安倍晋三の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 馬場伸幸議員にお答えをいたします。
 新三本の矢の進捗についてお尋ねがありました。
 名目GDP六百兆円については、政権交代後、極めて短い期間でデフレではないという状況をつくり出す中で、名目GDPは一割以上増加しました。この流れをより確かなものにするため、引き続き、人材投資や生産性向上など、あらゆる政策を総動員していくことで、潜在成長率を押し上げ、名目GDP六百兆円経済の実現を目指します。
 希望出生率一・八については、本年十月より、三歳から五歳までの全ての子供たちの幼児教育を無償化し、子供たちの教育に係る負担を大幅に軽減します。同時に、待機児童の解消を強力に推し進め、昨年は十年ぶりに二万人を下回り、今年度も十七万人分の保育の受皿を整備します。子供たちを産み育てやすい日本へと大きく転換していく、そのことによって、希望出生率一・八の実現を目指します。
 介護離職ゼロについては、介護離職者は、総務省の前回調査の十・一万人から、直近は九・九万人と二千人減少し、その間、介護しながら働く方は五十五万人増加しています。二〇二〇年代初頭までに五十万人分の介護の受皿の整備を進めていくと同時に、介護人材確保への取組を強化するなど、各種取組を総合的に進めることで、仕事と介護が両立できる環境を整備し、介護離職ゼロを目指していきます。
 安倍内閣は、これからも、必要な政策を果断に実行し、成長と分配の好循環を更に推し進め、結果を出すべく取り組んでいきたいと考えています。
 今般の毎月勤労統計の事案の原因についてお尋ねがありました。
 毎月勤労統計について、不適切な調査が行われ、セーフティーネットへの信頼を損なう事態を招いたことについて、国民の皆様におわび申し上げます。
 高い専門性と信頼性を有すべき統計分野において、長年にわたって誤った処理が続けられ、それを見抜けなかった責任については、重く受けとめています。
 今回の事案においては、平成三十年のサンプルがえの影響を調査している中で判明したものと承知しておりますが、厚生労働省の特別監察委員会において、さらに、より独立性を強めた形で検証作業を進めていただいております。
 今回のような事態が二度と生じないよう徹底して検証を行い、信頼を取り戻すことが何より重要です。再発防止に全力を尽くすことで、政治の責任をしっかりと果たしてまいります。
 毎月勤労統計の問題の発生防止策と第三者委員会の要件についてお尋ねがありました。
 厚生労働省の特別監察委員会において、先般、それまで明らかになった事案等について報告をまとめていただいたところですが、さらに、より独立性を強める形で厳正に検証作業を進めていただいております。
 いただいた御批判は真摯に受けとめた上で、今回のような事態が二度と生じないよう徹底して検証を行い、信頼を取り戻すことが何より重要であり、再発防止に全力を尽くすことで、政治の責任をしっかりと果たしてまいります。
 なお、第三者委員会の設置、運営に関し、一般論として申し上げるならば、客観性、中立性が疑われるような委員構成、会議運営をなすべきではないと考えています。
 統計行政の再構築と統計の抜本改革についてお尋ねがありました。
 我が国の統計機構では、各府省が所管行政に関連する統計作成を担い、統計委員会が統計整備の司令塔機能を果たしてきたところです。
 さらに、統計機構の一体性を確保するために、昨年の統計法改正により、統計委員会の機能が強化され、各府省の所管する統計調査について自律的、機動的に政策提言やそのフォローアップを行うことができるようになりました。こうした機能を十分に活用していくことが重要であると考えています。
 また、今日の統計をめぐる問題を受けて、昨日の統計委員会において点検検証部会を設置し、各府省が所管する統計について、調査対象、調査方法等が妥当かを含め、再発防止や統計の品質向上といった観点から徹底した検証を行うこととしましたが、そうした結果も踏まえつつ、総合的な対策を講じてまいります。
 責任者に対する処分についてお尋ねがありました。
 今回の毎月勤労統計調査に関する問題では、常に正確性が求められる政府統計についての信頼を毀損するとともに、雇用保険等について追加給付が必要となり、国民の皆様に御迷惑をおかけする事態となったこと等を厳正に受けとめ、厚生労働大臣を始め政務三役が、けじめとして、就任時から本年一月分まで閣僚給与等を自主返納するとともに、事務方も、過去の担当部長等を含め、厳正な処分を行ったものです。
 今回のような事態が二度と生じないよう徹底して検証を行い、信頼を取り戻すことが何より重要であり、再発防止に全力を尽くすことで、政治の責任をしっかりと果たしてまいります。
 国家公務員の給与についてお尋ねがありました。
 国家公務員の給与については、労働基本権制約の代償措置である人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢のもと、民間の水準を踏まえて決定されております。
