外交防衛委員会

2019-05-14 参議院 全94発言

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会議録情報#0
令和元年五月十四日(火曜日)
   午前十時四分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月九日
    辞任         補欠選任
     進藤金日子君     武見 敬三君
     中曽根弘文君     有村 治子君
     中西  哲君     木村 義雄君
     堀井  巌君     吉田 博美君
 五月十日
    辞任         補欠選任
     有村 治子君     中曽根弘文君
     木村 義雄君     中西  哲君
     吉田 博美君     堀井  巌君
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     山口那津男君     谷合 正明君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         渡邉 美樹君
    理 事
                宇都 隆史君
                中西  哲君
                三宅 伸吾君
                大野 元裕君
                高瀬 弘美君
    委 員
                猪口 邦子君
                佐藤 正久君
                武見 敬三君
                中曽根弘文君
                堀井  巌君
                山田  宏君
                山本 一太君
                小西 洋之君
                白  眞勲君
                福山 哲郎君
              アントニオ猪木君
                谷合 正明君
                浅田  均君
                井上 哲士君
                伊波 洋一君
   国務大臣
       外務大臣     河野 太郎君
       防衛大臣     岩屋  毅君
   副大臣
       外務副大臣    佐藤 正久君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  鈴木 憲和君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  横畠 裕介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        神田  茂君
   政府参考人
       外務大臣官房地
       球規模課題審議
       官        鈴木 秀生君
       外務大臣官房審
       議官       岡野 正敬君
       外務大臣官房参
       事官       長岡 寛介君
       外務大臣官房参
       事官       安藤 俊英君
       外務省総合外交
       政策局軍縮不拡
       散・科学部長   吉田 朋之君
       防衛省防衛政策
       局長       槌道 明宏君
       防衛省整備計画
       局長       鈴木 敦夫君
       防衛省地方協力
       局長       中村 吉利君
       防衛装備庁長官  深山 延暁君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○二千一年の燃料油による汚染損害についての民
 事責任に関する国際条約の締結について承認を
 求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
○二千七年の難破物の除去に関するナイロビ国際
 条約の締結について承認を求めるの件(内閣提
 出、衆議院送付)
○中央北極海における規制されていない公海漁業
 を防止するための協定の締結について承認を求
 めるの件(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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渡邉美樹#1
○委員長(渡邉美樹君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、進藤金日子君及び山口那津男君が委員を辞任され、その補欠として武見敬三君及び谷合正明君が選任されました。
    ─────────────
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渡邉美樹#2
○委員長(渡邉美樹君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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渡邉美樹#3
○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に中西哲君を指名いたします。
    ─────────────
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渡邉美樹#4
○委員長(渡邉美樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 二千一年の燃料油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約の締結について承認を求めるの件外一件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務大臣官房地球規模課題審議官鈴木秀生君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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渡邉美樹#5
