儀間光男の発言 (本会議)
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○儀間光男君 日本維新の会の儀間光男です。
我が党を代表いたしまして、漁業法等の一部を改正する等の法律案について質問をいたします。
漁業、養殖業において、生産量は昭和五十九年をピークに年々減少を続けており、現在はおおむね三分の一まで下がっております。四面、海に囲まれ、暖流と寒流が入り込む日本近海は豊かな漁場であり、漁業資源を適切に管理することで、より漁業の振興を図ることが可能であるはずであります。残念ながら、科学的な海洋資源管理の導入が遅れており、大きな改革が必要であると考えております。
現在、漁業分野では高齢化がより顕著となっており、若い世代がなりわいとして漁業を選択したくなるような魅力的な職業にはなっていないのが現状であります。漁船に乗り組むといえば、狭い船内に長い間詰め込まれて我慢を強いられるイメージを抱くのが現実ですが、海外に目を向けると、漁業先進国であるノルウェーの漁船は大型化し、居住性も良く、若者から敬遠されない職場づくりとしての工夫がなされており、そのような改善が日本の漁業にも必要であると考えます。
このような視点から質問をいたします。
漁業を産業の一つの軸として更に発展させるためには、漁業についての就業構造を変え、若い就業者を増やしていく必要があります。一人当たりの生産量を上げることによって所得を増やし、きつく、稼げないという世間の偏見を取り除いて、就業環境の改善を図らなければなりません。食料の確保は世界共通の問題であり、漁業資源の大切さが増していくことは必定です。なりわいとして若い世代に受け入れられ、魅力にあふれ、やりがいのある産業につくり替えていかなければなりません。
そこで、質問をいたします。
政府が進めようとしている水産政策の改革において、新規就業者の育成及び確保に関する取組としてどのような施策を講じようとしているのでしょうか。また、どれくらいのペースで漁業従事者を増やしていこうとしているのでしょうか。農林水産大臣、お答えください。
新たな資源管理の方向性について伺います。
我が国においては、国立研究開発法人水産研究・教育機構を中心に漁獲物の調査や調査船による漁獲調査も続けており、我が国独自の漁業資源データの蓄積がなされてきました。政府の水産改革において、これまでの資源調査の研究に加えて国際水準の資源管理を導入することとしており、有用資源全体をカバーすることを目指しております。また、調査船の拡充や情報収集体制の強化など、調査体制を抜本的に拡充するとともに、人工衛星情報の活用や漁業者による魚群探知情報を利用したビッグデータを利活用する取組も行うとしております。
資源評価対象の魚種について、現在どれだけ種類があり、新しい取組としてはどこまで拡充するのでしょうか。そして、その拡充によって、日本近海の漁業資源は何%程度向上するのでしょうか。農林水産大臣、お答えください。
沖合漁業と沿岸漁業の関係について伺います。
沖合漁業と沿岸漁業については、ある意味では競合関係にあります。沖合漁業における漁船の大型化による生産性の向上は好ましいものと考えますが、一方で、沿岸漁業の漁業者にとっては、自らの漁業が、漁場が脅かされるのではないか、沿岸漁業の漁獲量が減少するのではないかということが懸念されます。つまり、沖合漁業だけが大型化することは片落ちであり、沿岸漁業に対する生産性と収入の向上策も併せて図らなければならないことだと思います。
そこで、質問をいたします。
沖合漁業の漁船の大型化に関する規制の撤廃に対し、沿岸漁業者の納得は得られているのでしょうか。また、沿岸漁業者に対して、生産性向上のため、どのような措置をとるのでしょうか。農林水産大臣、お答えください。
漁業権を付与する際の優先順位の法定制を廃止する措置と新たな判断基準について伺います。
これまで、漁業権付与の際の優先順位は法律で定められており、その地域、海域それぞれの特徴、特性が一切勘案されない状態が長い間続いてきました。このような規制が撤廃されることについては、規制緩和促進の観点から好ましいものとは考えております。
その上で、新しい判断基準が果たして適切であるかどうかは重要なポイントとなります。本法案は、漁業権者がその存続期間の満了により消滅した後に設定する漁業権に関しては、漁場を適切かつ有効に活用していると認められる者による申請がある場合には、漁業権の免許を与えられるとしています。しかし、漁場を適正かつ有効に活用している漁業者とはかなり曖昧な表現であって、具体的にはどのような漁業者を指すかという基準が明らかとは言えません。例えば、生産量を優先させている漁業者と、将来の生産量を確保するために漁業資源の確保を優先して生産量を抑えている漁業者とは、どちらが漁場を適切かつ有効に活用しているというのでしょうか。
解釈が曖昧なままで法制化すると、恣意的な判断要素が入り込みます。恣意的な判断が入る制度では、これまでの優先順位の法定制を廃止した意味合いが薄れてしまうのではないでしょうか。
農林水産大臣に伺います。優先順位法定制を撤廃した後で設けられる新たな判断基準となる適切かつ有効とは、いかなる状態を指すのでしょうか。その基準を国が指し示すのでしょうか、お答え願います。
海区漁業調査委員会の選出方法の見直しについて伺います。
現行の制度では、海区漁業調整委員会の委員は公選委員と知事選任委員とによって構成されており、そのうちの公選委員は、公職選挙法に準じた選挙により、漁業者によって選任されております。本法案では、この公選制を廃止し、知事が議会の同意によって任命する任命制に改めるものとしております。これまで公選制と任命制の二本立てであった制度において、公選制を廃止して知事による任命制に変えることについては、一般的には民主的な制度から逆行するものと考えられます。
農林水産大臣に伺います。海区漁業調整委員会の委員選出に当たり、公選制を廃止し、知事による任命制に変更する理由は何でしょうか、お答えください。
最後となりますが、日本の排他的経済水域における国内の密漁の実態について、どのように把握していますか。そして、近年ますます増える傾向にある外国漁船による密漁対策としてはどのような措置をとるのでしょうか。農林水産大臣、お答えください。
私ども日本維新の会は、漁業は将来に向け更に発展していく大きな産業の可能性を秘めている重要な産業の分野であるという認識をしており、科学的知見を結集して、先進的な産業とするために努力してまいることをお約束いたしまして、私からの質問とさせていただきます。
御清聴、誠にもってありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣吉川貴盛君登壇、拍手〕