予算委員会

2019-02-08 衆議院 全385発言

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会議録情報#0
平成三十一年二月八日(金曜日)
    午前八時五十八分開議
 出席委員
   委員長 野田 聖子君
   理事 井野 俊郎君 理事 後藤 茂之君
   理事 坂本 哲志君 理事 田中 和徳君
   理事 堀内 詔子君 理事 宮下 一郎君
   理事 逢坂 誠二君 理事 渡辺  周君
   理事 伊藤  渉君
      青山 周平君    秋本 真利君
      伊藤 達也君    石崎  徹君
      石破  茂君    今村 雅弘君
      上杉謙太郎君    衛藤征士郎君
      小田原 潔君    小野寺五典君
      尾身 朝子君    奥野 信亮君
      鬼木  誠君    金子万寿夫君
      河村 建夫君    岸田 文雄君
      北村 誠吾君    笹川 博義君
      鈴木 俊一君    田野瀬太道君
      竹本 直一君    中山 展宏君
      中山 泰秀君    根本 幸典君
      野田  毅君    萩生田光一君
      平沢 勝栄君    古屋 圭司君
      三ッ林裕巳君    村上誠一郎君
      盛山 正仁君    簗  和生君
      山口  壯君    山本 幸三君
      山本 有二君    吉野 正芳君
      池田 真紀君    小川 淳也君
      大串 博志君    川内 博史君
      武内 則男君    長尾 秀樹君
      本多 平直君    山川百合子君
      早稲田夕季君    奥野総一郎君
      後藤 祐一君    階   猛君
      関 健一郎君    西岡 秀子君
      石田 祝稔君    太田 昌孝君
      岡本 三成君    古屋 範子君
      藤野 保史君    宮本  徹君
      浦野 靖人君    松原  仁君
    …………………………………
   内閣総理大臣       安倍 晋三君
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       麻生 太郎君
   総務大臣
   国務大臣
   (マイナンバー制度担当) 石田 真敏君
   法務大臣         山下 貴司君
   外務大臣         河野 太郎君
   文部科学大臣       柴山 昌彦君
   厚生労働大臣       根本  匠君
   農林水産大臣       吉川 貴盛君
   経済産業大臣
   国務大臣
   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      世耕 弘成君
   国土交通大臣       石井 啓一君
   環境大臣
   国務大臣
   (原子力防災担当)    原田 義昭君
   防衛大臣         岩屋  毅君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     菅  義偉君
   国務大臣
   (復興大臣)       渡辺 博道君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (防災担当)       山本 順三君
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当)
   (消費者及び食品安全担当)
   (少子化対策担当)
   (海洋政策担当)     宮腰 光寛君
   国務大臣
   (クールジャパン戦略担当)
   (知的財産戦略担当)
   (科学技術政策担当)
   (宇宙政策担当)     平井 卓也君
   国務大臣
   (経済財政政策担当)   茂木 敏充君
   国務大臣
   (地方創生担当)
   (規制改革担当)
   (男女共同参画担当)   片山さつき君
   国務大臣         櫻田 義孝君
   財務副大臣       うえの賢一郎君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    横畠 裕介君
   政府参考人
   (内閣官房国土強靱化推進室次長)         山田 邦博君
   政府参考人
   (人事院事務総局職員福祉局長)          合田 秀樹君
   政府参考人
   (総務省大臣官房政策立案総括審議官)       横田 信孝君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    小野瀬 厚君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房長) 定塚由美子君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房総括審議官)         土生 栄二君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房政策立案総括審議官)     土田 浩史君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局長)            土屋 喜久君
   政府参考人
   (厚生労働省子ども家庭局長)           浜谷 浩樹君
   政府参考人
   (厚生労働省子ども家庭局児童虐待防止等総合対策室長)           藤原 朋子君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 藤澤 勝博君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           池田 一樹君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  枝元 真徹君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           島田 勘資君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局長)        塚原 浩一君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  石田  優君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  槌道 明宏君
   参考人
   (厚生労働省前政策統括官)            大西 康之君
   参考人
   (独立行政法人労働政策研究・研修機構理事長)   樋口 美雄君
   予算委員会専門員     鈴木 宏幸君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月七日
 辞任         補欠選任
  浦野 靖人君     串田 誠一君
同日
 辞任         補欠選任
  串田 誠一君     浦野 靖人君
同月八日
 辞任         補欠選任
  秋本 真利君     萩生田光一君
  衛藤征士郎君     簗  和生君
  奥野 信亮君     中山 展宏君
  笹川 博義君     尾身 朝子君
  田野瀬太道君     青山 周平君
  竹本 直一君     北村 誠吾君
  野田  毅君     金子万寿夫君
  盛山 正仁君     岸田 文雄君
  武内 則男君     長尾 秀樹君
  階   猛君     関 健一郎君
  太田 昌孝君     古屋 範子君
  岡本 三成君     石田 祝稔君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     根本 幸典君
  尾身 朝子君     笹川 博義君
  金子万寿夫君     鬼木  誠君
  岸田 文雄君     盛山 正仁君
