濱本俊策の発言 (農林水産委員会)
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○参考人(濱本俊策君) 香川海区漁業調整委員会の濱本でございます。
本日、この委員会におきまして、漁業者に代わりまして意見を述べさせていただくことにつきまして、厚くお礼を申し上げます。
前のお二人が立ってお話しされたので、一番年の若い私が座るわけにいきませんので、ついでに立たせていただきます。
お手元に本日用の資料をお配りされておるようでございます。一応、字数が六千五百字ということで、通常より一・五倍ぐらいになっていますので、十五分だったら四千五百字ぐらいのようですから、ちょっと飛ばしながらお話しすることになると思いますが、御容赦願います。
私は、水産庁による漁業者への説明会の模様、それから海区漁業調整委員会の公選制の廃止、漁業免許の優先順位の法定制の廃止、この三つにつきまして、香川県の状況も踏まえながら、新法反対の立場でお話をさせていただきます。
まず一番目ですが、水産庁による漁業者への説明会の模様でございます。
水産庁は、六月の二十一日の東京を皮切りに全国六地区、それから全漁連は七月八日から三地区で説明会を開催しております。当初は、やはり水産庁も詰めができていなかったのか、漁業者への説明、これも非常に不十分でした。質問にも答えられない。そういうことで、漁業者の不安が非常に増しております。
それから、漁業者が知らないと今あちこちで言っておりますが、知らないというのは、地元の漁連が主催して説明会を開催していないわけです。開催をしていない。それから、分からないという人は、聞いたけれども、水産庁は読み上げるだけで中身が分からない。だから、知らないというのと中身が分からないというのはこれ違うんですね。圧倒的に知らない人が多いんです。これは、全漁連が早い段階でこの法案賛成というふうに言っていましたので、特に全漁連の理事をやっている漁連の会長のその県は、ほとんど説明会やっていません。特に東日本が多いです。そういうことで、こういう現状で来ております。
私も、県漁連の要請で、養殖組合主催の七月の十八日と県漁連主催の八月二十一日、十月十九日の計三回、香川県での説明会に出席しました。初めの二回は、八十ページぐらいの資料を水産庁が出しまして、そのうちの九ページの、御覧になられたと思いますが、改革の骨子という紙ですね、それの一部を使って三十分ほど読んだだけですね、水産庁の課長級が来ていましたけれども。それを聞いた途端に、何を言ったのか分からぬという声があちこちで会場から出ました。百人近くおりましたけれども。それはそうですよ、読んだだけで、初めて見たら。大体、会議に行かないとその資料が当たらない、それから、行ってもその資料を読むだけで分からない。それは当たり前です。それが説明会なんですよ。私に言わせれば、これは単なる報告会、読み合わせ会ですね。
その後、三回目、十月の十九日、このとき百十五人前後出ていました。これ漁連の六階でやったんですが、さすがに水産庁の資料も充実はしておりました。説明も詳しくはなっておりましたけれども、一部法案が出ておりましたが、これもやはり要回収ですね。皆さん見られたかもしれません、判こが押してあるんです。私はちゃんとのけておりましたけれども、それも一部ですから。
そういう中で、十月の十九日の段階でも法案は出てこなかった。私の手元にも当然なかったです。最終的に、その月の終わりにはこれはこの委員会で承認をされておりますけれども。この場でも、全組合長、それから海区の委員、出ていましたけれども、結局その場で水産改革反対、そういう決議がなされる始末です。何をしに来たのか分からないですね、水産庁も。
結局、それはそれで、九月の二十一日に、香川県漁連は会長名で全漁連会長と水産庁長官宛てに要望書を提出しております。さらに、県漁連の嶋野会長、議会に陳情しまして、十月の十二日に県議会が全会一致で五項目の要望を採択しました。これを直ちに衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、農林水産大臣、水産庁長官、内閣官房長官宛てに提出をしております。この意見書本文は、香川県のホームページ、今でも公開しております、次のページに付けておりますけれども。
