佐藤英道の発言 (本会議)
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○佐藤英道君 公明党の佐藤英道です。
私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました内閣不信任決議案に対し、断固反対の立場から討論をいたします。(拍手)
初めに、六月十八日、山形県沖を震源とする地震により、新潟県や山形県を始め、北陸、東北地方で甚大な被害が発生いたしました。改めて、被害に遭われた皆様方に対して、心からのお見舞いを申し上げます。
公明党は、発災直後から、現地に災害対策本部を設置するとともに、関係議員が被災現場等に急行し、被害状況の調査や、地域の方々から直接要望を伺うなど、党を挙げて全力で対応に当たってきております。
国民の命と財産を守ることは、政治の責任です。本来であれば、我々国会議員も、与野党問わず結束し、現地の災害対応を始め、それぞれの地域で防災・減災対策の強化に取り組まなければなりません。それにもかかわらず、このタイミングで内閣不信任決議案を提出することは、全く理解に苦しみます。野党の政治姿勢に対して、まず厳しく指摘させていただきたいと思います。
以下、三点にわたって、不信任決議案に対する反対の理由を申し述べます。
第一に、自公連立政権の経済政策により、日本経済は着実な回復基調が続いているという点であります。
自公連立政権の経済政策によって、GDPは名目、実質ともに過去最大規模に達し、雇用・所得環境も大きく改善をいたしました。
企業収益は過去最高水準に達する中、有効求人倍率は一・六三倍と約四十五年ぶりの高水準を維持、最低賃金は六年連続の大幅な引上げを実現、春季労使交渉では中小企業を含めて二%程度の高い賃金上昇が続くなど、国民生活に関するさまざまな経済指標が好転していることは周知の事実であります。
あわせて、経済再生なくして財政健全化なしとの基本方針のもと、景気回復に伴う税増収などによって、新規国債発行額を継続的に抑制し、公債依存度を低下させるなど、財政健全化に向けた取組も着実に進めてきました。
さらに、持続的な経済成長を実現するため、成長戦略の加速化を通じた潜在成長力の底上げや、本年十月の消費税率の引上げに備えた需要平準化対策などを盛り込んだ一九年度当初予算や税制改正関連法案も今国会で成立させることができました。
この中には、消費税率引上げによる痛税感を緩和する軽減税率の実施を始め、プレミアムつき商品券事業や、住宅、自動車の購入支援、中小企業の生産性向上支援などが含まれており、こうした予算、税制面での支援を通じて、景気の下支えに万全を期しております。
このように、自公連立政権では、かつての民主党政権と比べ、種々の経済指標や雇用状況が改善し、最低賃金も大きくふやしております。
名目GDPは、五百五十四兆円と、六十一兆円ふえています。国、地方の税収も、百七兆円と、二十八兆円増加。生産農業所得も、三割増の三・八兆円まで伸び、訪日外国人旅行者数も、二千二百八十三万人増の三千百十九万人になりました。
就業者数も、三百八十四万人ふえ、六千六百五十五万人になりました。正規雇用も、百三十一万人ふえています。雇用を安定させ、結果、若者の政権支持が高いのも皆様御承知のとおりだと思います。
一方、今日の野党の皆さんは、かつての反省もどこへやら、将来に責任を持つことなく、目先のことばかり。すなわち、ただいたずらに年金制度の不安をあおり、責任ある対案もあるわけではない。国会審議の外の野党ヒアリングで政府職員を厳しく責め立て、質問通告で深夜まで政府職員を拘束するなど、その姿勢はいかがなものでしょうか。
今日の日本の経済のかじ取りを担うのは、安定した今の自公連立政権がいいのか、それとも、かつてのような不安定な政権がいいのか、火を見るよりも明らかであると強く申し上げたいと思います。
第二に、安倍内閣の積極的な平和外交により、我が国は世界の安定と繁栄に貢献しているという点です。
世界の各地で、分断と対立、ポピュリズムや保護主義的な機運が高まる中、安倍総理は、これまで、八十カ国・地域を訪問し、各国首脳と直接会談を行うなど、対話と協調に基づく国際社会の平和と安定に主導的な役割を果たされてきております。
近年、米中貿易摩擦など、世界経済の先行き不透明感が高まる中、自由で公正な貿易体制の強化を図るため、TPP11や日・EU・EPAの早期発効を主導するなど、国際社会における多角的な自由貿易体制の維持強化にも貢献しております。
昨年実現した日中首脳会談では、幅広い分野での交流や協力関係を前進させていくことを確認し、その後、中国が新潟県産米の輸入停止を約七年ぶりに解除するなど、今日まで両国の改善基調が続いております。
また、本年の日米首脳会談では、強固な日米同盟のもと、昨年の九月の共同声明に基づき、日米両国がウイン・ウインとなる形で日米貿易交渉を進めていくことを確認するなど、緊密な関係が築き上げられております。