  北村 誠吾君     竹本 直一君
  中山 展宏君     奥野 信亮君
  萩生田光一君     秋本 真利君
  簗  和生君     三ッ林裕巳君
  長尾 秀樹君     山川百合子君
  関 健一郎君     階   猛君
  石田 祝稔君     岡本 三成君
  古屋 範子君     太田 昌孝君
同日
 辞任         補欠選任
  鬼木  誠君     野田  毅君
  根本 幸典君     上杉謙太郎君
  三ッ林裕巳君     衛藤征士郎君
  山川百合子君     池田 真紀君
同日
 辞任         補欠選任
  上杉謙太郎君     田野瀬太道君
  池田 真紀君     武内 則男君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 平成三十一年度一般会計予算
 平成三十一年度特別会計予算
 平成三十一年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――
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野田聖子#1
○野田委員長 これより会議を開きます。
 平成三十一年度一般会計予算、平成三十一年度特別会計予算、平成三十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑に入ります。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、参考人として厚生労働省前政策統括官大西康之さんの出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣官房国土強靱化推進室次長山田邦博さん、人事院事務総局職員福祉局長合田秀樹さん、厚生労働省大臣官房長定塚由美子さん、厚生労働省大臣官房総括審議官土生栄二さん、厚生労働省大臣官房政策立案総括審議官土田浩史さん、厚生労働省職業安定局長土屋喜久さん、厚生労働省子ども家庭局長浜谷浩樹さん、厚生労働省子ども家庭局児童虐待防止等総合対策室長藤原朋子さん、厚生労働省政策統括官藤澤勝博さん、農林水産省消費・安全局長池田一樹さん、農林水産省生産局長枝元真徹さん、経済産業省大臣官房審議官島田勘資さん、国土交通省水管理・国土保全局長塚原浩一さん、国土交通省住宅局長石田優さん、防衛省防衛政策局長槌道明宏さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野田聖子#2
○野田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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野田聖子#3
○野田委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。岸田文雄さん。
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岸田文雄#4
○岸田委員 おはようございます。自由民主党の岸田文雄でございます。
 本日から、平成三十一年度の本予算、予算委員会での審議が始まりました。ことしは、年明けからさまざまな場で言われてきておりますように、日本にとりまして大切な日程あるいは課題がメジロ押しであります。皇位の継承が行われ、平成の時代に続く新しい時代が始まります。G20、TICAD7、ラグビーのワールドカップ、消費税の引上げも予定されています。また、大きな重要な選挙も多く予定されています。
 こうした日程、課題を通じまして、間違いなく、ことし日本は世界じゅうから注目を集め、そして、日本はしっかりと発言力、影響力を確保しなければいけない大切な年になると思います。
 こうした大切な年の足元をしっかり固めなければならないということで、日本の政治や経済の安定に努めなければならない。政治の責任、まことに重たいものがあると思います。
 そして、ことしの通常国会が始まりました。まずは、日本国の国家予算、日本の予算をしっかり成立させることこそ最大の景気対策であるという思いで、しっかりと予算の成立に努めなければならないと思います。
 しかしながら、そういった国会の審議冒頭に当たりまして、大きな議論になっている、大きな波風を立てている、これが統計問題ということなんだと思います。補正予算の審議の中でも随分とこの議論が闘わせられました。だから、私も冒頭、これに触れざるを得ないと思います。
 今日までのこの議論を聞いておりまして、まず、政策立案の基礎となるもの、それが統計データです。あらゆる政策立案の基礎となる統計データの信頼が問われている、この基本的な部分が問われている、こういったことを考えますと、この議論、まことに深刻なものがあると思います。
 厚生労働省においては、さまざまな指摘を受けて改良してきた最新の特別監察委員会の体制のもとで、しっかりと真実を明らかにしてもらわなければなりません。
 また、国民の不利益が発生している、こういったことを考えるとき、一日も早く追加給付、既に明らかにしたスケジュール感に基づいて、しっかりと実施していただかなければなりません。
 さらには、この議論の中で、二〇一八年一月以降の調査の改定の問題、これも随分と指摘をされました。統計処理に必要とされるローテーションあるいはベース改定が行われた、しかし、それとあわせて、ルールに反する抽出調査の復元がにわかに行われた、こういった経緯が指摘をされました。
 そして、それから出てきたデータの評価ということですが、そもそも、景気回復局面あるいはデフレからの脱却局面、こういった局面においては、まずパートあるいは非正規雇用者、こういった立場の方がふえる、このことによって賃金の上昇が緩やかになる、こういったことであります。
 一方で、デフレからの脱却ということで、物価、これは伸びる、上昇するということでありますから、結果として実質賃金の数字の伸びは鈍化する、これは当然のことだと思います。
 であるからして、こうしたことを考えますと、賃金の動向、雇用、総報酬ですとかあるいは春闘等における名目賃金ですとか、こうしたさまざまなデータを総合的に判断する、こういった姿勢が大事だということ、これも改めて感じます。
 さらには、議論の中で、再発防止という観点からもさまざまな議論が行われました。
 この点について、一つ根本大臣にお伺いしたいと思いますが、今回の事案においては、統計調査の現場において、長年、法律やルールに基づかずに手続が進められてきた、こういった経緯が明らかになっています。今回の問題の本質ですが、これは統計に関する制度や定められた手法の妥当性が問われているんではなくして、長年、定められた制度あるいはルール、マニュアル、こういったものどおりに調査が行われてこなかった、このことが大変重要なポイントになるのではないかと思います。
 行政は、言うまでもなく法律やルールに基づいて行われるものです。だからこそ信頼される、だからこそ時として強い権力を行使することが許される、こういったことなんだと思います。
 また、総理や大臣が、出てきた数字、本当にルールに基づいてこれは調べられたのかどうか、一々そこまで神経を使っていたら、政治判断なんていうのはできるわけがないわけであります。
 今回の事案においては、この当たり前のこと、これが問われている、ここに深刻さがあるんではないか、このように思います。公務員の意識、モラル、責任感、これ自体が問われている。
 近年、考えてみますと、公務員の信頼を低下させるような事案、これはほかでも相次いでいる、こういったことに思いをめぐらすべきではないかと思います。この部分に焦点を当てないと、どんな組織をつくったとしても、どんな制度やルール、マニュアルの改定を行ったとしても、意識の低い公務員がやっている以上、これは何度でも同じことを繰り返してしまう、こういった心配が出てきます。意識改革を行い、そしてモラルを取り戻すこと、この方が制度やルールを改めるよりもずっと難しい課題だとも言えます。
 根本大臣、この困難な課題についてどのように取り組むおつもりか、御所見をお伺いいたします。
