広田一の発言 (本会議)
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○広田一君 社会保障を立て直す国民会議の広田一です。
新防衛大綱、中期防について質問します。(拍手)
まず、安全保障環境に関連してお伺いします。
安倍政権は、現在の安全保障環境について、戦後最も厳しいという認識を示しています。つまり、朝鮮戦争、キューバ危機、米ソ冷戦時代より厳しいという認識です。新大綱では、さらに、格段に速いスピードで厳しさを増していると述べています。まず、その理由について、安倍総理の答弁を求めます。
その一方で、新大綱では、今後十年間を見通しても、主要国間の武力紛争が発生する蓋然性は低いとしています。安全保障環境は戦後最も厳しいが、武力紛争の発生する蓋然性は低いとするのは一体どういう意味なのか、国民にわかりやすく説明すべきです。総理の答弁を求めます。
南シナ海では、アメリカの相対的なプレゼンスが低下する中で、中国は海洋進出を活発化させています。パワーバランスが変化する中で、武力紛争が発生する蓋然性が低いとする根拠について、総理の答弁を求めます。
クリミアでは、ハイブリッド戦がありました。宇宙、サイバー、電磁波という死活的に重要とされる領域でも、今後、武力紛争が発生する蓋然性は低いのか、総理の答弁を求めます。
政府は、サイバー攻撃に対する反撃は、新三要件を満たせば可能としています。しかし、サイバー攻撃は一瞬です。先制攻撃と反撃の境界が曖昧です。攻撃元の特定も困難です。従来の要件で、迅速、的確に判断、対処できるんでしょうか。さらに、閣議決定等の手続をしていればとても間に合わないと考えますが、総理の答弁を求めます。
従来の延長ではないと言うなら、先般の日米2プラス2を踏まえて、サイバーなど新たな領域における武力攻撃事態の対処について不断の検討をすべきと考えますが、総理の答弁を求めます。
次に、中国の動向についてお伺いします。
中国の軍事力は、質、量とも飛躍的に拡大しています。透明性を欠いた軍事予算の増加、力を背景とした一方的な現状変更の試み等がなされております。
それにもかかわらず、新大綱では、中国の軍事的動向を脅威ではなく懸念にとどめています。これは、中国に配慮して、実態を過小評価していると考えます。
潜在的脅威ですらないのか、総理の答弁を求めます。
次に、我が国の防衛の基本方針に関連してお伺いします。
新大綱では、我が国は、日本国憲法のもと、専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国にはならない旨の記述があります。
しかし、安倍政権は、専守防衛に徹するどころか、専守防衛をないがしろにしています。その理由は、歴代自民党政権が憲法違反としてきたにもかかわらず、集団的自衛権行使容認を数の力でごり押しをしたからです。これは、立憲主義、民主主義に対する明らかな挑戦です。
専守防衛は、相手から武力攻撃を受けたとき初めて防衛力を行使するというもので、個別的自衛権をより厳格、抑制した受動的な防衛姿勢です。そこに、日本を攻撃していない他国に対して先んじて武力攻撃をするという集団的自衛権の概念が入り込む余地はありません。
専守防衛と集団的自衛権は相入れないと考えますが、総理の答弁を求めます。
今、「いずも」の実質的な空母化やスタンドオフミサイルの導入によって、専守防衛がなし崩しになるのでないかという議論があります。
問題の本質は、何をもって専守防衛を担保するのかということです。つまり、他国に対する攻撃可能な能力、装備は一切保持しないことで担保していくのか、それとも、その能力、装備は持つが、運用、つまり意思で担保していくのか、総理の答弁を求めます。
安全保障は国家の礎であります。なし崩し的にその根幹を変えることは許されません。もし変えるなら、正々堂々と国民に説明し、信を問うべきであると考えますが、総理の答弁を求めます。
「いずも」の空母化は疑問です。
「いずも」は多用途な運用が想定をされています。その中でも、我が国防衛のための最も中心的な用途、運用は、対潜水艦作戦であります。常時ではなくてもSTOVL機を運用するとなると、改修はもとより、日常的に厳しい訓練、そして整備が必要となります。そのために相当の日数が費やされます。その間、稼働日数が制約されて、我が国の対潜哨戒能力は確実に低下します。これでは本末転倒ではないでしょうか。岩屋防衛大臣の答弁を求めます。
その上で、F35Bを操縦するのはどこの誰なのか、その発着艦訓練は誰が、いつ、どこで実施するのかなど、基本的な運用方針について防衛大臣の答弁を求めます。
防衛力の中核は自衛隊員です。よって、人材確保や能力、士気向上のためには、その処遇改善は喫緊の課題であります。
安倍政権は、平成二十六年、東日本大震災のときに最高四万二千円に引き上げられた原子力災害派遣手当をもとに戻し、最高でも三千二百四十円に大幅に減額しました。このことについて、総理は御存じなかったというふうに思いますが、しかし、これは余りにも理不尽なことであり、何度か安保委員会でも質問しました。その結果、小野寺前大臣や岩屋大臣のリーダーシップ、防衛省の御尽力もあって、今年度から見直しがされました。
自衛隊員の手当などの処遇や勤務環境については、不断の検証をし、改善はあっても改悪はあってはならないと考えますが、総理の答弁を求めます。
あわせて、洋上勤務のあり方を始め、長時間労働の是正や休暇の取得拡大といった自衛隊版の働き方改革の推進について、防衛大臣の答弁を求めます。
最後に、我が会派は、安全保障と社会保障は国家を守る車の両輪と位置づけて、真に国民のためになる政策を訴えることをお誓いして、質問を終わります。
どうもありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