安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 牧山ひろえ議員にお答えをいたします。
閣僚の説明責任、任命責任についてお尋ねがありました。
閣僚の任命責任は、もとより内閣総理大臣たる私にあります。その上で、政治活動については、内閣、与党、野党を問わず、一人一人の政治家が国民に不信を持たれることのないよう、常に自らが襟を正し、説明責任を果たすべきものと考えております。
LGBTに関する発言についてお尋ねがありました。
御指摘のとおり、LGBTと言われる性的少数者に対する不当な差別や偏見はあってはならないことであります。多様性が尊重され、全ての人がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる共生社会の実現に政府は取り組んでいるところです。
内閣、与党、野党を問わず、国民から選ばれた一人一人の政治家は、自身の発言で関係者を傷つけることのないよう細心の注意を払わなければなりません。その上で、政策を磨き、結果を出すことによって国民の負託に応えていかなければならないと考えております。
沖縄県における選挙結果に関する評価についてお尋ねがありました。
選挙の結果については真摯に受け止めます。その上で、地方自治体の首長選挙の結果について政府の立場で見解を述べることは差し控えたいと思います。
住宅や学校で囲まれ、世界で一番危険とも言われている普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければなりません。これが大前提であり、政府、そして地元の皆様の共通認識であると思います。
今後とも、地元の皆様の御理解を得る努力を続けながら、普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現するため、全力で取り組んでまいります。
沖縄県における県民投票条例についてお尋ねがありました。
地方自治体における独自の条例に関わる事柄について政府として見解を述べることは差し控えたいと思います。
いずれにせよ、安倍政権としては、基地負担軽減のため、できることは全て行う、目に見える形で実現するという方針の下、取り組んでいます。
今後とも、抑止力を維持しながら、沖縄の皆様の心に寄り添い、基地負担の軽減に一つ一つ結果を出してまいります。
行政不服審査に基づく対応についてお尋ねがありました。
沖縄防衛局が行った審査請求及び執行停止の申立てについては、公有水面埋立法の所管大臣たる国土交通大臣による、関係法令にのっとり執行停止の決定が行われたものと承知しています。これは、法治国家として法律に基づき必要な法的手続が行われたものと認識しており、法を逸脱する制度の濫用との御指摘は当たらないものと考えています。
沖縄県との対話及び移設工事の停止についてお尋ねがありました。
行政不服審査法に基づく国土交通大臣による執行停止の決定については、これを尊重すべきものと考えています。今後の対応については、かかる決定を受け、防衛省において適切に判断されるものと思います。
政府と沖縄県との間では、普天間飛行場負担軽減推進会議や政府・沖縄県協議会という協議の枠組みがあります。政府としては、このような協議の枠組みを活用し、基地負担軽減のための政府の取組について粘り強く丁寧に説明していきたいと考えています。
日米地位協定についてお尋ねがありました。
日米地位協定と米国が第三国と締結している地位協定との比較については、地位協定そのものの規定ぶりのみならず、細部の取決め、実際の運用や背景等も含めた全体像の中で検討する必要があると考えられ、一律な比較は難しい面があるものと承知しています。
日米地位協定は大きな法的枠組みであり、政府として、事案に応じて、最も適切な取組を通じ、具体的な問題に対応してきています。
安倍政権の下では、環境及び軍属に関する二つの補足協定の策定が実現しました。国際約束の形式で得たこの成果は、日米地位協定の締結から半世紀を経て初めてのものです。
また、例えば、日本側に第一次裁判権がある犯罪の被疑者たる米軍人・軍属の拘禁についても、日米合意に基づき、実際に起訴前に日本側へ移転が行われてきています。
今後とも、目に見える取組を一つ一つ積み上げていくことにより、日米地位協定のあるべき姿を不断に追求してまいります。
軽減税率制度の実施についてお尋ねがありました。
軽減税率制度は、消費税率一〇%への引上げに伴う低所得者への配慮として、消費税の逆進性を緩和しつつ、買物の都度、痛税感の緩和を実感できるとの利点があります。酒類、外食を除く飲食料品等を対象に実施することとしたところです。
軽減税率制度等の実施により、事業者には新たに区分経理等の事務負担をお願いすることになり、そのコストは事業者によって様々と考えられますが、区分経理が困難な中小事業者等には、税額計算の特例を設け、また、インボイス制度の導入まで四年間の準備期間を設けるなどの負担軽減を行うこととしております。
