茂木敏充の発言 (予算委員会)
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○茂木国務大臣 岸田政調会長の方から、消費税の円滑な税率の移行、そして、日本経済の拡大基調、これをしっかりと継続していく、そのためにも人材の投資が極めて重要だ、こういった重要な御指摘をいただいたところでありますが、簡単に消費税の話をまずさせていただきますと、前回の引上げ時のことを検証してみますと、幾つかの課題が明らかになっております。
前回、二〇一四年の引上げ時には、特に低所得者層において消費の抑制傾向が見られた。また、耐久消費財を中心に駆け込み需要の反動減が大きかった。さらには、対策を実行するための補正予算の規模が負担増に対して必ずしも十分ではなくて、その対策の効果の発現も、引上げが四月の一日だったのに対して、七―九月期以降にずれ込んでしまった。結果的に、消費税率引上げ前後に大きな需要変動が生じて、景気の回復力が弱まってしまった。
こういう点を踏まえまして、今回は、消費税率引上げの使い道を変更して、引上げによる税収のうち半分を、教育無償化など国民に還元するとともに、軽減税率制度を導入することといたしました。
また、引上げ前後の需要変動を平準化するために、自動車、住宅といった耐久消費財について、十月一日以降の購入にメリットが出るように税制、予算措置をとる。さらには、中小・小規模事業者支援のためのポイント還元、さらには、低所得者、小さな子供がいる世帯を支援するためのプレミアム商品券によって、期限を限った集中的な消費の喚起、下支えを行う。
さらに、公共投資につきましても、政調会長の方から御指摘いただきましたように、防災・減災、国土強靱化のための三カ年の緊急対策を含めてマクロの需要創出を図るとともに、適切な執行を通じて変動を抑制するといった万全の対策を講じることにしておりまして、対策の規模につきましても、今回の消費税率引上げでは、軽減税率や幼児教育の無償化など既に決められている措置との差引きで、経済への影響が二兆円程度に抑制をされる。
これに対して、今申し上げた新たな対策として、合計で二・三兆円程度の措置をとることとしておりまして、経済への影響を十分に乗り越えるものとなっておると考えております。
その上で、今後、日本が成長を維持し拡大していくための人材投資にかかわる問題でありますが、人生百年時代、これに対応していくためには、これまでの若いうちの教育、そして就労、老後、こういうスリーステージをみんなが一斉に進む、これまでの単線型の社会を前提とするのではなくて、人生の再設計が可能となるように、教育、雇用制度や社会保障制度を改革していくことが必要でありまして、こういった観点から、幼児教育、高等教育の無償化、さらに、リカレント教育の充実を進めてきましたが、一方、企業の側におきましても、収益は上がっているんですが、そのお金が十分人材投資の方に回っていない、これは事実であると考えております。
今、金融実務も御経験をされ、企業の財務にも大変詳しい岸田政調会長の方から、企業の人材投資について企業の情報として開示してはどうか、こういう御提案があったところでありますが、各企業の置かれた状況に応じて、賃金を含めた人材への投資のあり方について、企業と投資家が、間でしっかりと対話が行われていくということは極めて重要であると考えております。
政府としても、企業収益を投資であったりとか賃上げに向かわせるために、賃上げそして教育訓練投資を行った企業に対する税制支援措置、これを講じているところであります。
こういった取組を通じて、積極的な賃上げや人材投資が行われ、経済の好循環に資する、そして日本の潜在成長率を大きく引き上げていく、こういう状況をつくってまいりたいと考えております。