○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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渡邉美樹#6
○委員長(渡邉美樹君) 二千一年の燃料油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約の締結について承認を求めるの件及び二千七年の難破物の除去に関するナイロビ国際条約の締結について承認を求めるの件の両件を一括して議題といたします。
 両件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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猪口邦子#7
○猪口邦子君 ありがとうございます。
 本日、私は、二千一年の燃料油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約、いわゆる燃料油汚染損害の民事責任条約と、二千七年の難破物の除去に関するナイロビ国際条約、いわゆる難破物除去ナイロビ条約について、外務大臣に質問いたします。
 国際政治においては様々なことがありますけれども、国際法を制定していく努力は、平和な努力により予測可能性の高い有意義な国際秩序を築いていくことでありまして、日本はそのような多国間条約の交渉、採択、批准、締結、発効のプロセスを大切にしていかなければなりません。河野外務大臣率いる外務省は、ここ二年間連続で船舶関連のマルチの条約締結努力を続けておりまして、海洋国家日本として、また環境や人道を重視する日本の立場として適切なかじ取りと感じております。
 昨年四月、この参議院外交防衛委員会は、二千九年の船舶の安全かつ環境上適正な再資源化のための香港国際条約の締結について審議し、承認しました。このいわゆるシップリサイクル条約は、老朽化した船舶の解体、廃棄、再資源化の際に有害物質の流出等による環境汚染や労働者の事故、疾病の防止を推進する多国間条約でありまして、条約形成過程で日本が主導的な役割を果たしたことが国会審議の中でも明らかになりました。
 その条約は、船舶を再資源化等の目的のために意図的に解体する場合の環境汚染防止に関することや労働災害防止等人道配慮に関することでしたけれども、本日の議題である燃料油と難破物に関する二条約は、海難事故での燃料油の流出による大規模環境汚染や難破物の残存が放置されていることにより、諸問題に対処するための条約であります。
 不幸にして海難事故が生じた場合、人命救助はもちろんですけれども、迅速な現場対応により、燃料油の流出の拡大防止や難破物の適切な除去が当然必要なのですが、その後の費用の支払を確保するための強制保険が普及すれば、迅速な現場対応を促進しやすくなると考えられ、海洋におけます文明的な秩序の形成と対応力、これを進めること、対応力を進めることになります。このような保険に加入することをまた求めることになります。
 このような寄港国による監督、ポートステートコントロールと呼ばれるものですけれども、この寄港国による監督の権限と枠組みは海事関連条約の主軸でありまして、非締約国の船舶に対しても保険加入を動機付けることにもなりまして、海洋法秩序の普及に寄与するものと考えます。
 燃料油についても、難破物除去の費用につきましても、船舶所有者や船舶の登録者、これの無過失責任を定めておりまして、船舶所有者による保険等保証の維持、その効力の確保、これはポートステートコントロールの中でそういうことが寄港国に求められますけれども、賠償額の保険者への直接請求がまたこの条約によって定められています。
 また、裁判手続になっても、被告としての保険者は、船舶所有者に対して主張できる保険契約違反等の理由によります支払免責の抗弁を被害者に対しては援用できない規定となっているため、被害者や対応者にはその賠償額が支払われることになります。
 まず、大臣には、この条約の意味につきまして、また特徴につきまして、是非お伺いしたいと思います。もう既にタンカーにそのような考え方がありますけれども、まず全般的なこの意味につきまして御説明いただければと思います。よろしくお願いします。
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河野太郎#8
○国務大臣(河野太郎君) 今日御審議をいただいております二つの条約につきましては、まず、強制保険の仕組み、特に保険会社への直接請求を可能にすることなどにより、現状では対応困難とされている事例においても損害賠償や除去費用が確保されるようにするという被害者保護の観点に加えまして、船舶所有者の責任を明確化し、燃料油汚染被害や難破物の除去について迅速な対応を促進することにより海洋環境の保護につながることから、環境保護の観点からも重要な意義を有するということであります。
 こうした被害者並びに海洋環境の保護といった二つの視点からこの両条約は重要なものと考えており、本日の御審議をお願いをしている次第でございます。
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猪口邦子#9
○猪口邦子君 このような条約がない場面を考えてみますと、もし船主が汚染防止の責任を果たさず、また保険会社も免責を主張すると、実際に被害が現に出ていることを食い止める、その被害者あるいはその関係者ですね、対応した者がその負担を負うことになると考えられます。例えば、それは沿岸国であったりその自治体であったりというふうに思いますね。
