猪口邦子の発言 (外交防衛委員会)

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○猪口邦子君 このような条約がない場面を考えてみますと、もし船主が汚染防止の責任を果たさず、また保険会社も免責を主張すると、実際に被害が現に出ていることを食い止める、その被害者あるいはその関係者ですね、対応した者がその負担を負うことになると考えられます。例えば、それは沿岸国であったりその自治体であったりというふうに思いますね。
 例えば、よく知られている例ですけれども、二〇一三年の三月、青森県深浦沖にてカンボジア籍一般貨物船アンファン号が座礁したとき、船主が燃料油流出の汚染防止、汚染損害が広がるのを防止する措置をすぐには講じなかったではないかという理由で保険会社が免責を主張し、保険金が支払われなかったことがございまして、その場合、船舶所有者、処理能力がなく、座礁船はそこに放置されたままということになりました。で、青森県が、油膜の防除措置、あるいは座礁船の撤去、これをやむを得ず実施しまして、費用も負担することになった。
 この条約の締結国となると、まず、旗国は自国船舶に保険加入を義務付けますし、先ほど申し上げましたとおり、寄港国はポートステートコントロールによりまして一方的にまた一律に保険等の効力を確保する義務を負いますので、実際には、非締約国の船でも締約国に入港する場合にはこの有効な保険に加入するということが求められることになります。
 ですから、この条約の特徴、やはり直接被害者による請求権が認められているということにもなり、また、裁判になったとしても、細部に至りますけれども、先ほど申し上げた支払免責の抗弁を被害者に対して言ってはいけないということになりますので、被害者及び対応者には支払われることになるという、かなり完成度の高い条約になるわけですけれども、他方で、日本には寄港しない、そういう場合には保険義務付けができないわけですし、実際にはこのメカニズムが利かないということになりますので、この両条約による強制保険の実際の実効性、これの確保はどういうことになるのかということを大臣にお伺いしたいと思います。あっ、政府参考人で結構です。どうぞ。

発言情報

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発言者: 猪口邦子

speaker_id: 4512

日付: 2019-05-14

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会