それから、最近の話ですが、香川県の坂出市議会も十二月議会の開会日冒頭で意見書を採択しました。それから丸亀市、宇多津町、多度津町も予定しております。これ、全部足すと人口三十万前後あります。そういう中で、漁業者の意見、漁業者が考えておることはやはりおかしいと言う方が、自民党を含めてこの議会で出ておるわけですね。それで意見書が提出されるわけです。
水産庁の長官と全漁連の会長宛てには、全国海区漁業調整委員会連合会、これは全漁調連といいますが、それから全海水、それから香川漁連ほか、ほかの漁連さんがどの程度出ているかはよく知りませんけれども。いずれにしても、法案を見れば、ゼロ回答だろうというふうに思います。
私自身もほかに、全漁調連の会とか、もう四、五回水産庁から聞いていますけれども、結局、十一月六日の閣議決定の後に、二日後ぐらいです、法案そのもの全文、新旧対照表を含めて七センチぐらいありましたね、それを見るまで分からなかったことが結構あります。要は、最後の最後まで隠したということです。
そういうことで、それだけでなくて、都道府県の水産部局に対しても水産庁は今年の六月と九月に法案の骨子を説明しただけです。全文公開して一か月たちますけれども、いまだに都道府県集めて説明会していない。ひょっとしてこの法案が通らないと思っておるなら、それはそれでいいんですけれども、まあ、そうではないでしょう。要は、隠し通したい。
香川県でこれだけ意見書が出ているのは、説明会を何度もやったからです。聞くたびにおかしいという声が増えたからですね。それが意見書になっておるわけです。ほかの府県でやっていなかったらこれおかしさは分かりませんから、そのおかしさが分からないままでこれを通したい。都道府県まで集めていないんです。都道府県はこれからどうなるか。結局、漁業者の不満を受ける受皿になる。水産庁は逃げて、おらぬと。そういう状況が間違いなく来ます。
十月の二十四日開催の自民党の水産部会・水産総合調査会の合同会議で水産庁が配付した資料には、八月末までに説明会を五十五回やった、延べ四千二百人が参加した、したがって法案に対する懸念は相当程度払拭されたものと考えると。これ文書で書いています。見られた方おられると思う。相当程度というと、かなりですよ。そんなばかなことありますか。人数で見てもおかしいでしょう。
それから、一昨日ですか、長官の答弁、全国九百五十五漁協のうち七十七漁協が出ておったということだけです。そのうちの三十五は香川ですから。だから、全国の九百五十五全部分かった途端に、これはもう普通では収まりません、間違いなく。まあ私の責任ではありませんから別に構わぬのですけれども。とにかくそういうことはもう目に見えています。
次のページに意見書を出しております。
この中に、「記」の下です。一番は、特定区画漁業権を継続すること。それから、個別漁業者は勝手に養殖しない、要するにガイドラインを守れと。それから、瀬戸内海では、漁獲努力量、要するに入口規制をやはり継続させよと。それと、四番目は海区の公選制。それと、人的負担を強いるなと。
香川のその意見書には全て、優先順位の廃止と海区委員の公選制の廃止を、この二つをやめてくれと、そういうことが必ず入っています。この二つがやはり一番大きな問題です。私もそういうふうに捉えています。
そういうことで、その二つについて、二枚目、三枚目でお話をします。ちょっと時間がオーバーしそうなので、かいつまんでやらせていただきますけれども。
とにかく、この三枚目の、紙の下の方に書いておりますけれども、水産庁の考えは、現在の委員を、オリンピックが終わった途端に期限来るんですけれども、その次の三月まで延ばすというふうなことを法案に書いていました。これは最後まで言わなかったですけれども、私も見てびっくりしたんですけど。