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根本匠#5
○根本国務大臣 今委員からお話がありました。
 政策立案や学術研究、経営判断の礎として常に正確性が求められる政府統計について、今般の事態を引き起こしたことは極めて遺憾であり、国民の皆様に御迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。
 私は、今回の問題を統計部門だけの問題として捉えてはならないと考えています。今委員からお話がありましたように、不適切な取扱いをしながらも、漫然と従来の方法を踏襲し、上司に適時適切に報告しない、上司も事態の適切な把握を怠り、報告があっても適切な判断がなされない、こういった組織を改革していかなければならないと考えています。
 今、統計の信頼、あるいは雇用保険等の給付の問題など、厚生労働省に対して国民の皆様の不信感が高まっていると思います。厚生労働省全体として、統計に対する意識改革とともに、組織のガバナンスが問われております。まず、個人レベルで法令遵守の意識を徹底する、しっかりと国民の皆様のために仕事をする、その意識を改めて持ってもらう。この個人レベルで法令遵守の意識を徹底すること、これは当然のことでありますが、その意味では、統計部門の組織の改革ではなく、厚生労働省全体が国民の皆様の目線を忘れず、これに寄り添った行政ができる体制を構築していかなければならないと思っています。
 厚生労働省として、統計に対する姿勢を根本から正し、再発防止を徹底するとともに、何よりも、雇用保険等の追加給付について、できる限り速やかに、簡便な手続でお支払いできるよう万全を期し、そして、私が先頭に立って、厚生労働行政の重みに対応した組織のガバナンスを確立する。これに全力を尽くし、国民の皆様の信頼回復に努めることが私の責任だと考えておりますが、全力で頑張っていきたいと思います。
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岸田文雄#6
○岸田委員 困難な問題ではありますが、ぜひ、公務員のあり方についてしっかりと踏み込んでいただき、そして国民の信頼回復に努めていただきたいと思います。
 もう一点、この問題についてお伺いしたいことがあります。
 公務員のあり方、確かに問題ではありますが、ここまで長年にわたって不適切な状態を見抜けなかった、こういったことを振り返りますと、政治の責任、これもしっかりと振り返らなければならない、このように思います。
 背景としてあるのは、政治の側にある統計に対する無知、意識の低さ、あるいは認識の欠如、こういったものがあるのではないかと思います。
 自民党においても、三年前に、行政改革本部において、いわゆるEBPM、統計に基づく行政、これが大切だ、これを前提として統計の精度の向上が不可欠だという問題意識のもとで、統計改革に取り組んで、そして政府に対しても提言を行ってきました。
 政府の統計改革推進会議において政府統計全体の棚卸しをし、すなわち、周期的、計画的な検証、見直しをし、そして統計委員会の権限強化等が図られた、こういったことでありますが、ただ、今回の件、これは、こうした取組の道半ばで明らかになった、大変残念なことだと思います。
 大切なことは、今回のこの事案を契機に、既に進めようとしていた統計の棚卸し、総チェック、これを一層加速化させ、そして徹底させること、これではないかと思います。
 政府としてこの課題について取り組む今後のスケジュール、そして方向性、こうしたものについて、石田総務大臣、御所見をお伺いいたします。
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石田真敏#7
○石田国務大臣 岸田委員にお答えさせていただきます。
 我が国の統計機構におきましては、統計委員会が統計整備の司令塔機能を果たす第三者機関として、中立公正かつ専門的見地から、各府省が行う統計調査についてチェック機能を担っているわけでございます。
 そういう中で、今回の毎月勤労統計の事案は、さらなる改善を自律的に審議する過程で発覚したものでございます。
 また、統計委員会の機能強化につきましては、今御指摘ございました、党からも、諮問によらずみずからの判断で課題を設定して審議、建議を行えるようにするなどの御提言をいただきまして、昨年の統計法改正によって、まさにそれが実現したところであり、こうした機能を十分に活用していくことが重要だと思っております。
 ただ、そういう中で、今般、公的統計についてさまざまな不適切な事案が判明したことについては、まことに申しわけなく思っておりますし、まことに遺憾に感じておるわけでございます。
 今般の統計をめぐる問題を受けまして、統計委員会の点検検証部会、これが新たに設置をされまして、今、基幹統計、一般統計にわたって、きっちり、再発防止や統計の品質向上に向けまして徹底した検証を行っておりますので、総務省といたしましても、こういう点検結果を踏まえまして、今後しっかり対応してまいりたいと思っております。
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岸田文雄#8
○岸田委員 ぜひ、政治の側の意識改革という観点からも、その御説明のあった取組、しっかり進めていただきたいと思います。
 この統計の問題、同僚委員からも引き続き質問をさせていただくことを予定しております。いずれにしましても、国民に対するしっかりとした説明責任、これは、政府、閣僚の皆様方におかれましてもしっかり努めていただければと思います。
 そして、次に、ことしの我が国に課せられたさまざまな課題の中で最も大きな課題のうちの一つ、消費税の引上げについて触れたいと思います。
 ことし十月、消費税一〇%への引上げ、これが予定をされています。人口減少、さらには少子高齢化、これは我が国の直面する中長期的な最大の課題です。こうした中で、我が国の社会保障あるいは財政の持続可能性を考えていかなければならない、こういった際に、この消費税の引上げ、これはまことに重要な課題であると認識をします。
 ただ、これは国民の皆様方に負担をお願いする以上、まずはその意義について何度でも丁寧に説明をする、こういった姿勢は政府にとって大変重要なのではないかと思います。
 まずは、ことしの重大課題のうちの一つ、この消費税の引上げに向けて、総理が、この意義、どのように感じておられるのか、そして、引上げに向けてどうした強い覚悟を持ってこれに臨もうとされておられるのか、そのあたりを総理から御説明をいただけますか。
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安倍晋三#9
○安倍内閣総理大臣 今後の最大の課題は、今、岸田政調会長がおっしゃったように、少子高齢化を克服していくということであります。社会保障制度を考える上においても、少子高齢化、これは極めて重要な課題であります。と同時に、いよいよ人生百年時代に突入をしていくわけでありまして、少子高齢化、そしてこの人生百年時代、このことを念頭に社会保障制度を変えていかなければならないわけであります。
 そこで、お年寄りだけではなくて、子供たち、そして子育て世代、さらには現役世代まで広く安心を支えていく、そのような全世代型社会保障を築き上げていく、少子高齢化を克服していくためには消費税率の引上げによる安定的な財源がどうしても必要であります。
 さらに、例えば、人生百年ということを考えた上においては、人生をよりさまざまな段階でより豊かにしていくことも大切でありますから、そのための政策をしっかりと進めていくことも大切でしょう。
 そして同時に、例えば、来年からは、真に必要な子供たちの高等教育を無償化していきます。ということは、いわば、大卒者と高卒者以下の皆さんは相当生涯年収が違うわけであります。家庭の経済事情によらず、全ての方々、頑張る子供たちが高等教育を受けられるようになっていくということは、より大きな貢献を社会にしてくれることにもなっていく。それは、人生百年という時代においては、よりその可能性は広がっていくわけであります。
 そういう人生百年ということを念頭に置いてさまざまな政策を打ち出していくことは極めて重要である、こう考えているところであります。
