高木啓の発言 (予算委員会第二分科会)
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○高木(啓)分科員 前段のお答えの中で、民間委託を仮にするとすればということに対して、そういう会社がありませんよ、ほぼほぼ不可能ですよと。私もそのとおりだと思いますね。
統計調査の中で、特に国勢調査はなぜそうなのかといえば、それはやはり、今の仕組みの中で、地域の顔見知りの方が顔見知りの方に調査票を届ける、このソフトのパワー、ソフトの力というんですかね、そういうものがないと正確な調査ができないからだというふうに思います。つまり、それは要するに、日々の地域の、町会活動なら町会活動の中で培われているいわゆるソフトの力だと思うんです。
ですから、そういうものがないと、結局、調査票をお届けすることすらなかなか困難性が伴っているというのが今の現状だから、例えば、ドライに民間に委託をするなんということがなかなかできづらいですよ、私はそういうことだと思うんですね。
ですから、そのことを考えると、今の仕組みの中で、どうやって精度を上げてしっかりとした、国の最も基本中の基本とも言ってもいいこの国勢調査を充実させていくのかということについては、やはり丁寧に自治体に総務省からお願いをすることもそうですし、自治体は自治体で、受けたその仕事をどうやって実際に展開をしていくのか、あるいは、精度の高い調査結果をどうやって出していくのかということに大変苦労をしているわけでありますから、そのことに対しては、きちんと意見交換をしながらよりよい制度をつくっていただきたいと思っています。
特に、調査員の方々に対して直接自治体が調査員をお願いをするのではなくて、調査員をお願いするのは、地域の町会長さんとか、そういう地域の顔役の方がお願いをするわけですね。毎回毎回五年に一度の国勢調査でお話を聞いておりますと、調査員になってくれる方が年々少なくなっているというのは、これはもう事実だと思います。要は、それだけ調査というのは難しいということだと思いますし、手間がかかるということだと思います。
そして、国勢調査の場合は、特に、調査員の方ができるだけ調査票をお持ちをして、回収をするという作業まであるわけで、今は郵送とかあるいはインターネットとかということも二十七年の国勢調査からは導入をされておりますが、だけれども、基本は、やはり調査票をお届けをして、そしてそれを回収をする、このことにとても労力が要る仕事なわけであります。
ですから、そのことに対して、やはり国としても、協力をしていただいている方々に対してどうやって報いていくのか、あるいは地位や名誉というものをしっかりと担保していくのかということは、ぜひこれからも考えていただきたいと思います。
これは、相応の対価ということだけではなくて、やはり、私は、国勢調査員を請け負う方というのは非常に使命感のある方だと思います。町に対して、あるいは地域に対して、そして国に対して貢献をしようと思っている方だと思いますから、そういう方々に対して、しっかりとした制度をつくって、そして、よくやっていただきましたねという感謝の気持ちをぜひ持っていただきたい。大臣、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
私は先ほどから予算の話もしているんですが、平成二十七年の国勢調査のときには約六百七十億余の予算が組まれております。この予算が多いか少ないかというのはなかなか比較のしようがないんですが、しかし、国勢調査というのは世界じゅうでやれるところはやられているわけでありまして、世界じゅうで国勢調査の結果というのは比較対照されているわけであります。ですから、主要な先進国の中ではほとんどやっているわけでありますが、先進国と比べて、それらの国々と比べて、我が国の国勢調査の人口一人当たりに対する経費というものが極めて低いのではないかということが言われておりますし、そういう話を私は聞いております。
情報というのは、ただではないわけですね。ですから、例えば国勢調査の話を今しましたが、先ほど来というか、ずっとこの予算委員会でも議論になっている毎月勤労統計調査の問題もそうなんですけれども、これは民間の企業の方にお願いをするわけでありまして、それも、かなりの労力をかけて皆さん対応されているわけであります。
ですから、正しい情報というのはただではないんだということをしっかり認識をしていただいて、正確な調査を実現をしていくということは極めて重要なことだし、大変なことなんだということをぜひ肝に銘じていただきたいと思います。
ですから、要は、簡単に調査票を持っていけば書いてくれるんだとか、簡単にアンケートをお願いをすればそれを回収して国がまとめればいいんだというふうな意識を持っていただいているとするならば、調査は正確にはできないし、きちっとしたものはできないわけでありますから、そこの部分は、今回の統計調査問題を一つの契機にして、しっかりとした考え方をもう一度構築をして、そして、全ての政策の資料になる調査の充実ということに対してぜひこれからも努力をしていただきたい、私はこのように思います。
御意見があればどうぞ。