阿部知子の発言 (厚生労働委員会)

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○阿部委員 私のお尋ねは、国は当然調査をすべきです、調査にとどまらず検証を行わなければならないと思います。
 というのは、こうした優生思想というのは、さきの津久井やまゆり園事件でもそうですが、障害がある、役に立たない、いない方がいい、繰り返し繰り返し社会の中に芽を吹いてくる考え方であります。誰しも、誰の中にも大なり小なりあるんだと思います。しかし、しっかりと法体制あるいは執行体制がそれを超えて権利を守っていくということを行うというのが、厚生労働行政の責務であると私は思うわけです。
 例えば原発事故は、国会事故調というものをつくりました。同時に政府事故調というものもございました。行政府もまた、みずからの行ったことに対しての調査、検証が必要だと私は思うんです。
 例えば、優生保護法の適用手術数が減ると、厚生労働省はいろいろな通達を出して、もっとふやしなさいと、簡単に言えばそういう檄を飛ばしていたわけであります。
 国としては、広くこういう優生思想が人々の中にはびこり、それが社会の中でどんどんどんどん障害者を追い詰めていった。例えば、この手術をしなければこの施設にはいられませんのような形で、親御さんが抵抗しても、親御さんが無知であると責めていった。そういうことをトータルで国は見ていく必要がある。もちろん厚生労働省もあると思いますが、私は、この間のこの優生保護法の被害者に対する救済法の中で厚生労働省の主体性が見えないということが極めて残念ですし、これはこれからも、例えば遺伝診断など、いろいろなことが私たちの社会には技術の進歩に基づいて起こってまいります。そうしたときの厚生労働行政の根幹、思想を問うものとして、やはり主体性ということをしっかり、協力じゃなくてみずからというところが非常に重要と思います。
 例えば、具体的には、厚生労働省はこの一時金の支給ということに関して、相手のプライバシーがございますから、相手に通知するのではなくて言ってこられた方について調査して救済の手だてをとるという手挙げ方式をとっておられます。
 しかし、なかなか、この手術を受けた当の障害のある方は、御自分がそれを受けたかどうかも、ある場合はわからない、御家族もそれを言いかねている、家族との関係も複雑であるなどなど、これは非常に難しい。いわば、救済の方策をつくったとして本当にそこにどれだけがたどり着くのかすごく難しい。
 そのときに厚生労働省がやらねばならないのは、各県の優生保護担当部局、あったわけです。それから、それの医療機関もありました。あるいは、収容されているというか、施設などで多くこれが起こったわけで、そういうことを丹念に調査していく体制、これは私はいまだに不備だと思います。
 例えば、これまでのところ鳥取県、岐阜県、三重県などでおのおの独自に調査をなさって、審査会の書類、記録や医療機関への聞き取り、そして関係者への聞き取りなどを主体的に行ってきておられますが、これは各県任せではなくて、厚生労働省がきちんとリーダーシップをとってどこにどういう可能性があるか、そして、聞き取ってわかったことがあればそれも全国に、もちろん名前などは要らないです、どういうケースがどう起こっているかということがわかりますから、そういう情報共有をしたり、せめてこういう施設については全て網羅すべきだのようなガイドラインをつくったり、やるべきことは多々あると思いますが、いかがでしょう。

発言情報

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発言者: 阿部知子

speaker_id: 26143

日付: 2019-05-08

院: 衆議院

会議名: 厚生労働委員会