 十月からの消費税率一〇%への引上げについて、国民の皆様の御理解をいただきながら進めてまいりたい、こう思っております。
 なお、前回の八%への引上げの際には、耐久財を中心に大きな駆け込み需要と反動減が生じました。その後の回復にもおくれが見られるなど、結果として見れば、需要変動に対する対策が必ずしも十分ではなかったわけでありまして、今回の消費税率一〇%への引上げに当たっては、前回の反省の上に、いただいた消費税を全て還元する規模の十二分な対策を講じ、景気の回復軌道を確かなものとしていきたい、こう思っております。
 いわば、少子高齢化を克服していく上においては、安定的な財源を得ていくということ、そして、人生百年時代を迎えた中にあって、全世代型社会保障制度に変えていく、そのために必要な財源でもある、こういうことでございます。
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岸田文雄#10
○岸田委員 総理の強い思いを聞かせていただきました。私も全く同感です。ぜひ引き続き、国民の皆様方にこの意義は丁寧に、繰り返し説明をしていかなければならないと思います。
 そして、この消費税の引上げ、もちろん重要なことだと思いますが、この引上げをぜひ円滑に行うこと、日本の国として、消費税の引上げを円滑に行って、引上げの成功体験をしっかり実感すること、これは大変重要なことだと思います。
 なぜならば、これから日本の将来を考えた場合に、さまざまな財源が求められます。
 今総理からも説明がありました社会保障、今後、少子高齢化、人口減少が進む中で、ますます大きな負担が予想されます。それ以外にも、災害の多発の中で、国土強靱化、これも昨年から随分大きな議論になってきました。また、昭和四十年代を中心に整備されたインフラの更新、これもこれから大きな課題として突きつけられます。
 そして、その上で、我が国は、引き続きしっかり成長を続けるために投資を考えていかなければいけない。日本の活力、未来を考える場合に、やはり大きな財源を考えていかなければなりません。
 一方で、先進国最悪と言われている財政状況、財政の再建、こういったことを考えますと、もちろん、お金が出ていく、国としてお金を出していく、これを徹底的に吟味をして、そして厳選をし、そして削っていく、こういった努力は引き続き続けなければなりませんが、今言った大きな課題を考えた場合に、出す方を絞り続けるというだけで賄うことができるのか。やはり、我々は、今言った日本の将来を考えた場合に、入る方、国民の皆さんに負担をお願いする、こういったことも誠実に向き合っていかなければいけないのではないか、こんな時代が来るのではないか、このように思います。
 国民の皆さんに負担をお願いする、日本の政治は、こうした負担のお願いについてはずっと及び腰になってきました。特に、消費税の引上げ、これはトラウマになってきた、選挙との絡みでずっと及び腰になってきた、こういった時代が続いてきました。
 しかし、今言ったようなこれからの日本を考えた場合に、やはり、負担をお願いする、こういったことに日本の政治は真っ正面から向き合う勇気を持たなければならないのではないか、こんな問題意識を持っています。
 そのためには、まずは、政治の側の説得力ですとか説明能力、さらには誠実さ、こういったものが求められるんだと思いますし、また、そういった意味から、今回、消費税を引き上げる、ぜひ、この引上げを円滑に行うことによって、引上げの成功体験を国民の皆さんとともに実感し、未来を考える、こういったことの意味は大変大きいのではないか、このように思います。
 だから、今総理の説明の中にもありました、さまざまな臨時特別な対策を用意して、しっかりと円滑な引上げに備える、こういったことなんだと思います。
 ただ、ぜひこれは茂木大臣にお願いしたいんですが、政府は、円滑な引上げに向けて臨時特別な措置、かなりいろいろなメニューを用意しておられます。キャッシュレス取引におけるポイント制度ですとか、あるいはプレミアム商品券ですとか、軽減税率ですとか、マイナンバー制度を使ったポイント制度ですとか、さらには、自動車、住宅、大型の耐久消費財、この引上げ後における優遇ですとか、本当にさまざまな対策を用意しています。
 ただ、これをずらっと並べると、いかにもばらまきではないか、そもそも何のために増税するのか、こういった批判につながっていくわけですが、ただ、このさまざまな対策、これは、目的、対象、あるいは期間、タイミング、それぞれ異なる、微妙な組合せになっている。この工夫についてしっかり説明しないと国民の理解は得られないのではないかと思います。
 対象、目的についても、対象は、中小企業、零細企業者なのか、低所得者なのか、目的についても、痛税感の緩和なのか、あるいは駆け込み需要、反動減対策なのか、あるいは中小企業対策なのか。いろいろな目的が用意されている、対象がそれぞれ異なっている。だからこそ、これだけたくさんメニューを用意しているんだと思います。
 さらには、従来から、消費税引上げに当たって駆け込み需要、反動減、この大きな変動が問題だという指摘があったわけですが、こういった対策を一斉に始めて一斉に終わったならば、これは新たな駆け込み反動減を生ずるだけだということになりかねません。だからこそ、期間をそれぞれ定め、そしてタイミングも考えて組合せが用意されている、こういったことなんだと思います。
 ぜひ、これだけ多くのメニューを用意したわけですから、それぞれの意味、そして全体としてどんなものを考えているのか、こういったことについてしっかりと説明をしないと、この臨時特別な策、このことを国民からも理解されないし、活用もされないし、批判されるということだけに終わってしまいかねません。ぜひ、これはしっかりとした整理をした説明をお願いしたい。これは要望であります。
 その上で、茂木大臣にお伺いしたいのは、こうした臨時特別な措置、もちろん重要です。ただ、そもそも、日本の経済自体が未来に向けて安定して順調に発展していく、こういった基本的な部分、これについてもしっかりと方策を講じて努力をしていかなければいけない、こういったことなんだと思います。
 こうした観点から日本の経済を考えますときに、今日まで安倍政権の経済政策、アベノミクスを進める中にあって、企業収益の拡大ですとか雇用の増加ですとか、あるいは、もはやデフレではない、こういった状態が実現できたとか、さまざまな成果が指摘されるわけですが、それでは次の課題は何かということを考えた場合に、私は、やはり賃金を上げて、そして消費を拡大する、成長、分配、そして消費、経済の好循環、これをしっかり完成させる、これが大きな課題だと思います。労働生産性を上げて、そして賃金を引き上げて、そして消費を拡大する、そして経済の好循環を完成する、こういった努力をしていかなければなりません。
 その際に、人的資本投資、これが不可欠だということを強く感じます。なぜならば、賃金、これは、上げろ上げろと叫んでいるだけではなかなか上がらないわけです。企業としても、一人一人の労働生産性が上がってこそ賃金を上げることができる。一人一人の労働生産性を上げるためにも、人的な資本投資をしっかりと行わなければいけない、こういった理屈なんだと思います。
 この点に関して、政府は、人づくり革命ですとか、幼児教育の無償化ですとか、高等教育の充実、改革ですとか、さまざまな取組を進めています。しかしながら、民間の企業ということで見てみますと、人的投資、人材投資、これは極めて低水準な状況が続いています。
 英国あるいは米国、こういった国々においては、企業が生み出す付加価値のうち約八%前後、人材の投資に回されている、こういった指摘があります。日本の場合は、その半分以下、四%以下という指摘があります。
 日本の企業、この内部留保は四百四十六兆円、これは六年連続過去最高だと言われています。配当あるいは設備投資ということを見ますと、これは着実に回復している、伸びている、こうしたことであります。
 それでは、何で企業の成長の果実、これが人的投資に回らないのか、これについて、経済の好循環を完成させる意味から、私たちはいま一度考えなければいけないのではないか、こういった問題意識です。