 例えば、よく知られている例ですけれども、二〇一三年の三月、青森県深浦沖にてカンボジア籍一般貨物船アンファン号が座礁したとき、船主が燃料油流出の汚染防止、汚染損害が広がるのを防止する措置をすぐには講じなかったではないかという理由で保険会社が免責を主張し、保険金が支払われなかったことがございまして、その場合、船舶所有者、処理能力がなく、座礁船はそこに放置されたままということになりました。で、青森県が、油膜の防除措置、あるいは座礁船の撤去、これをやむを得ず実施しまして、費用も負担することになった。
 この条約の締結国となると、まず、旗国は自国船舶に保険加入を義務付けますし、先ほど申し上げましたとおり、寄港国はポートステートコントロールによりまして一方的にまた一律に保険等の効力を確保する義務を負いますので、実際には、非締約国の船でも締約国に入港する場合にはこの有効な保険に加入するということが求められることになります。
 ですから、この条約の特徴、やはり直接被害者による請求権が認められているということにもなり、また、裁判になったとしても、細部に至りますけれども、先ほど申し上げた支払免責の抗弁を被害者に対して言ってはいけないということになりますので、被害者及び対応者には支払われることになるという、かなり完成度の高い条約になるわけですけれども、他方で、日本には寄港しない、そういう場合には保険義務付けができないわけですし、実際にはこのメカニズムが利かないということになりますので、この両条約による強制保険の実際の実効性、これの確保はどういうことになるのかということを大臣にお伺いしたいと思います。あっ、政府参考人で結構です。どうぞ。
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鈴木秀生#10
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。
 両条約の締約国は、旗国として自国籍船舶に保険加入を義務付けるとともに、寄港国として自国の港等の入出港船舶について、船籍や所有者の属する国を問わず、一律に保険等の効力を確保する義務を負っております。
 このため、非締約国を旗国とする船舶であっても、締約国に入港する場合にはその国の国内法が適用される結果、有効な保険に加入していることが求められる。すなわち、両条約上必要な保険に加入していない船舶は、実質的に、日本のみならず全ての締約国の港に寄港できなくなると、そういうことになるわけでございます。
 このような寄港国による監督、ポートステートコントロール、委員から御指摘のありましたこの枠組みは、なるべく多くの国の船舶に同じルールを適用させることが必要だという考えを基に、主要な海事条約に取り入れられているものでございます。
 現在、既に主な船籍国はこの両条約を締結済みであり、燃料油条約の締約国数九十三か国で、世界全体の商船は、船舶量の約九三%、ナイロビ条約の締約国数四十四か国で、世界全体の商船の船腹量の約七三%を占めております。また、主要国の多くも両条約を締結しているか、又は国内独自措置により保険加入を義務付けております。このため、多くの海運業者にとっては、国際航海に従事する上で保険への加入が既に必須となっている状況が生じていると言えるのではないかと思っています。
 このように、非締約国を旗国とする船舶等々についての保険加入へのインセンティブを働かせることになるため、両条約上の強制保険の実効性は十分に確保されており、日本近海において無保険の船舶が航行するリスクというのは低いと考えられております。
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猪口邦子#11
○猪口邦子君 つまり、実質的には実効性は確保されるというお考えであると思います。
 さらに、この両条約なんですけれども、日本は内航海運が多いんですけれども、内航船に対しても保険加入を義務付けているんですね。それは適正な方向と思いますけれども、実際に内航事業者の負担は大きくならないのか、ちょっと懸念いたします。政府参考人。
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鈴木秀生#12
○政府参考人(鈴木秀生君) 委員御指摘のとおり、燃料油条約及びナイロビ条約の締結に伴い、新たに内航船等に対しても保険加入が義務付けられることとなります。
 しかしながら、国土交通省の調査によりますと、現在、内航船の船主責任保険加入率は既に九割以上まで高まっているということでございます。また、両条約の締結による影響については、内航事業者を含む各関係業界を構成員とする検討会などを通じて十分な説明を行い、理解も得ております。
 こうしたことから、保険への加入義務付けによる内航事業者への経済的影響というものは限定的と考えており、過度な負担を強いるものとは考えておりません。
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猪口邦子#13
○猪口邦子君 この条約は、既に明らかなとおり、非常に重要なんですけれども、今度は保険会社についてなんですけれども、請求者に対して汚染損害、その賠償額又は座礁物の撤去あるいは回収費用、これを支払うことになるので、調整過程は十分にあったと思いますけれども、今後、保険料の引上げとか、何かその対応力で問題になることはあるのでしょうか。
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鈴木秀生#14
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。
 主な船籍国は既に両条約を締結済みでありまして、多くの保険会社は、委員御指摘のような、船舶所有者からの費用の回収が困難となるリスクも踏まえた上で、船主責任保険の保険料とかあるいは保険契約の内容、こういったものを設定していると考えられております。国内保険事業者に対しても、両条約の国内実施についてはあらかじめ十分な説明を行い、理解を得ているところでございます。
 こうしたことから、条約締結による保険事業者への経済的影響、これは限定的であり、問題なく対応できるものだと考えております。
 なお、国土交通省が保険業界に確認したところ、現時点において保険料の引上げ等の措置は想定していないということでございました。