インボイス制度は、複数税率の下において適正な課税を確保する観点から導入するものであります。
他方、インボイス制度を導入すれば、免税事業者が取引から排除されるのではないかなどと懸念する声があるのも事実であり、政府としては、免税事業者が課税事業者への転換の要否を見極めながら対応を決めていただくよう、先ほど申し上げたインボイス制度の導入までに四年間の準備期間を設けることに加え、そこから更に六年間、免税事業者からの仕入れについて一定の仕入れ税額控除を認めることとしています。
消費税率については、法律で定められたとおり、平成三十一年十月一日に一〇%に引き上げる予定です。その後について検討を行っておらず、軽減税率の対象品目等についても見直すことは考えていません。
なお、軽減税率の適用の判定については、具体的な事例をまとめたQアンドAを公表するとともに、説明会等において事業者等に対して周知、広報を行っているところであります。
消費税率引上げに係る反動減対策についてお尋ねがありました。
消費税率引上げに当たっては、前回の三%引上げの経験を生かし、あらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応してまいります。
二〇一九年度、二〇二〇年度の当初予算において臨時特別の措置を講ずることとしており、御指摘の財政規模も含めた具体的な内容等については、各年度の予算編成過程において検討してまいります。
ポイント還元といった新たな手法による支援については、現在、詳細を検討中ですが、端末の導入支援や手数料の引下げに向けた取組、多様なキャッシュレス対応の選択肢の準備などを行うことで、中小・小規模事業者の皆さんが簡素で利用しやすい環境を整えるよう取り組む考えであります。
軽減税率制度についても、対象品目を酒類、外食を除く飲食料品として、通常の飲食料品を全て含むこととすることにより、垂直的公平に配慮する中で、可能な限り経済取引に対し中立的で簡素な仕組みとしたところであります。今後、導入に向けた準備に万全を期してまいります。
外国人材の受入れ拡充についてお尋ねがありました。
まず、法案審議の在り方については国会において御議論いただくべきものと考えております。
新たな受入れ制度は、深刻な人手不足に対応するため、現行の専門的、技術的分野における外国人の受入れ制度を拡充し、真に必要な業種に限り、一定の専門性、技能を有し、即戦力となる外国人材を期限を付して我が国に受け入れようとするものであります。これまで、政府として、既存の在留資格の課題への対応も含め、積極的、継続的に検討を重ねてきたものであります。
受け入れる外国人に対しては、社会の一員としてその生活環境を確保するため、現在検討を進めている外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策をしっかりと実行に移し、外国人材の円滑な受入れの促進に向けた取組とともに、外国人との共生社会の実現に向けた環境整備を進めてまいります。
技能実習制度については、平成二十九年十一月から新しい技能実習制度を施行し、外国人技能実習機構による実地検査等により、その適正化に努めています。
また、留学生については、教育機関における入学者選考及び在籍管理の徹底や、法令違反が認められる留学生について、積極的に資格外活動許可の取消し、在留期間更新不許可処分を行うなどしているところであります。
新たな受入れ制度において、経済事情に変化が生じた場合、既に在留が認められている者については、雇用契約の更新がなされない場合は在留期間の更新は許可されないことになり、転職等により新たな在留資格を取得しない限り在留を継続できないことになります。
憲法改正についてのお尋ねがありました。
憲法改正の内容について、内閣総理大臣としてこの場でお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
その上で、お尋ねですのであえて申し上げるとすれば、憲法の改正について国民的議論を深めるためには、まずは具体的な条文案を示す必要があると考えています。憲法を改正することや改憲案を本国会に提出することに賛成する方々が一定程度認められる現状において、議論することまで否定すべきではありません。
憲法改正は、国会が発議し、最終的には国民投票により決められるものです。憲法審査会において政党が具体的な改正案を示すことで国民の皆様の理解を深める努力を重ねていくことは、私たち国会議員の果たすべき重要な役割ではないかと考えております。
憲法第九十九条が憲法遵守義務を定めているのは、日本国憲法が最高法規であることに鑑み、国務大臣その他の公務員は、憲法の規定を遵守するとともに、その完全な実施に努力しなければならない趣旨を定めたものであって、憲法の定める改正手続による憲法改正について検討し、あるいは主張することを禁止する趣旨のものではないと考えています。(拍手)
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