安倍晋三の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 野田佳彦議員にお答えをいたします。
 今般の毎月勤労統計に関する事案と統計法についてお尋ねがありました。
 統計法第六十条第二号違反の罪は、基幹統計の作成に従事することで、基幹統計をして真実に反するものたらしめる行為をした場合に成立するものと承知しています。
 厚生労働省の特別監察委員会においては、先般、それまでに明らかになった事実等について報告書を取りまとめていただいたところですが、さらに、独立性を強めた形で検証作業を進めていただいているものと承知しております。
 野田議員も総理を務めておられましたので御承知のこととは思いますが、具体的にどのような事例であれば統計法違反となるかについては、犯罪の成否は、捜査機関により、法と証拠に基づき個別に判断されるべき事柄であり、政府としてお答えすることは差し控えます。
 北方領土問題についてお尋ねがありました。
 先般もお答えをさせていただきましたが、一部議員のやじがうるさくて、よく聞き取れなかったかもしれません。
 また、領土問題の解決に向けて意欲的であることは結構なことですがと、お褒めの言葉をいただきましたが、意欲的であることは総理大臣としては当然のことではないか、このように思います。
 北方領土は、我が国が主権を有する島々です。この立場には変わりはありません。
 日ロ間では、これまで、一九九三年の東京宣言を始め、多くの諸文書や諸合意が作成されてきており、これらの諸文書や……(発言する者あり)済みません、ちょっとまた聞こえにくくなりますから。済みません、議長。
 日ロ間では、これまで、一九九三年の東京宣言を始め、多くの諸文書や諸合意が作成されてきており、これらの諸文書や諸合意を踏まえた交渉を行ってきています。
 その中でも、一九五六年の日ソ共同宣言は、両国の立法府が承認し、両国が批准した唯一の文書であり、現在も効力を有しています。
 一九五六年の共同宣言の第九項は、平和条約交渉が継続されること及び平和条約締結後に歯舞群島、色丹島が日本に引き渡されることを規定しています。
 従来から政府が説明してきているとおり、日本側は、ここに言う平和条約交渉の対象は四島の帰属の問題であるとの一貫した立場です。
 その上で、交渉内容にかかわることや我が国の交渉方針、考え方については、交渉に悪影響を与えないためにも、お答えすることは差し控えさせていただきます。
 いずれにせよ、政府として、領土問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針のもと、引き続き粘り強く交渉してまいります。
 日韓関係についてお尋ねがありました。
 韓国軍艦によるレーダー照射事案等については、専門的、技術的観点から防衛当局間で協議が行われたところであり、この事案等に関する認識及び今後の対応については、これまで岩屋防衛大臣や防衛省が累次明らかにしているとおりです。
 旧朝鮮半島出身労働者の問題については、国際法に基づき毅然として対応していく考えであり、我が国の一貫した立場に基づき、主張すべきは主張し、韓国側に適切な対応を強く求めていきます。先般行った日韓請求権協定に基づく協議の要請については、韓国側に対し、誠意を持って協議に応じるよう粘り強く働きかけてまいります。
 平成三十一年度予算についてお尋ねがありました。
 平成三十一年度予算は、全世代型社会保障制度への転換に向け、消費税の増収分を活用して、幼児教育の無償化を始め、社会保障の充実にしっかり対応するとともに、消費税率引上げに伴い臨時特別の措置を講じることにより、予算規模は百一・五兆円となっております。
 特に、今般の消費税率引上げに当たっては、前回の八%への引上げの際に耐久財を中心に駆け込み需要と反動減といった大きな需要変動が生じた経験を踏まえ、いただいた消費税を全て還元する規模の十二分な対策を講じることとしました。
 同時に、財政健全化も着実に進めています。
 国の税収は過去最高、六十二兆円を超えるとともに、社会保障関係費の実質的な伸びを高齢化による増加分におさめるなど、歳出改革の取組を継続することで、新規国債発行額が政権交代前と比較して約十二兆円減少し、安倍内閣発足以来七年連続で減少しています。
 引き続き、経済再生なくして財政健全化なしの基本方針のもと、平成の、その先の時代に向かって、しっかりと取組を進めてまいります。
 ポイント還元についてお尋ねがありました。
 前回、八%への引上げの際には、予想以上に消費の低迷を招き、その後の景気回復にも力強さを欠く結果となりました。
 また、大企業は、消費税の引上げ後、自己負担でセールなどを実施できるのに対し、中小・小規模事業者は、大企業に比べて体力が弱く、競争上の不利もあります。
 こうした点を踏まえ、今回、中小・小規模事業者に限定した、消費をしっかりと下支えするため、大胆なポイント還元を実施することとしたものであり、ばらまきとの御指摘は当たりません。
 また、逆進性を助長するといったことのないよう、誰でも簡単に加入できるプリペイドカードなど多様な選択肢を用意し、クレジットカードを持たない幅広い消費者がポイント還元のメリットを受けられるようにします。
 むしろ、雇用の七割を占める中小・小規模事業者の売上げが伸びることとなれば、従業員の方々の所得拡大など、裾野の広い波及効果も期待されると考えます。
 その実施に当たっては、混乱を回避するため、ポイント還元の対象となる店舗に還元率を明記したポスター等を張り、消費者の皆さんが一目でわかる工夫を講じます。
 また、来年の夏は、東京オリンピック・パラリンピックに伴うインバウンド消費など、需要の拡大が見込まれることから、今回のポイント還元はその手前の来年六月までの時限措置とすることで、反動減による景気への悪影響は最小限に抑えることができるものと考えております。
 今回のポイント還元を始め十二分の対策を講じることで、一〇%への引上げによる景気の腰折れを防ぎ、その回復軌道を確かなものとしてまいります。(拍手)

発言情報

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発言者: 安倍晋三

speaker_id: 26067

日付: 2019-01-31

院: 衆議院

会議名: 本会議