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猪口邦子#15
○猪口邦子君 では、最後に大臣にまたお伺いしたいんですけれども、国際法の生成考えますと、やはり水、水域関係、これが陸上より初めは多かったかなと思います。元々、ライン川河川管理委員会などから始まりまして、水域管理から必要に迫られて生まれた国際法のジャンルというのは非常に重要で、今日でもIMO事務局を寄託者とする条約、SOLASとかMARPOL条約なんかありますけれども、この二条約もそのような文脈に入ってくる大事なものです。
 今後、どのような新たな努力、条約を大臣は想定しておられるか、ちょっと最後にお伺いします。例えば、危険物質等に関することについても、今後調整や交渉というのも考えられるでしょうか。
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河野太郎#16
○国務大臣(河野太郎君) 我が国は海洋国家でありますから、このIMOにおけるルールメーキングには積極的に関与してまいりたいというふうに思っております。
 その上で、今御提起ありましたいわゆるHNS条約、危険物質及び有害物質に関するこの条約でございますけれども、非常に多種多様な物質を対象とすることでありまして、関係業界が非常に広うございます。また、国際基金への拠出を伴うということもありますので、国内実施についての調整、あるいは国内事業者への影響など、少し慎重な議論が必要ではないかというふうに思っております。
 危険物質及び有害物質による損害が発生した場合に被害者保護を充実させるためにはこのHNS条約は重要だとは思っておりますけれども、関係業界への影響も大きいということもありますので、この条約の締結の可能性を含め、国内で少し慎重に議論、調整を図ってまいりたいというふうに思っているところでございます。
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猪口邦子#17
○猪口邦子君 ありがとうございました。終わります。
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小西洋之#18
○小西洋之君 立憲民主党・民友会・希望の会の小西でございます。
 まず、私の方で、二条約についてですが、今、猪口先生が御質問されたこととも少しかぶるんですけれども、この条約によって被害者に保険者から確実に賠償金が支払われるのかどうか、この制度の核心だとも思いますが、衆議院できちんと確認されていない点について伺わさせていただきたいと思います。
 外務省に伺いますけれども、この二つの条約において、船舶所有者には無過失の賠償責任を課すとともに、被害者が保険者に対して直接の支払請求の提起が可能となっておりますけれども、条約の立法事実とする青森沖のカンボジア、あるいは兵庫沖のタイ船籍の事故においては、保険会社が被害者に対して船舶所有者の保険契約義務違反などを理由に賠償の免責を主張したというようなことがございました。
 本二条約による被害者の保険者への請求の提起を受けて、保険者は、船舶所有者の側に保険契約義務違反等がある場合においても、必ず被害者に相応の賠償を行う法的義務を有することになるのでしょうか。どのような制度のつくりになっているのか、御説明をお願いいたします。
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鈴木秀生#19
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、両条約上、直接請求を受けた保険者が免責される場合は、汚染損害や海難事故が戦争あるいは予測回避できない異常な規模の自然災害又は船舶所有者の悪意により生じた場合等に極めて限定されているということでございます。こうした例外を除けば、直接請求を受けた保険者は、保険契約違反等の抗弁を船舶所有者に対しては主張できるものの、これを理由に被害者への支払を拒否することはできない、そういうことは認められないということになります。
 したがいまして、両条約の締結後は、委員御指摘のような事案が発生した場合でも、保険者から被害者への賠償の支払が確保されることになると期待されております。
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小西洋之#20
○小西洋之君 今、政府参考人の御説明というのは、今おっしゃられたようなまず三つの事由について無過失責任が、船舶所有者の、限定されていると。で、保険者においては、被害者から請求の提起があった場合には、その三つの場合以外は抗弁ができないということですね。そういうことが条文上きちんと担保されているので、事実上、被害者には保険者から必ず賠償がされることになろうであるということと、過去のこのタイ船籍やカンボジアのような件は、今回の制度ではもう生じ得ないということを確認をしていただきます。
 そういうことでよろしいでしょうか。もう簡潔に。
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鈴木秀生#21
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。
 委員のおっしゃるとおりでございます。
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小西洋之#22
○小西洋之君 では、我が会派はこの条約は賛成でございます。
 では、前回の一般の続きと、今アメリカとイランの関係が非常に緊迫化しておりまして、まさにホルムズ海峡の閉鎖というような発言も出ておりますけれども、万々が一にも存立危機事態と政府が認定して、違憲の戦争によって自衛隊員等が殺傷されることがないように、憲法違反問題について質問させていただきます。
 横畠法制局長官に伺いますが、配付資料の一ページ、二ページでございますけれども、これ、私が出した質問主意書ですが、宮崎元法制局長官、あなたの元上司でございますが、過去、平成十五年に、まあ歴代の横畠長官以外の全ての長官が行っている答弁でございますけれども、集団的自衛権の定義を述べた上で、下から四行目ですけれども、九条の下でその行使が許容されるという根拠を見出すことができない、つまり憲法違反であるというふうに述べていらっしゃいます。