 私は、この一つの理由、さまざまな理由はあるんですが、一つの理由、大きな理由として、人材投資、これが何らBS、貸借対照表に計上されない、このことがあるのではないかと思います。設備、従業員、これらは全て、利益を生み出すために必ず必要となる財産であるにかかわらず、人材が評価されていない、人材投資はBSに残らないコストになってしまっている、この点について真っ正面から取り組んでもよいのではないか、こういった問題意識を持っています。
 例えば、貸借対照表の参考として、人材投資額、これを併記する、こういったことも考えられないのだろうか、こういったことも含めまして、ぜひ企業の人材投資促進ということについて、茂木大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
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茂木敏充#11
○茂木国務大臣 岸田政調会長の方から、消費税の円滑な税率の移行、そして、日本経済の拡大基調、これをしっかりと継続していく、そのためにも人材の投資が極めて重要だ、こういった重要な御指摘をいただいたところでありますが、簡単に消費税の話をまずさせていただきますと、前回の引上げ時のことを検証してみますと、幾つかの課題が明らかになっております。
 前回、二〇一四年の引上げ時には、特に低所得者層において消費の抑制傾向が見られた。また、耐久消費財を中心に駆け込み需要の反動減が大きかった。さらには、対策を実行するための補正予算の規模が負担増に対して必ずしも十分ではなくて、その対策の効果の発現も、引上げが四月の一日だったのに対して、七―九月期以降にずれ込んでしまった。結果的に、消費税率引上げ前後に大きな需要変動が生じて、景気の回復力が弱まってしまった。
 こういう点を踏まえまして、今回は、消費税率引上げの使い道を変更して、引上げによる税収のうち半分を、教育無償化など国民に還元するとともに、軽減税率制度を導入することといたしました。
 また、引上げ前後の需要変動を平準化するために、自動車、住宅といった耐久消費財について、十月一日以降の購入にメリットが出るように税制、予算措置をとる。さらには、中小・小規模事業者支援のためのポイント還元、さらには、低所得者、小さな子供がいる世帯を支援するためのプレミアム商品券によって、期限を限った集中的な消費の喚起、下支えを行う。
 さらに、公共投資につきましても、政調会長の方から御指摘いただきましたように、防災・減災、国土強靱化のための三カ年の緊急対策を含めてマクロの需要創出を図るとともに、適切な執行を通じて変動を抑制するといった万全の対策を講じることにしておりまして、対策の規模につきましても、今回の消費税率引上げでは、軽減税率や幼児教育の無償化など既に決められている措置との差引きで、経済への影響が二兆円程度に抑制をされる。
 これに対して、今申し上げた新たな対策として、合計で二・三兆円程度の措置をとることとしておりまして、経済への影響を十分に乗り越えるものとなっておると考えております。
 その上で、今後、日本が成長を維持し拡大していくための人材投資にかかわる問題でありますが、人生百年時代、これに対応していくためには、これまでの若いうちの教育、そして就労、老後、こういうスリーステージをみんなが一斉に進む、これまでの単線型の社会を前提とするのではなくて、人生の再設計が可能となるように、教育、雇用制度や社会保障制度を改革していくことが必要でありまして、こういった観点から、幼児教育、高等教育の無償化、さらに、リカレント教育の充実を進めてきましたが、一方、企業の側におきましても、収益は上がっているんですが、そのお金が十分人材投資の方に回っていない、これは事実であると考えております。
 今、金融実務も御経験をされ、企業の財務にも大変詳しい岸田政調会長の方から、企業の人材投資について企業の情報として開示してはどうか、こういう御提案があったところでありますが、各企業の置かれた状況に応じて、賃金を含めた人材への投資のあり方について、企業と投資家が、間でしっかりと対話が行われていくということは極めて重要であると考えております。
 政府としても、企業収益を投資であったりとか賃上げに向かわせるために、賃上げそして教育訓練投資を行った企業に対する税制支援措置、これを講じているところであります。
 こういった取組を通じて、積極的な賃上げや人材投資が行われ、経済の好循環に資する、そして日本の潜在成長率を大きく引き上げていく、こういう状況をつくってまいりたいと考えております。
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岸田文雄#12
○岸田委員 ぜひ、茂木大臣、この消費税の引上げについて、日本経済を大きな視点からもしっかり考えていただき、経済の勢いをしっかり維持していただく御努力をお願いしたいと思います。
 そして、経済、より具体的に考える観点から、地方創生と中小企業対策ということについて一つお伺いしたいと思います。
 まず、地方創生ですが、先日、私、群馬県の川場村を訪問させていただきました。
 これは御存じの方、大変多いと思いますが、川場村、これは総面積の八八%が森林で占められ、人口は約三千五百人、高齢者の割合も四〇%を超える、全国の多くの地方が抱える問題を抱えている村と言えると思います。
 しかしながら、その川場村に、利用者数約百八十万人、そのうちリピーターが八割、日本で一番人気のある道の駅、川場田園プラザが存在します。木質バイオマス発電を行って、東京都世田谷区には電気を送り、その熱で温室農業を行っている、こういった姿も見てきました。この意欲的な取組、これはまさに地方創生の一つの成功例だと思います。
 しかしながら、こういった成功例、決して多くはありません。
 平成二十六年に、日本全国のおよそ五〇%に当たる八百九十六の自治体が消滅可能性都市であるという報告がなされました。これを受けて、総理のもと、地方創生が掲げられ、ことしは第一期の最終年と位置づけられています。
 ただ、総務省が先日、一月三十一日ですが、公表した外国人を含む平成三十年の人口移動報告によりますと、東京圏、埼玉、千葉、東京、神奈川、この四つの都県ですが、東京圏は、転入者が転出者を上回る、十三万九千八百六十八人上回る、こうした転入超過であります。一極集中、これをとめるに至っていないということかと思います。
 一方で、全市町村の七二・一%が転出超過、こういった現状にあります。
 第一期の最終年を迎えました。この四年間の地方創生の取組、これをどう評価するのか。また、第二期に向けてどういった決意で臨むのか。総理の御所見をお伺いいたします。
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安倍晋三#13
○安倍内閣総理大臣 大変重要な御指摘をいただいたと思います。
 地方の活力、力とは何かといえば、やはりまずは農林水産業ですね。そして、新たに観光が加わりました。そして、中小企業、小規模事業者の皆さんの活力こそが地域の力なんだろう、こう考えています。
 我々は、まさに地域ならではのものをしっかりと売っていく、あるいは、地域ならではの風景も含めて、海外からの観光客を集めていく、そういうことも含めて、そうした努力に対しまして一千億円規模の地方創生推進交付金、地方独自の創意工夫をそうした推進交付金で後押ししてまいりました。
 そうした中で、例えば農林水産物の輸出額は、五年連続で、昨年、過去最高となり、九千億円を超えたんですね。一兆円の目標ももう少しまでやってきた。そして、その中で、四十歳代以下の若い新規就農者、四年連続で二万人を超えました。これは統計をとり始めて初めてのこととなっています。生産農業所得も三年連続でふえました。その増加額は九千億円で、これは十九年間で最も高い水準に実はなっているんです。
 また、海外からの観光客、これはどういう意味があるかというと、政権交代の前の四倍にふえましたが、インバウンド消費というのは今、四兆五千億円になりました。四兆五千億円ですから、新たな大きな産業が地域に登場したと言ってもいいんだろうと思います。
 中国地方、私と岸田先生の中国地方はちょっと伸びが少ないんですが、海外からの観光客が少ないと言われている山口県においても、例えば免税店、二十一店しかなかったんですが、百四十八店、七倍にふえたんです。
