高橋千鶴子の発言 (厚生労働委員会)

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○高橋(千)委員 時間の節約でここは指摘にとどめます。
 この案件は、平成二十六年、二〇一四年十一月六日、市原市でゼロ歳八カ月の男児が救急搬送された後、死亡した事件であります。ですから、乳児であるということだけが結愛ちゃん、心愛ちゃんと違うんですね。でも、それ以外はほとんど同じです。
 十七歳で子供を産んだ若年の夫婦であり、長期の支援、これは児相だけではなく母子保健センターが長期に支援をしておりました。DVもありました。そして、転居を繰り返しました。最後に一時保護を解除した直後の死亡であった。同じなんですね。
 だから、それをこれだけ専門家の力で検証して、状況が変わるたびに直接目視により確認することとか、個別支援会議では必ず会議録を作成して会議後に各機関に送付することとか、転居を繰り返す事例については、民生委員や児童委員や地域保健推進員とか、協力して転居先を把握して安全確認をするとか、家庭復帰の際には家族全体の生活を見る、こうしたことが丁寧に書かれてあって、どれも当てはまる教訓だと思うんです。
 これは、国も第十四次まで死亡事例の検証委員会をやっていまして、本当に貴重なことを提言されています。それが繰り返されてきたということをやはり本当に重く見て、私は本当はあれこれではないなというふうに思っているんです。要するに、法律とか制度はかなり整っていて、だけれどもそれが、回っていかないというんですか、人が足りなかったりとか、理解が不足していたりとか、そうしたことが今本当に決定的なんだろうということで、もう繰り返したくないということで指摘をさせていただきました。
 それで、最後にどうしてももう一つ紹介をしたかったのがありますので、資料の最後のページを見てください。
 毎日新聞の五月十一日付です。「体罰ダメ知っていたら」という見出しがついています。萩原みらいさん、自身の虐待経験を実名を明かして公表して、虐待対策に生かしてほしいと訴えています。
 この方は、記事の下から四段目を見ていただくとわかるんですが、困難な経験を持つ学生を対象に教育支援グローバル基金が提供する奨学金プログラム、ビヨンドトゥモローへの参加を勧められて、「同世代の学生たちと出会い、自分の生い立ちを初めて人に話すことができた。」とあります。
 ビヨンドトゥモローは、橋本大二郎元高知県知事が主宰する一般財団法人で、私も、子どもの貧困議連のつながりで国会内集会に参加をして、この方に直接お話を聞かせていただきました。本当に貴重な経験をしたなと思うんですが。新谷政務官を始め、加藤、塩崎両元厚労大臣や橋本理事も参加をされていたんですね。
 記事にもあるんですが、彼女たちが述べたことは、ほかの家のことは知らないから、自分の置かれている環境が当たり前だと思って、それが虐待だ、虐待されているんだと気づかなかったということなんですね。大変衝撃を受けました。それは考えてみれば当たり前なことで、隣の家の親子関係はどうなのか、世間一般はどうなのか知らないんだから、自分の家が異常なんだということがわからない。だから、子供は権利の主体、さっき大河原委員がおっしゃっていたこととも通じるんですが、意見表明権の尊重というんだけれども、自分にそういう権利があることを知らない、だめなことなんだということを知らなければ主張もできないということなんですよね。
 毎日お風呂に顔を埋められた、そういう壮絶な虐待体験を語りました。だけれども、このビヨンドトゥモローに出会って変わったということを生き生きと語って、若い人たちの感性で、どうしたらそういう人たちにつながりを持てて、その権利を知らせたり声を拾うことができるか。例えば車を走らせて絵本を読み聞かせしたらどうだとか、そんなアイデアもお話をしてくれたんですね。
 それで、質問は、下から三段目に書いていますが、「親であっても子どもをたたいたらダメだということを、教育の中で知りたかった」と述べています。とても大事なことで、やはりこれを教育の中で、先生方に徹底するというだけじゃなくて、子供にきちっと教えていくということが必要だと思いますが、中村政務官と大臣に、最後、お願いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 高橋千鶴子

speaker_id: 34526

日付: 2019-05-17

院: 衆議院

会議名: 厚生労働委員会