 この質問主意書、横畠長官になってから質問主意書は、もう答弁が聞いたことを答えないんですけれども、私がかつて官僚時代は、法制局に答弁案を持っていくと、厳しく、これは答弁漏れであるからきちんと答弁しなさいと法制局の参事官から厳しく指導されていたんですが、省庁の方々に今聞くと、逆に、書いて持ってくるなと、そのようなことを言われているとも聞くところでございます。
 二ページ目の法制局が審査した答弁でございますけれども、一番最後ですね、そのような考え方、つまり限定的な集団的自衛権が許されるという考え方が存在しなかった当時の集団的自衛権一般の理解について述べたものであるというふうに言っております。
 何を言っているのかよく分からないんですが、では長官に聞きますけれども、ここで言っているところの理解というのは、宮崎長官が、宮崎当時第一部長ですけど、宮崎氏が行っていた九条の解釈の理解だと思いますけれども、平成十五年のこの国会答弁において、宮崎当時部長ですね、宮崎氏は、国際法上の集団的自衛権は全て九条の下では行使できない、違憲であると、そういう理解でいて、そういう答弁をしているということなんでしょうか。
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横畠裕介#23
○政府特別補佐人(横畠裕介君) いわゆる新三要件の下において、国際法上は集団的自衛権の行使として違法性が阻却される武力の行使であっても、我が国を防衛するためのやむを得ない自衛の措置として限定されたものは許されるという考え方は、平成二十六年七月一日の閣議決定において初めて明らかにしたものであります。
 それ以前においては、内閣法制局を含め政府においてそのような限定行使という考え方はなかったわけであり、したがって、政府の答弁における集団的自衛権といえば、国際法上一般に認められる集団的自衛権、あるいは我が国を防衛するためのやむを得ないものに限定されないフルセットの集団的自衛権、別の言い方をすれば、自国防衛と重ならない、他国防衛のために武力を行使することができる権利として観念されるいわゆる集団的自衛権について議論されていたという理解でございます。お尋ねの答弁書における理解というのはそのような意味でございます。
 その意味で、従前の答弁におきましては、いわゆる昭和四十七年の政府見解における③の結論部分に対応する答弁がなされてきたというふうに理解しております。
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小西洋之#24
○小西洋之君 いや、聞いたことにちゃんと一発で答えてもらえば一言でいいんですけれども、私の質問主意書の質問に答えてくださいということなんですけれども、宮崎氏の答弁というものは、国際法上の集団的自衛権に当たる武力の行使については全て九条の下では行使できないということを宮崎氏は当時答弁していると、そういう理解でよろしいですね。
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横畠裕介#25
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 昭和四十七年の政府見解における結論部分、③でございますけれども、そこには、「そうだとすれば、わが憲法の下で武力行使を行なうことが許されるのは、わが国に対する急迫、不正の侵害に対処する場合に限られるのであつて、したがつて、他国に加えられた武力攻撃を阻止することをその内容とするいわゆる集団的自衛権の行使は、憲法上許されないといわざるを得ない」と、これに相当する答えであろうかと思います。
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小西洋之#26
○小西洋之君 じゃ、平成十五年のこの宮崎氏の答弁は、今長官がおっしゃった安倍内閣が理解しているところの四十七年見解の③部分ですね、結論当てはめを述べているのであって、九条解釈の基本的な論理、国際法上の集団的自衛権は全て九条の下では行使できないといったようなそういう論理を述べているんじゃなくて、結論当てはめだけを述べているという理解でよろしいですか、当時、宮崎氏は。宮崎氏は答弁した本人ですから、結論当てはめを自分は答弁しているんだという認識の下に当時答弁していたという、そういう理解でよろしいですか。
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横畠裕介#27
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 法制局長官の答弁といいますのは政府としての立場において答弁しているものであり、内心何を考えていたかということについて私から何かコメントするということではございません。
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小西洋之#28
○小西洋之君 では、当時、宮崎氏は、部長は、政府として、横畠長官が今言っているような四十七年見解の安倍内閣が言っている結論当てはめの部分を政府として答弁しているという、そういう理解でよろしいですか。
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横畠裕介#29
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 先ほどお答えしたとおりでございまして、当時におきましては、集団的自衛権について、我が国自衛のためのやむを得ない措置としての限定行使という考え方がなかったわけでございますので、いわゆる他国防衛と整理されていました集団的自衛権一般についてその考え方を前提として答えている、すなわち昭和四十七年見解における③の結論部分に相当する答えをしているというふうに理解されます。
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