小野瀬厚の発言 (法務委員会)
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○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
現在の国内の子の引渡しの直接強制における実務におきましても、いわゆる同時存在というものを要求するという運用がされているものと承知しております。
しかしながら、そういった実務では、債務者が子を祖父母に預けるなどして意図的に同時存在の状況を回避しようとする事案、あるいは、債務者側が執行の現場で執行官による説得等に応じずに激しく抵抗するといったような事案が少なからず存在しております。また、執行の現場で、子が債務者からどちらの親と生活したいか意見を述べるように迫られるなど、この同時存在の要件が子の心身に過度な負担を与えるような状況を生じさせているとの指摘がされております。
この法律案では、子の引渡しの強制執行についてこの同時存在の要件を不要とすることとしておりますが、これによりまして、今申し上げましたような理由で執行不能となっていた事案において強制執行の実効性が相当程度高まるものと考えております。
また、御指摘の点、穏便な引渡しという点でございますが、この法律案では、子と債務者がともにいる場合でなければこれを実施することができないこととはしておりませんが、他方で、債務者が執行の現場にいた方が円滑に執行を実現することができる場合には、執行官の判断により、子が債務者とともにいる場面で執行するといった運用も許容されておりまして、個別の事案に応じて柔軟な対応がされるものと考えられます。