北海道の胆振東部地震におきましてもそういった被害が起きているところでもございます。
 今委員からもお話がございましたように、この支援対策といたしまして、農業用ハウスの再建や修繕について被災農業者向け経営体育成支援事業を発動をいたしましたほかに、被災を機に作物転換ですとか規模拡大に取り組む産地に農業用ハウスの資材導入に対する支援もいたしました。さらに、従来にない処置、対策といたしまして、二十四号関連でありまするけれども、被災した農業用ハウスの補強支援も新たに処置をしたところでございます。
 そして、今委員からも御指摘をいただきましたが、耐候性ハウスに関しましても、従来の施策の中にもこの耐候性ハウスに対する支援というのもございましたけれども、この度の二十四号被害に対しましても、こういった支援も支援策の中に入れさせていただいたところでございます。
 我々といたしましても、そういった支援をこれからも続けながら、一日も早くこの経営再開ができるように、きめ細かに、また更に対応してまいりたいと存じます。
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佐々木さやか#20
○佐々木さやか君 大臣もおっしゃっていただきましたが、少しでも早く経営再建ができるように、また再開ができるように、丁寧な、また迅速な対応を引き続きお願いをしたいというふうに思います。
 次に、都市農業についてですけれども、都市農地の貸借の円滑化法が成立をいたしまして、九月から施行をされております。この法律によって、農地を貸した場合に法定更新が適用されないので安心して貸すことができると、また相続税の納税猶予制度も受けたまま貸すことができるということで、農業従事者の減少ですとか、また高齢化の中で、都市農業の発展、そして都市農業が持つ様々な機能の維持、そうしたことにつながっていくことが期待されるわけでございます。
 ところで、スタートまだしたばかりの制度ではありますけれども、この運用について御懸念の声をいただきましたので、お伝えしたいと思うんですけれども。
 土地の貸借、一般的に土地を貸し借りをするというときには、やはり通常賃料が幾らかということが契約の重要な要素になってまいります。それはやはり貸し手というのはできるだけ高い地代で貸したいと思うのが自然なわけであります。ですので、このことは、今後の農地の貸し借り、貸借というのにも当てはまってくるのかなとは思うんですけれども。
 例えば、ある意欲のある地域の若手の農業者の方が自分の農地の隣の土地を借りて規模を拡大したいと、こういうふうに思ったときに、仮にその同じ土地をより資力のある大きな企業が借りたいと、このように思った場合に、どちらかというと、やはり資力のある大きな企業体の方が地代というのは高く出せると思うんですね。仮にそういう競争になった場合には、やはり個人の農業者の方というのは不利な立場に置かれるのではないかと、こういう懸念の声を私はお聞きをいたしました。
 誰に貸すのかということは、もちろん最終的には土地の所有者の意思というところではありますけれども、やはりこの法律というのも都市農業の発展というところがその趣旨、目的だというふうに思いますので、やはり都市農業の発展に資する貸借、貸し借りがなされていくということが重要だと思います。
 これについては、今後のこの運用の中でどういうふうに促進をされていくのか、お聞きしたいと思います。
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室本隆司#21
○政府参考人(室本隆司君) 都市農地の受け手として企業が優先される可能性があるというふうな御懸念だと思いますが、都市農業の安定的な継続のためには、意欲ある都市農業者だけではなく、企業も含めた多様な主体の有効活用を図ることが重要ではないかと考えております。
 このため、今年九月一日に施行されました都市農地の貸借の円滑化法におきましては、都市農地の借り手について幾つかの要件を課しております。一つは、面的にまとまった農地の利用を分断することなく、周辺の農地の効率的な利用の確保に支障を生じないこと。二つ目が、借り受けた農地の全てを借り受けた者が適正かつ効率的に利用すること。三つ目が、例えば草刈りや、あるいは水路の泥上げなどの地域共同の作業、こういったことに参加するということで、例えば企業が入ってきたとしても、こういう地域の適切な役割分担、こういったことを果たしていただく、こういった要件を設定しまして、地域との調和の下で農地が適正に利用される仕組みとしております。
 こうした要件によりまして、借り手が農地を適正に利用すると認められない場合、あるいは他の農業者の農地の効率的な利用を阻害するような場合、それと、委員御懸念の、例えばその地域の一般的な賃料の著しい引上げ、そういったことをもたらす可能性があるといった場合などは、市町村長によって耕作の事業に関する計画認定が行われない、よって企業が農地を借りることができないというふうな整理になると考えております。
 この法律が委員御指摘のとおり九月一日に施行されたということですから、まずは貸借の実態把握、これをしばらくしまして、現場の声にもしっかり耳を傾けながら、都市農業の健全な発展に資する農地の貸借が行われるよう必要な助言、指導に努めてまいりたい、このように考えております。
