高橋千鶴子の発言 (厚生労働委員会)
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○高橋(千)委員 私は、日本共産党を代表して、健康保険法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
本法案は、保健、医療、介護などの制度運営に係る八本を束ねた法案であり、三日間の審議では極めて不十分です。最も機微な医療等データの利用拡大とともに、皆保険制度を揺るがす問題が含まれており、賛成できません。
以下、本法案に反対する理由を述べます。
反対する第一の理由は、オンライン資格確認におけるマイナンバーカードの導入です。
マイナンバーカードに金融資産の保有状況と医療保険の負担額を連動させて税、保険料の徴収強化を図ることなども骨太方針などでうたっています。保険証は従来どおり使えますが、一二・二%にとどまるマイナンバーカードの普及を拡大しようとする意図は明らかです。持ち歩く頻度がふえることで、紛失や情報漏えいのリスクも高まります。
また、保険医療機関に提供する情報には、滞納による資格証明書や短期証などの資格情報も含まれるため、窓口での受診抑制につながることがあってはならないと再度強調しておきます。
なお、医療情報化支援基金に消費税増税分を充てることにも反対です。
第二の理由は、NDB、介護DBの第三者提供です。
医療、介護等の情報を営利目的に提供すべきではありません。高齢者個人の健診データや介護情報が名寄せされ、ハイリスク高齢者へのアウトリーチを行うといいます。名寄せされたデータはマイナポータルと市町村の中だけの活用といいますが、経済財政諮問会議では、健康、医療と介護ビッグデータを連結し、民間活用を期待しています。
政府は二〇二五年に約三十三兆円のヘルスケア産業の市場規模を推計しており、それは、公的保険がカバーする部分が縮小され、負担増にもつながることを見ておく必要があります。
第三に、社会保険診療報酬支払基金の統合についてです。
規制改革委員会の号令で、四十七都道府県の支部を廃止し、全国十カ所程度の審査事務センターに集約するものですが、標準化の名のもとに、地域の事情に見合った診療内容が考慮されなくなるおそれがあります。
また、支払基金にレセプトデータの分析などの業務を担わせることは、保険医療機関をチェックするという最も信頼が問われる支払基金の業務とは相入れないものであり、反対です。
第四として、健保の被扶養者に国内居住要件をつけることは、本法案準備の審議会での議論には付されておりません。改正入管法による外国人労働者受入れを契機としたものであり、委員会でも議論があったように、内外無差別に当たらないのか、同じ外国人、同じ在留期間で差をつけるのはおかしいのではないかなど、更に議論を深めるべきであります。
本法案を審議中に、二百億円規模の介護保険料の計算ミスが発覚し、またも公表をおくらせたことが問題となりました。国民の命、暮らしに直結する諸制度を所管し、最も大きな予算を持つ厚労省の存在そのものが問われているという危機感を持って国民のための仕事をしてほしいと強く求め、討論を終わります。(拍手)