 人事院が行っている官民比較の手法については、調査対象企業の規模も含めて、人事院において専門的見地から判断されるものであると考えております。
 身を切る改革及び消費税率引上げについてのお尋ねがありました。
 我々政治家は、政策を実現するため、真摯に努力を続け、国民の負託に応えていかなければなりません。国民の皆さんにさまざまな御負担を求めている以上、我々政治家も常にみずからを省みる必要があることは当然であります。日本維新の会がそうした観点から率先垂範して身を切る改革をみずから実行に移しておられることについては、敬意を表したいと思います。
 他方、議員定数については、政権交代後、まず、平成二十五年に衆議院の定数の〇増五減が実現し、さらに、さまざまな困難を乗り越え、調査会の答申や各党各会派の議論等を踏まえ、平成二十九年には衆議院の定数十削減が実現しました。国民との約束をないがしろにしているとの指摘は当たりません。
 さきの国会で成立した参議院の選挙制度改革については、参議院特有の事情も踏まえ、投票価値の平等とともに、都道府県の単位がどれぐらい尊重されるべきかという点も含めて、各党各会派による検討がなされ、結論が出されたものであると承知をしております。
 また、附帯決議として、この定員増に伴う参議院全体の経費の増大を生じないよう、しっかりとその節減に取り組んでいくという参議院としての決意が示されているものと承知をしております。
 政治に要する費用や議員定数にかかわる問題は、議会政治や議員活動のあり方、すなわち民主主義の根幹にかかわる重要な課題であることから、国会において国民の代表たる国会議員が真摯な議論を通じて合意を得る努力を重ねていかなければならない問題であると考えております。
 本年十月の消費税率の一〇%への引上げについては、全世代型社会保障の構築に向け、少子化対策や社会保障に対する安定財源を確保するために必要なものです。
 これまでも、反動減等に対する十二分な対策を講じた上で、法律で定められたとおり十月に現行の八%から一〇%に引き上げる予定であると繰り返し申し上げており、この方針に変更はありません。
 地方議員のなり手不足についてお尋ねがありました。
 地方議員のなり手不足については、政府としても、これまで、通年会期制の創設など、より幅広い層が議員として参画しやすい環境の整備に努めてきたところであり、また、各議会においても、夜間、休日を基本とした議会運営など、議員の裾野を広げることに資する自主的な取組を進めていると承知しています。
 引き続き、各地方議会における自主的な取組とあわせ、政府としても、議員のなり手の確保のための環境整備に努めてまいります。
 韓国軍におけるレーダー照射事案などの日韓関係に関するお尋ねがありました。
 韓国軍艦によるレーダー照射事案等については、専門的、技術的観点から防衛当局間で協議が行われたところであり、この事案等に関する認識及び今後の対応については、これまで岩屋防衛大臣や防衛省が累次明らかにしているとおりです。
 朝鮮半島出身労働者の問題を始め、これまで日韓両国が築き上げてきた関係の前提すら否定するような動きが続いていることは大変遺憾です。政府としては、国際法に基づき毅然として対応していく考えであり、我が国の一貫した立場に基づき、主張すべきは主張し、韓国側に適切な対応を強く求めていきます。
 その上で、韓国との間では、北朝鮮問題を始め、連携すべき課題についてはしっかりと連携していくことが必要であると考えています。
 IR整備法に係る法施行の加速化についてお尋ねがありました。
 IRは、国際会議場や家族で楽しめるエンターテインメント施設と、収益面での原動力となるカジノ施設とが一体的に運営され、これまでにないスケールとクオリティーを有する総合的なリゾート施設を整備するものであり、我が国を観光先進国へと引き上げる原動力となると考えております。
 政府としては、今後、できるだけ早期に日本型IRを実現できるよう、政省令の制定や基本方針の策定など、所要の準備作業を進めてまいりたいと考えております。
 憲法改正についてお尋ねがありました。
 憲法は、国の理想を語るもの、次の時代への道しるべであります。新しい時代の幕あけに当たって、私たちはどのような国づくりを進めていくのか、この国の未来像について骨太の議論を行うべきときに来ています。
 言うまでもなく、憲法改正は、国会が発議し、最終的には主権者である国民の皆様が国民投票で決めるものです。今後、国会の憲法審査会の場において各党の議論が深められ、国民的な理解も深まっていくことを期待しています。(拍手)
    ―――――――――――――

発言情報

speech_id: 119805254X00320190131_011

発言者: 安倍晋三

speaker_id: 26067

日付: 2019-01-31

院: 衆議院

会議名: 本会議