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佐々木さやか#22
○佐々木さやか君 残り時間が少ないので次の質問に行きますけれども、最後のテーマとして、農産物の盗難被害についてお聞きをしたいと思います。
 鳥獣被害も深刻でございますが、人による被害、せっかく作ったものを盗まれてしまう、こういう被害への是非対策をしてほしいという声を私はいただきました。本当に各地で発生していると思うんですけれども、例えば神奈川県内で発生した被害についてのお声としては、相談を警察にしてもなかなか十分に動いてくれないというような声もございました。
 まずは、この農産物の盗難被害というのがどれぐらい発生をしていて、それに対してどういうふうな対策を農水省としては取っているのか、まずお聞きしたいと思います。
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枝元真徹#23
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 警察庁の取りまとめで、農作物の盗難に関する届出等が全国で年間三千件程度でございます。それで、直近の平成二十九年では約二千七百件というふうになってございます。
 農林省におきまして個々の案件全て承知できているわけではございませんけれども、果物で申し上げますと、青森県のリンゴですとか、山形県のサクランボですとか、鳥取県のスイカなど、様々の盗難被害が発生しておりまして、各産地で、チラシですとか看板、のぼり旗の設置、パトロール活動の実施、先進的なところですとセンサー付き防犯カメラの利用、こういうことで取組が行われてございます。
 生産者にとりましては、一生懸命育てた農作物、盗難被害に遭うことは、直接的な経済損失はもちろんでございますけれども、営農意欲の低下にもつながりかねないので、非常に大きな問題だというふうに認識してございます。農作物の盗難被害を防止するために、農林水産省といたしましても、各産地における防犯体制を構築することが重要だというふうに考えてございまして、警察庁等関係機関の協力を得ながら生産現場における盗難防止対策の事例を収集いたしまして、自治体、農業団体との情報共有等による普及啓発、そういうのを図ってまいりたいというふうに考えてございます。
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佐々木さやか#24
○佐々木さやか君 農水省に、その被害金額はじゃどれぐらいなんですかと、各地域でどれぐらい発生しているんですかということをお聞きしても、そういうことは把握をしていないというふうに事前にレクで聞きました。これはやっぱりきちんともう少し実態を把握しないと対策の立てようがないと思うので、是非お願いをしたいと思います。
 それから、最後に警察庁に、これはもう完全に犯罪ですのでしっかり、もちろん捜査していただいているとは思いますけれども、何というんですか、農水省だけでは、なかなか防犯のプロではありませんので、やはりしっかり警察庁も連携をして、例えばそういうキャンペーンをやるとか、ここは捜査の、取締りの強化月間にするとか、そういったことは私は必要だと思いますが、いかがでしょうか。
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田中勝也#25
○政府参考人(田中勝也君) 一部繰り返しになりますが、平成二十九年中における農作物が被害品である窃盗の認知件数は二千六百九十四件でございました。一方、検挙件数は一千三百八十件でございました。
 警察におきましては、地域における農作物の収穫時期等に合わせまして、住民の方々への注意喚起のほか、関係者と連携したパトロールを実施し、不審者への声掛けを行うなどの対策を取っているところであります。
 農家の方々にとりまして、長い時間を掛けて育てた農作物が盗難被害に遭うことは大きなダメージであるというふうに考えておりまして、警察といたしましても、関係機関における盗難防止対策に協力するなど、引き続き、地域の実情に応じて適切に対応してまいりたいと考えております。
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佐々木さやか#26
○佐々木さやか君 終わります。
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里見隆治#27
○里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。
 私も、この度、農林水産委員会に参加をさせていただき、初めての質問でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 私は地元が愛知県でございます。愛知県は物づくりの県と言われておりますが、もちろん自動車、また航空産業等、製造業もございますけれども、一方で、愛知県は、野菜や花卉、お花等を含めて大変農業分野も盛んでございます。私も委員の一人として、地元の農業、また林業、水産業を営まれている皆さんとしっかりとコミュニケーションを図りながら、この委員会で活動させていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、今ほど佐々木議員からもございましたけれども、この夏から秋にかけての台風、豪雨等の災害によって農業でも大変な被害を被ったわけでございます。こうした対策については、先般成立をした補正予算も含めて既に政府で対処していただいております。その政策立案については、与党とも連携をして進めていただいていることに感謝を申し上げたいと思います。更に被災地に寄り添って積極的な対応をお願いしたいと思います。