 このように、大きく地方の経済に寄与しているのは間違いないんだろう、こう思います。
 また、地域経済を支える中小・小規模事業者の皆さん、我々はさまざまなメニューで生産性向上に力を入れてきました。その結果、倒産も、政権交代前から三割減少し、この四半世紀で最も少ない数になっているということであります。
 そうした中で、全都道府県の有効求人倍率が史上初めて一倍を超えましたね。そして、地方の法人関係税収も多くの県で、これはほとんどの県で四割、五割ふえています。
 川場村では、観光などが盛り上がりを見せる中で、近年は人口の転出入がほぼ均衡しているとのことでありますが、最大の課題は、今おっしゃったような東京一極集中であります。特に、十代後半や二十代の若者が東京圏への転入の超過の大半を占めています。つまり、若者にとって働く場所がなかったら東京に行かざるを得ない、あるいは、学びの場が魅力的なものがなかったら東京に行かざるを得ないという状況を変えなければならないわけでありますが、幸い、今、四十七の全ての都道府県で有効求人倍率、一倍を超えました。
 地域に仕事ができた結果、大きな変化が出てきました。
 例えば、東京から地方に転入する、移住する相談なんですが、十年前に比べて十倍にふえた。十年前は、大体、半数近くが六十歳代以上だったわけでありますが、今は、約九割が五十歳代以下、つまり、現役世代が相談しに来るようになってきた。
 さらには、三十歳未満の方の相談件数というのは何と五十倍にふえたということでありまして、かつては、例えば、私や岸田先生が引退した後、広島や山口に帰って何しようかと相談に行っていたんですが、今は、ここにおられる若い皆さんが、地方にこそチャンスがある、こう思うようになってきて、これを生かして新しい流れをつくっていきたい、こう思っています。
 魅力あふれる地方大学づくり、そして地域おこし協力隊のさらなる拡充、地方へ移住し、起業、就業をスタートする際に最大三百万円を支給する新しい制度により、若者の地方への流れを大きくしていきたい、こう思っています。
 さらに、本年は、二〇二〇年度以降の地方創生の第二期総合戦略の策定に向けた検討を進めていきたい、こう思っています。
 先月、今回の景気回復期は戦後最長になった、こう言われておりますが、前回の戦後最長というのは、平成十四年の四月から第一次安倍政権を経て平成二十年の二月まで続いたんですが、この二つの大きな違いは地域のばらつきなんです。
 前回は、プラス、マイナス、大きなばらつきがありまして、例えば、日本銀行の地域別業況判断を見ますと、例えば前回は、北海道や四国は、六年間続いてずっと、悪いがよいを上回る、マイナスで推移していた。あるいは、ずっとプラスだった、まあ最初の一年間はしようがないんですが、あとの五年間ずつ比べてみますと、五年間ずっとプラスだったのは、前回は東海地区と関東地区だけだった。
 しかし、今回の景気回復、いろいろなことを言われていますが、今回の景気回復は、北海道から九州・沖縄まで、九つの地域で全てが、よいが悪いを上回る、プラスで五年間推移している。
 これはなぜかというと、先ほども申し上げましたように、観光等が大きく寄与している。農林水産業も、いわば輸出が九千億円になってきた中において、これが大きく、やはりこうしたこと、特に観光も大きく寄与していることなんだろう、こう思っておりますが、しっかりとこれからも地方創生を進めていきたい、挑戦していきたい。
 また、政調会長始め、党において、さまざまなメニューあるいは政策をしっかりとつくり出していただきたいと期待しているところでございます。
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岸田文雄#14
○岸田委員 ありがとうございました。
 四年間の取組、さまざまな成果も上がってきた、これは総理のおっしゃるとおりだと思います。これをいかに全国に横展開、広げることができるか、また、政治として何を支援するのが効果的なのか、こういった観点から、引き続き二期目に向けて取組を進めていただければと思います。
 そして、時間が大分回ってきましたが、先ほど言いましたように、中小企業、ちょっと一言だけ触れさせていただきます。
 日本の経済を支える中小企業、小規模事業者、このことを考えることは、日本の経済のみならず、地方の活力を考える上でも大変重要であります。
 ここ数年間、政府としましても、中小企業を支援する、不安を解消するということでさまざまな取組を行ってきた、このように承知をしています。
 事業承継ということについても、高齢化が進む中で、多額の相続金等を考えて黒字廃業する経営者が随分ふえてきた、これからどんどんふえる、こういった指摘を受けて、今年度は法人向けの事業承継税制を拡充しました。来年は、個人向けの事業承継税制を創設いたします。こういった取組。
 また、人手不足ということを考えましても、一昨年の衆議院選挙で、与党としましても、生産性革命ということを訴えて、生産性の向上に努めてきました。昨年の通常国会においては、女性や高齢者、働く意欲や能力のある女性や高齢者に働き方を選び取ってもらおうということで、働き方改革の議論も行いました。さらには、昨年の秋の臨時国会、外国人労働者の受入れのための新たな受入れを行った。こうした人手不足につきましても、一昨年からさまざまな取組を積み重ねてきました。
 そして、今国会においても、中小企業者の防災、災害対策ということで、中小企業強靱化法、事前に備える、さまざまな準備を応援していく、こういった法律が用意されている。
 こういった取組をずっと続けてきた、これが政府の取組のありようです。
 しかし、引き続きぜひしっかりと応援してもらわなければいけない。例えば、中小企業の輸出入ですとか海外進出、もっと支援する道がないのか、こんなことも思います。
 ぜひこれからも頑張ってもらいたいという意味で、世耕大臣、この中小企業対策、これからの方向性、お話をお願いします。
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世耕弘成#15
○世耕国務大臣 中小企業のいろいろな対策は今後も打っていかなければいけないと思っています。下請取引の適正化も取り組んでまいりましたし、今国会では、個人事業主に対する事業承継の拡充ということもやってまいります。
 特に重要なのは、やはり災害における中小企業の強靱化だと思います。お地元広島も含めて、被災中小企業を、私、見に行っていますが、見るにたえないものがあります。水没して壊れた機械の前で途方に暮れておられる中小企業の経営者の方々、もう売上げが立たないから今月の給料をどうしよう、自分のところの工場がとまっている間にほかのメーカーにお客さんをとられる、こういったところを、やはり事前防災をしっかり強化するということが非常に重要だというふうに思っています。
 中小企業強靱化法というのをやって、こういう事前の防災対策に取り組む中小企業を認定して、そして、税制、金融といった面で、設備を強化するということに対してしっかりと応援をしていくという取組も、最優先で取り組んでまいりたいというふうに思っています。
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岸田文雄#16
○岸田委員 ぜひ、中小企業対策、日本の経済を支える、地方の活力を考える、こういった点からも、しっかりと取組をお願いしたいと思います。
 そして、ことしの重要日程の中に、G20そしてTICAD7があります。この後、重要な国際会議で総理が議長を務められるわけですが、これについてお伺いしたいと思います。
 今、世界を見るときに、自国第一主義ということが声高に叫ばれています。そして、その背景に、ポピュリズム、選挙等を見ても、ポピュリズムと指摘されるような、こういった動きがあります。さらには、強権的な政治手法の方が民主主義よりよっぽど効率的ではないかというような言い方で、強権的な政治手法が開発途上国にどんどんと輸出されている、こういった動きもあります。
 こういった動きを見るときに、今まさに民主主義そのものの持続可能性が問われている、国際社会の動きの中にそんな危機感を感じます。