これ、御承知のように、漁協は大半が三月決算、それから六月総会です。そのときに大体組合長、理事が決まります、三年ごとですけれども。それがあった後で八月に選挙するようにしておるわけですね。そうすると手戻りがないわけです。これを役所のように三月にやったら、六月で組合長替わったら、またこれ替えないかぬことになります。組合長レベルの人が出てこないと地元調整はやはり無理です。そういうことでルールができておるのに、勝手にこういうことをしている。これ何のためにしておるのか、これも説明がないので分かりませんけれども。
要は、海区の公選制やめると、選ばれた委員さんが帰ってから、その委員会で決まったこととかそれから地元のトラブルとかを仕事としてやってくれるわけですね、やっぱり何千人から選ばれていますから。これが知事の選任で選ばれて、どうなりますか。本当に悪い言い方ですけど、お茶を飲んで帰る人が増えますよ。私は公選制ですけれども、公選の六人と、それから漁業者委員の九人の発言から出席回数、ずっとこれ六年間見ていますけれども、やはり格段の差があります。これが、やはり選挙による、選ばれた漁業者の自負です。それがなくなるとなると、それは知事さんをあがめて仕事をする人がおるかもしれませんけど、それはごく一部になると思います。
公選制は、たとえ選挙がなくても、公選制を前提として選ばれた、そういうことが大事なんですね、地元での調整には。だから、これは確実にのけてはいけないと。水産庁の理屈は、単に総務省が言っていることの同じことを言っておるだけです。それを何の弁護もしていない。要は、言われるとおりだという、そういうことでやっておるだけです。
それから、免許の優先順位についてですけど、四ページ目ですね。
今回のこの中で、三つ目のポツです、適切かつ有効、これをいまだに優先順位と同じだと言うとる人がおりますけど、これは全く違います。優先順位は法律の中に入っておるんです。適切かつ有効は、水産庁は単に技術的助言、これは免許の更新ごとに、五年ごとに出るんですけれども、これは単なる紙です、はっきり言って。今回も、去年の六月九日付けで出ました。県によって取扱いが全然違います。違いますけど、ほとんどどこの県もそれは聞いていません。要は、企業免許を一生懸命せいというのが入っていました、そのときに。そうはいきません。漁協の段階、それから県の段階では、やはりそれはできない。それを同じことをやろうとしている。
ということは、出てきたものは結局は何もならない、無駄になります。聞く県はほとんどいないでしょう。真面目に聞く県もあるかもしれませんけど、それによって漁業が発展するとは思えない。そういう手法をいまだにしようとしている。これは大きな間違いです。
結局、今回、最後になりますけれども、衆議院の農林水産委員会では、十一月二十八日の採決で九項目の附帯決議がなされました。この中では、やはり非常に重要な項目ばかり入っております。特に、適切かつ有効の基準の明確化、これを入れられたことは感謝する次第ですけれども、残念ながら、この附帯決議は年月の経過とともにその効力が減衰します。
香川県では、昭和四十七年に海上交通安全法が施行されましたが、そのときにいろんな附帯決議があります。現在残っているのは漁業者と海運関係、それから海上保安部等との説明の場が残っている。これだけでも大事なんですけれども。
とにかく、附帯決議はやはり、もし附帯決議するのであれば、これは法案に入れていただきたい。是非とも、重要な項目はいま一度見直されて、法案の中に、先ほどの海区の公選制も含めて、もう一度考えていただきたい。
要は、全国十五万人の漁業者のうち九四%は零細な沿岸漁業者です。この改革は、この方たちの生活を今よりも豊かにするものでなくてはなりません。この新法はその答えなんでしょうか。このままでは、先人が守り、育んできた七十年来の漁業制度、目先の金、来年度予算ですね、三千億、十七年ぶりに三千億超えたといいますけれども、十七年前は地方分権で漁業免許が知事の自治事務になった年です。水産庁の仕事、減って当たり前です。それで、それを戻すためにいろんなことを予算に入れていますけれども、そういうことをしても、それは何にもなりません。
だから、本委員会におかれましては御決断をよろしくお願いいたしたいということで、私の意見陳述を終わらせていただきます。
ありがとうございました。