このように、米中両国の首脳と信頼関係を深め、安定した政権基盤のもと、国際社会の安定と繁栄にリーダーシップを発揮されている安倍総理と日本の平和外交に世界の期待が高まっております。
こうした中で、安倍総理は、今月中旬、緊張関係が高まる中東地域の情勢安定化のため、イランを訪問され、ローハニ大統領やハメネイ最高指導者と直接会談を行うなど、地域の緊張緩和に努められております。
一方で、訪問時に日本のタンカーが攻撃されたことをもって、仲介外交の失敗などと批判する一部野党の言動は、国益を無視し、平和構築の大切さを理解しようとしない、全く無責任な態度と言わざるを得ません。
今週末には、我が国が初めて議長国を務めるG20が開かれます。デジタル市場のルール整備や気候変動問題など山積する重要課題の解決に向け、日本の積極的な役割が期待されている中、不信任決議案、退陣要求は全く理解ができず、断じて認めるわけにはいきません。
第三に、自公連立政権こそが今日の重要課題に対応できるという点であります。
悲惨な児童虐待死事件が起きたことを踏まえ、親などによる体罰の禁止や児童相談所の体制強化策などを定めた児童福祉法等改正案が今国会で成立をいたしました。
本法律については、将来を担う子供たちの命を守る観点から、与野党の枠を超えて活発な議論を行い、早期の成立が実現できたことは、大きな成果と言えます。
また、公明党が長年主張を続けてきた幼児教育、保育の無償化を実現する改正子ども・子育て支援法を始め、所得が低い世帯の学生を対象に大学や専門学校等の高等教育を無償化する大学等修学支援法も成立させることができました。
これらの法律は、子育て世代の経済的負担の軽減を通じて、家庭の経済的な事情による教育格差をなくし、貧困の連鎖を断ち切っていくという大変に重要な意義があります。
しかしながら、一部野党は、待機児童解消が先だ、一部の人だけが対象などと批判し、これらの法律に反対をされました。とりわけ、一部の野党は、当時、高等教育を受けようと志す若者には無償で教育を受ける権利を保障するのが世界の常識と訴えていたにもかかわらず、大学等修学支援法に反対しました。こうした一部の野党こそ、世界の常識に逆行していると言わざるを得ません。
また、人生百年時代を見据えた高齢社会における資産形成、管理についてまとめられた金融庁の審議会報告書において、全ての世帯で二千万円の赤字であるかのような記述は、国民に誤解や不安を与える、極めて不適切な表現と言わざるを得ません。
一方で、本来であれば、こうした問題については国会審議を通じて改善点を明らかにしていくのが我々国会議員の責務であるにもかかわらず、野党の議員は、アベノミクスは偽装だ、年金百年安心はうそだなどとレッテルを張り、相も変わらず国民の不安をあおるような発言を繰り返しております。
アベノミクスについては、先ほど申し上げたとおり、雇用・所得環境が大幅に改善しており、アベノミクス偽装との指摘は全く当てはまりません。
また、貯蓄や資産のあり方を含めた人生百年時代の過ごし方の問題と年金制度の安心の問題とは別次元の問題であります。野党は、今回の報告書を材料に、百年安心の年金制度を批判していますが、全くの的外れと強く抗議を申し上げたいと思います。
二〇〇四年に実現した年金制度の改革は、公的年金が将来にわたり老後の生活を支える基盤として機能するよう、およそ百年間で収支のバランスを図るよう、仕組みを導入しました。
また、公明党の主張により、一昨年から、加入期間を二十五年から十年に短縮し、新たに五十九万人が年金を受け取れるようになりました。また、本年十月から、低年金の高齢者に恒久的に最大六万円の給付金を支給します。
一方、年金制度の抜本改革などを掲げ、二〇〇九年に政権交代を果たした旧民主党政権において、年金制度が将来破綻することはないと当時の総理が発言され、現行制度を評価しております。また、自分たちが公約した最低保障年金などを実現できなかったその責任を、一部野党の皆さんはどのようにお考えなのでしょうか。
野党が年金不安をあおるのは、まさに選挙目当ての党利党略にほかならず、全く無責任な態度と言わざるを得ません。
責任ある対案もなく、内向きな議論と政府の揚げ足取りに終始し、それをみずからの政治手法、選挙対策とする方法はもうやめていただきたい。野党の皆さん、野党本来の役割を果たそうではありませんか。
以上のことから、内政、外交の両点にわたり、国民のための政策を着実に実現し、成果を上げている安倍内閣に対し、不信任に値するとの説得力のある理由は到底見当たりません。
連立政権の一翼を担う我々公明党は、引き続き、安定した政権基盤のもとで、緊張感を持って政権運営に取り組んでまいります。とりわけ、現場の声に真摯に耳を傾け、国民のニーズに応える政策の実現に全力で取り組んでまいります。
党利党略の理不尽きわまりない内閣不信任決議案に対し、断固反対と申し上げ、私の討論とさせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)