 また、保護主義の台頭、これも随分言われています。保護主義の台頭そして自国第一主義、その中で、自由貿易そのものが問われている。自由貿易の持続可能性、これはすなわち我が国の持続可能性と言ってもいいような課題だと思います。こういった問題が問われている。
 言うまでもなく、異常気象ですとか大規模災害の頻発など、地球環境の持続可能性、これも問われています。さらには、資本主義、これは、ポスト新自由主義などと言われますが、要は、資本主義の物差し、これを改めていくべきではないか、ESG投資とかSDGsとか、こういった動きの中で、資本主義の持続可能性、これも問われている、こういった指摘もあります。エネルギーの持続可能性も問われています。
 総理は、ダボス会議でデータ経済圏という考え方を表明し議論をリードしたと聞いております。こうした国際的な動き、これはまことに、国際社会は大きな変動期にあると思いますし、岐路に立っていると思います。
 そのときに、ことし総理は、日本国の総理として初めてG20の議長を務められます。そして、TICAD7の議長も務められます。議論をリードし、そして大きな発信を行うチャンスを持っておられるわけです。
 このG20、そしてTICAD7の議長として、どのような思いで議論をリードしていかれようとしておるのか、総理のお考えをお願いいたします。
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安倍晋三#17
○安倍内閣総理大臣 ただいま岸田政調会長からお話があった、世界の流れの中で保護主義が台頭していく、あるいは自国をファースト、第一に考えていくという風潮があるのは事実であります。
 しかし、これは率直に言って、どの国も自国を第一に考えているんです。これは当然のことなんだろうと思います。私も日本の総理大臣でありますから、日本国の国民の国益、利益を第一に考えます。
 しかし、さまざまな国際的な課題は国際社会が協調しないと解決できないんですね。
 例えば、気象変動の問題、大きな災害にどうやって対応していこうか、これは国際社会が協力をしなければ解決をしていかないという問題。そしてまた、経済においても、まさに自由貿易、日本も含め多くの国が利益を得、そしてそれによっていわば世界は成長しているんですから、それをどうやって守っていくか、これはやはり国際社会が協調しなければならないんだろうな、こう思っています。
 特に貿易においては、グローバル化による急速な変化への不安や不満が、時に保護主義への誘惑を生み出して、国と国の間に鋭い対立を生み出しています。だからこそ、さまざまな不安や不満と向き合い、公正なルールを打ち立てていくことで自由貿易を進化させていくことが大切なんだろうな、こう思っています。
 ことしは、今御指摘のように、G20が開催され、アフリカの国々とのTICAD7も開催されます。TICAD、G20、それぞれ、例えば気象の問題とか地球規模の問題も一緒に議論もしますし、自由貿易の問題についても議論していきたいと思っています。特にG20においては、今おっしゃったデータガバナンス、電子商取引に焦点を当てて議論する大阪トラックの開始を提案し、またWTO改革に新風を吹き込みたい、こう思っています。
 つまり、世界の協調を進めていく上において、日本がしっかりとリーダーシップを発揮していかなければならない、このように考えております。
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岸田文雄#18
○岸田委員 ぜひ、大きな視点から議論をリードしていただきたいと思います。
 その中で、環境の問題、特にお伺いしようと思いましたが、時間がなくなりましたので、また別の機会にさせていただきたいと思います。
 環境をめぐりましても、画期的なイノベーションが求められている。また、再生可能エネルギーも、パリ協定から後を考えても、格段にコストが下がってきている。技術の革新が進んでいる。ビジネスとしての競争力も高まっています。こうした再生エネルギー分野、日本がしっかりリードしていく、こういったことも大事なのではないか。このあたりについて、また別の機会にお伺いしたいと思います。
 そして、最後に外交ですが、時間が限られておりますので、まずは日ロ関係、北方領土問題、平和条約問題、これは戦後日本外交に残された最大の宿題のうちの一つであります。ぜひ堂々とこの課題に立ち向かっていただきたいと思います。
 日韓関係、さまざまな課題が噴出をしています。ただ、国際法から考えても、これまでの二国間関係から考えても、韓国側の対応は我々の理解を超えています。理解できない部分が大変多いです。また、交渉の中で、無礼であるというような感情的な発言が飛び交う、大変感情的なものも感じます。ぜひ、日本としては、言うべきことはしっかり言わなきゃいけない。加えて、ぜひ国際世論をしっかりと味方につけなければいけない。広報戦略、しっかりやってもらいたいと思います。
 また、米朝首脳会談、今月末に行われます。ぜひ、非核化に向けて、また拉致問題を始めとする日本の課題解決に向けて、しっかりと働きかけをお願いしたいと思います。
 そして、最後に、河野大臣に一つ。
 INF、中距離核戦力全廃条約、これが失効するかもしれない。これは、我が国が核軍縮の土台としているNPT体制の危機です。私は深刻に思います。
 ぜひ深刻に捉えて、唯一の戦争被爆国としての対応をしっかり考えていただきたいと存じます。それをお伺いして、質問を終わります。
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河野太郎#19
○河野国務大臣 INF全廃条約がこれまで軍縮において果たしてきた歴史的な役割というのは非常に大きいと思います。
 今、岸田委員おっしゃったように、これが失効しかねないという状況になっているのは大変残念なことでありますが、このINF全廃条約によって義務を課されてきた米ロ以外の国がミサイルの開発を進めているという現実もございます。
 日本としては、INF全廃条約がもし失効してしまえば、それにかわる新たな、今度はマルチの枠組みをしっかりとつくれるように、世界の中で声を上げ、努力をしてまいりたいというふうに考えております。
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岸田文雄#20
○岸田委員 終わります。
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野田聖子#21
○野田委員長 この際、後藤茂之さんから関連質疑の申出があります。岸田さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。後藤茂之さん。
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後藤茂之#22
○後藤(茂)委員 自由民主党の後藤茂之です。どうぞよろしくお願いいたします。
 最初に、毎月勤労統計調査の問題について伺わせていただきたいと思います。
 国の大事な基幹統計が正しく運用されていなかった。まさに言語道断だと考えております。
 なぜ、平成十六年の時点で、全数調査とされていた統計計画を変更して、適切な手続を経ずに、東京の従業員五百人以上の企業について三分の一抽出にしたのか。統計計画を変更してさえいれば、三分の一抽出自体が統計上間違っていたわけではないんです。なぜ手続をしなかったのか。
 三分の一抽出をするとすれば、三倍にして復元するのは統計上当たり前のことであって、それを復元しないのは初歩的なミスだというふうに思います。どうしてそんなミスが防げなかったのか。そうであれば、追加給付の問題も発生しなかったわけです。自公、民主の両政権期間を通じて、なぜこの誤りを修正できなかったのか。
 そして、平成三十年一月に、これを修正したときに、どうしてそのことを公表しなかったのか。いつ、誰が事実を把握し、何をしたのか、何をしなかったのか。
 再発防止のためには、まず、徹底的な事実の解明と責任の所在を明確にすることが肝要だと考えます。ルールに基づく適正な手続を遵守し、誠実に数字に向き合っていくということは、個々人の意識改革として非常に重要なことだと考えますし、組織のガバナンスが確立されていなければならない。そのことも強く申し上げたいと思います。
