吉川貴盛の発言 (本会議)

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○国務大臣(吉川貴盛君) 儀間議員の御質問にお答えいたします。
 新規就業者の育成、確保についてお尋ねがありました。
 我が国の漁業者数は一貫して減少傾向にあり、平均年齢も約五十七歳と高齢化が進んでいます。
 こうした中で、新規就業者を育成、確保し、我が国漁業を持続的に発展させていくためには、今回の制度改正も含めて水産政策を総動員することにより、漁業者の所得を向上させ、漁業を若者にとってやりがいのある魅力的な産業にしていくことが重要と考えています。
 その上で、経験のない就業希望者の長期研修や新規就業者への低利融資等の支援を引き続き講じること等を通じ、毎年二千人以上の新規就業者を確保していくことを目標としています。
 資源評価の拡大と漁業資源の向上についてのお尋ねがありました。
 現在、我が国周辺の水産資源については、五十種八十四系群を対象に資源評価を行っています。これを今後は、原則として有用資源全体をカバーすることを目指し、当面の目標として、平成三十五年度までに二百種程度まで資源評価対象種とすることを目指してまいります。
 漁業資源の向上に関しましては、現時点で具体的な数値はお示しできませんが、今後、これらの魚種について資源評価を行う中で、どの程度の向上が期待できるのか示していけるものと考えております。
 漁船の大型化についてのお尋ねがありました。
 漁船の大型化については、生産コストの削減や安全性、居住性、作業性を向上させるため、これを進めていくことは必要と考えております。
 大型化に当たっては、これまでも、適切な資源管理措置を講ずることにより資源への悪影響がないことを確認し、関係する漁業者からも理解を得ながら進めてきているところです。
 今回の法案では、漁獲量の相当部分に漁獲割当てが導入された漁船についてはトン数規制等の規模の制限を定めないこととしていますが、漁業期間や区域、体長制限などの措置を講じていくなど、適切な資源管理の実施や紛争防止のため、関係漁業者と丁寧に調整しつつ、適切に進めてまいります。
 沿岸漁業の再生産についてのお尋ねがありました。
 多くの漁業者が少量で多種多様な水産物を漁獲する沿岸漁業の生産性については、地域の特性を踏まえた取組が必要となります。
 例えば、沿岸漁業の担い手等による水面の総合的な利用や漁船の更新等による効率化を図るとともに、水揚げした水産物の品質向上等により高付加価値化を図ることにより、収入の増加や生産コストの削減を図っていくことが考えられます。
 こうした漁業者の取組と併せて、流通機構の改善を進めることにより、漁業所得の更なる向上につなげていく必要があります。
 沿岸漁業は、水産物の安定供給だけでなく、漁村地域の維持発展や国境監視等、多面的機能の発揮にも寄与しています。沿岸漁業の生産性の向上をしっかりと後押しし、引き続きこうした機能が発揮されるようにしていきます。
 漁業の免許における適切かつ有効の判断基準についてお尋ねがありました。
 適切かつ有効に活用している場合とは、漁場の環境に適合するように資源管理や養殖生産を行い、将来にわたり持続的に漁業生産力を高めるように漁場を活用している状況と考えております。
 具体的には、個々の事案ごとに地域の漁業に精通する都道府県が実態に即して判断することとなりますが、都道府県によって判断の基準が大きく異なることがないようにする観点から、国が技術的助言を定め、適切かつ有効の考え方を示していく考え方です。
 海区漁業調整委員の公選制廃止についてのお尋ねがありました。
 漁業調整委員会が適切に漁業調整の役割を果たすためには、漁業者委員について地区や漁業種類のバランスを取る必要があります。他方、現行制度においては、投票実施率が低いこと、学識経験者として本来漁業者委員の対象となる漁業者を選任するケースがあることなどの問題があると考えています。
 このため、今般の改正の機会に、これらの問題を先送りすることなく、漁業者を主体とする漁業調整委員会の組織、機能を残しつつ、地区や漁業種類のバランスが取れるよう、公選制から知事の選任制に移行するものであります。
 密漁についてのお尋ねがありました。
 我が国沿岸域における漁業関係法令違反は、都道府県によれば、平成二十八年で一千五百三十一件で、近年増加傾向にあります。特に、単価の高いナマコ等について、悪質かつ組織的な密漁も発生していると承知しております。
 沿岸域での密漁については、今般の罰則強化による抑止効果を最大限生かすためにも、関係者が密接に連携し、取締りの強化を行うなど、総合的な密漁対策を推進してまいります。
 外国漁船による違法操業対策については、関係省庁との連携強化はもちろんのこと、水産庁の取締り船の建造など漁業取締り体制の強化を含め、しっかりと対応してまいります。(拍手)

発言情報

speech_id: 119715254X00620181130_021

発言者: 吉川貴盛

speaker_id: 8487

日付: 2018-11-30

院: 参議院

会議名: 本会議