佐藤丙午の発言 (外交防衛委員会)
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○参考人(佐藤丙午君) ありがとうございます。
今日の防衛産業の非常に難しい状況というのは、委員の皆様も御存じのことと思います。大きな問題は、FMSの問題がありましたけれども、FMSを増加させるということは国内に資金が流れないということでありますので、防衛予算を増やし、調達予算を増やしたとしても、それは国内産業基盤の維持につながらないということであります。
しかしながら、輸出をすればコストが自動的に下がるというものでもありませんで、各国の事例を見ている限りにおいては、その完成品を輸出する場合においても、また共同生産においても、コストをどれだけ下げたかということについての実証的なデータをそれほど頻繁に見るものではありません。
したがって、防衛産業の維持発展においては、やはりこれは政策主導で行うべきであり、コストを度外視するというわけではありませんけれども、コストをある程度国の方がかぶるという視点が必要なのかなというふうに思います。
その中で、では、じゃ、経済的な理由で武器の移転また防衛装備品の移転を積極的に進めようということにはそれなりに問題点もありますし、国内のこれまでの経緯を考えますと、それほど簡単に受け入れられるものでもないと思います。そうなってくると、外交政策と産業政策、防衛政策をリンクさせることによって、例えば東南アジア諸国の能力開発であるとか、また海洋の安全保障であるとか、また、先ほど米国との関係指摘されましたけれども、米国との共同作戦の推進であるとか、また先端技術を獲得するための二国間の協力であるとか、かなり焦点を絞った形で、政治が主導する形での産業基盤の育成というのが必要であるというふうに考えております。