 その際に、私、地元でいろいろとお話を伺っておりますと、確かに台風二十一号、二十四号といった大きな全国的な規模の災害では大きな対策を打っていただきましたけれども、例えば台風十二号、これは局所的な災害とはいえ、実は愛知県内では二十一号よりもその被害額が多かったといったこともございます。こうした局所的なものであっても、一軒一軒、お一人お一人の農家、農業を営まれている皆様からすれば大変な被害であるわけです。
 そうした細かい、きめ細かな対応ということも是非お考えいただきたいというふうに思いますし、それから、これも佐々木議員からございましたけれども、農業用のハウス、これは大きく新たに作り直すということだけではなくて、例えばハウスに使用する被覆材、こうしたものを用いればある程度コストも抑えながらこうした被害にも対応できる、そうした細かな御要望もきめ細かく対応いただきたいというふうに考えております。
 先月末、政府としてもこうした対策について発表いただき、それをもう既に進めていただいておりますけれども、きめ細かなこうしたお声にも対応しての政策を推進いただきたい、その点、農水大臣にお伺いをしたいと思います。
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吉川貴盛#28
○国務大臣(吉川貴盛君) 今回発生をいたしました猛烈な風を伴った台風二十一号、二十四号は、委員からも御指摘をいただいておりましたけれども、農作物で、全国でハウスの損壊ですとか、果樹の落下や枝折れなどの被害が発生をいたしました。
 議員の御地元でございます愛知県には私どもの小里副大臣に行っていただきまして、被害の状況を調査をさせていただきました。小里副大臣からは、被災自治体や農業者の皆さんから、ハウス等の再建ですとか風に強い耐候性ハウスへの転換や植え替えに対する種子、種苗の確保等に対する支援について要請があったと報告を受けているところでございます。
 そのような状況を踏まえまして、農林水産省といたしましては、まず第一に、塩害に伴う植え替え等に必要となる追加的な種子、種苗の確保、追加防除、あるいは施肥に要する経費の助成を行います。さらには、農業用ハウス、機械等の再建や修繕の支援、具体的には、台風二十一号では補助率の引上げ、二十四号ではハウスの被覆材、今御指摘いただきましたけれども、等も対象として補強支援を行っております。さらに、三つ目といたしまして、果樹の植え替えですとか未収益期間に要する経費や被害果実の利用促進に必要な経費の助成なども行ってまいりたいと考えております。
 きめ細かい支援対策を迅速に決定をして、農業者の経営の再建に全力を挙げていかなければならないと重く思っております。
 またさらに、御指摘をいただきました十二号についてでありまするけれども、愛知県等に局地的な農業被害をもたらしたと承知をいたしておりまして、ハウス等の再建につきましては、従来の園芸施設共済ですとか、あるいは制度資金、補助事業の活用など、支援を行っているところでございますが、引き続き、被災された農林漁業者が営農意欲を失わないように取り組んでまいりたいと存じておりますので、これからも是非、委員の御意見も頂戴いたしながら、しっかりとまた農林水産省としても十二号関連におきましても対応してまいりたいと存じております。
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里見隆治#29
○里見隆治君 大臣、是非、今も小里副大臣が現地に入っていただいたということでございましたけれども、今後とも農業を営まれる皆様のお声をしっかり受け止めながら進めていただきたいと思います。
 また、ハウス、この被覆材を含めて、その補助の対象範囲を広げていただいたことについては、私からも心から感謝申し上げたいと思います。
 それでは、ちょっと通告をしていたものと順番は変わりますけれども、農業分野における外国人の受入れについて御質問したいと思います。
 これ、今、入国管理法、衆議院において審議をされておりますが、入国管理という観点ではしっかり法務という分野で御議論いただければと思いますけれども、農業人材の受入れ、また、どう担い手を確保していくかという点では、農業分野ということで、農林水産委員会でしっかり議論をしていければというふうに思っております。
 まず、外国人の農業分野における受入れという点では、昨年、国家戦略特区法によりまして一部特区における受入れが既に実施をされているというふうに承知をしております。
 私も昨年、内閣委員会でこの国家戦略特区法案、審議をし、この点も質問させていただきました。この実施状況がまずどのようになっているか、その点、確認をしたいと思います。よろしくお願いします。
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