猪口邦子の発言 (外交防衛委員会)

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○猪口邦子君 ありがとうございます。
 本日、私は、二千一年の燃料油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約、いわゆる燃料油汚染損害の民事責任条約と、二千七年の難破物の除去に関するナイロビ国際条約、いわゆる難破物除去ナイロビ条約について、外務大臣に質問いたします。
 国際政治においては様々なことがありますけれども、国際法を制定していく努力は、平和な努力により予測可能性の高い有意義な国際秩序を築いていくことでありまして、日本はそのような多国間条約の交渉、採択、批准、締結、発効のプロセスを大切にしていかなければなりません。河野外務大臣率いる外務省は、ここ二年間連続で船舶関連のマルチの条約締結努力を続けておりまして、海洋国家日本として、また環境や人道を重視する日本の立場として適切なかじ取りと感じております。
 昨年四月、この参議院外交防衛委員会は、二千九年の船舶の安全かつ環境上適正な再資源化のための香港国際条約の締結について審議し、承認しました。このいわゆるシップリサイクル条約は、老朽化した船舶の解体、廃棄、再資源化の際に有害物質の流出等による環境汚染や労働者の事故、疾病の防止を推進する多国間条約でありまして、条約形成過程で日本が主導的な役割を果たしたことが国会審議の中でも明らかになりました。
 その条約は、船舶を再資源化等の目的のために意図的に解体する場合の環境汚染防止に関することや労働災害防止等人道配慮に関することでしたけれども、本日の議題である燃料油と難破物に関する二条約は、海難事故での燃料油の流出による大規模環境汚染や難破物の残存が放置されていることにより、諸問題に対処するための条約であります。
 不幸にして海難事故が生じた場合、人命救助はもちろんですけれども、迅速な現場対応により、燃料油の流出の拡大防止や難破物の適切な除去が当然必要なのですが、その後の費用の支払を確保するための強制保険が普及すれば、迅速な現場対応を促進しやすくなると考えられ、海洋におけます文明的な秩序の形成と対応力、これを進めること、対応力を進めることになります。このような保険に加入することをまた求めることになります。
 このような寄港国による監督、ポートステートコントロールと呼ばれるものですけれども、この寄港国による監督の権限と枠組みは海事関連条約の主軸でありまして、非締約国の船舶に対しても保険加入を動機付けることにもなりまして、海洋法秩序の普及に寄与するものと考えます。
 燃料油についても、難破物除去の費用につきましても、船舶所有者や船舶の登録者、これの無過失責任を定めておりまして、船舶所有者による保険等保証の維持、その効力の確保、これはポートステートコントロールの中でそういうことが寄港国に求められますけれども、賠償額の保険者への直接請求がまたこの条約によって定められています。
 また、裁判手続になっても、被告としての保険者は、船舶所有者に対して主張できる保険契約違反等の理由によります支払免責の抗弁を被害者に対しては援用できない規定となっているため、被害者や対応者にはその賠償額が支払われることになります。
 まず、大臣には、この条約の意味につきまして、また特徴につきまして、是非お伺いしたいと思います。もう既にタンカーにそのような考え方がありますけれども、まず全般的なこの意味につきまして御説明いただければと思います。よろしくお願いします。

発言情報

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発言者: 猪口邦子

speaker_id: 4512

日付: 2019-05-14

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会