 国民の調査に対する納得を得られるためには、特別監察委員会の中立性や客観性を高めることが必要となると思います。そもそも監察委員会にあっては、委員長指示のもとで事務局が手足となって実務を行うことまで否定されているものではないというふうには思いますが、しかし、当事者に対する、委員がしっかりと聞き取りを行うことや、あるいは事務局の構成をしっかりと透明なものになっていくように修正することは、最低限必要だと考えております。
 特別監察委員会の中立性、客観性のあり方に対する考え方も含めて、安倍総理大臣の毎月勤労統計調査問題に対する御所感を伺わせていただきます。
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安倍晋三#23
○安倍内閣総理大臣 まず、毎月勤労統計について不適切な調査が行われ、セーフティーネットへの信頼を損なう事態を招いたことについて、国民の皆様におわびを申し上げます。
 厚生労働省の特別監察委員会においては、先般、それまでに明らかになった事実等について報告書を取りまとめていただいたところでありますが、今般、委員会のもとに、元最高検検事の方を事務局長に迎え、民間有識者で構成される事務局が新たに設置されたところであります。更に独立性を強めた形で検証作業を進めていただいているものと承知をしております。
 今回のような事態が二度と生じないよう、徹底して検証を行い、信頼を取り戻すことが何より重要であり、再発防止に全力を尽くすことで政治の責任をしっかりと果たしてまいりたいと考えております。
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後藤茂之#24
○後藤(茂)委員 国民の皆様には、毎勤統計の賃金データが修正されることでどんな給付が修正されるのか、御不安もあるようであります。毎勤統計のデータに基づいて支払いが行われ、過少給付となっているのは、失業等に係る雇用保険、労務災害に係る労災保険の二つの給付です。非常に重大な事態だと思います。一日も早く差額の給付を進めなければならないと思います。
 雇用保険、労災保険の給付を現状でいつから始められるとお考えか、厚生労働大臣に改めて伺いたいと思います。
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根本匠#25
○根本国務大臣 雇用保険、労災保険などの追加給付については、二月四日に工程表をお示ししたところであります。
 具体的には、現在受給している方については、新たな支給分は、三月から六月までに順次、再計算された本来支給すべき金額でのお支払いを開始いたします。また、過去の支給分については、給付の種類に応じて三月から十月ごろにかけて順次お知らせを開始し、その後お支払いを進めてまいります。
 次に、過去に受給した方については、現在、厚生労働省で保有している住所データあるいは住民基本台帳データを活用して現住所を特定できた方には、給付の種類に応じて四月から十一月ごろにかけて順次お知らせを開始することを考えております。
 国民の皆様にとって必要な情報を提供しつつ、できる限り早期に簡便な手続で実施できるよう、最大限努力してまいります。
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後藤茂之#26
○後藤(茂)委員 一日も早い給付、そしてまた、国民の皆様からの問合せ等については、真摯に、早急な対応を図っていただくようにお願いをいたします。
 これまでの厚労委員会の閉会中審査あるいは予算委員会の質疑においても、再集計値、参考値のいずれを用いるのが適切かということが大変大きな議論になっております。賃金伸び率の判断については参考値をとるべきだと野党の皆様は断じておられます。
 再集計値、本系列とは、大企業と中小企業の労働者の構成割合などのベンチマークによるウエートを修正した数値であります。経済の変化によって、大企業や中小企業の割合や産業構造が変わります。それを反映しようとすれば、適切なウエートを変更していかなきゃいけないわけです。しかし、ベンチマークによる修正は、不連続を生み出すことにもなります。
 一方で、参考値、共通事業所系列は、サンプル入れかえ前後を比べる際に、入れかえ後と共通のサンプルのみで伸び率を比べるものです。経済構造の反映をすることはできませんが、ベンチマーク、サンプリング手法の不連続性を差し引いて、同じ企業群の賃金の伸び率をより連続的に比べられるという特徴があるわけであります。
 平成三十年九月二十八日に開催された百二十六回統計委員会では、労働者全体の賃金の水準は本系列、景気指標としての賃金変化率は共通事業所系列を重視していくことが重要との見解が確かに示されています。ただし、それぞれのメリット、デメリットについてもしっかりと提示もされておりまして、統計委員会としては、統計の特徴を示す説明資料をホームページに掲載することにより、統計ユーザーの理解も深まるものと期待するということを見解として示しています。
 さて、以上のことを踏まえると、利用者が目的に応じて本系列、共通事業所系列の双方の系列を見て適切に判断することが統計を見る上で重要と考えます。利用者が目的に応じて双方を見て適切に判断すべきであるとの見解でよいか、改めて、石田総務大臣に端的に確認をいたします。
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石田真敏#27
○石田国務大臣 お答えをさせていただきたいと思います。
 今御指摘いただきましたように、それぞれのメリット、デメリット、そういうことはあるということを明記されているわけでございまして、議員御指摘のように、政府統一見解を端的に申し上げれば、利用者が目的に応じて、本系列、委員御指摘の再集計値、あるいは共通事業所系列、委員御指摘の参考値の双方の系列を見て適切に判断することが統計を見る上で重要であると考えております。
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後藤茂之#28
○後藤(茂)委員 本日、毎勤統計の速報値が発表になりました。本日発表の速報値、その分析、評価について厚労省に伺います。
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藤澤勝博#29
○藤澤政府参考人 お答え申し上げます。
 本日、御指摘のとおり、毎月勤労統計調査の速報値が発表されております。平成三十年十二月分、それから平成三十年分一年分、その両方を発表いたしました。
 平成三十年十二月の現金給与総額の実質賃金は、前年同月比一・四%増でございました。また、平成三十年平均の実質賃金指数、現金給与総額は〇・二%増となったところでございます。
 それで、分析ということでございますけれども、平成三十年について見てみますと、名目賃金は、所定内給与や賞与等の特別給与の堅調な伸びに支えられたこともあり、通年でプラスでございました一方、実質賃金でございますが、原油価格上昇によるガソリンや電気代などのエネルギー価格上昇の影響を受けて消費者物価の伸びが大きかったこともあり、前年に比べて増減を繰り返しておりましたけれども、最終的に、名目賃金の伸びが消費者物価の伸びを上回り、プラスとなったところでございます。
 実質賃金は伸び悩んでおりますけれども、これは、消費税率引上げに加え、デフレからの脱却に取り組む中で物価が上昇したことが押し下げ要因となっておりますが、景気が回復し、雇用が増加する過程において、正規雇用労働者などと比較して相対的に賃金水準の低いパートで働く方の比率が上昇したことが、賃金の平均値の押し下げの要因となっております。
 一方で、パートタイム以外の一般労働者については女性や高齢者の労働参加が進んでおり、これ自体は望ましいことでありますけれども、実質賃金の平均値という点から見ますと押し下げの要因となっているといったような背景があるものと考えております。
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