柳澤協二の発言 (外交防衛委員会)
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○参考人(柳澤協二君) 一つは、さっきも申し上げた、冒頭でも申し上げた際限ない運用の一体化と際限ない軍拡のようなその循環に入ってしまうんではないかという危惧を私は感じざるを得ないんですけれども、それはあくまでも能力に着目すれば、相手の能力がどんどん大きくなる、よってもってこちらの能力もどんどん増やさなければいけないという対抗関係、バランス勘定になっていくわけですね。
そうではなくて、相手がどんなものを持ったとしても、それを我が国を害するために直接使うのかどうかというその意思の部分、動機の部分にどうアプローチするかということを考える、それが、米朝交渉を引き合いに出させていただきましたのは、まさにアメリカは制裁と圧力でもって北朝鮮の意思を変えようとしたけれども、かえって相手の動機を強めて、結束を強めてうまくいかなかった。そこで、去年の六月、強制というよりは、相手が欲しがっている体制保証というような御褒美を先に出すことによって、自発的に相手が意思を変えるようにするという手法が取られようとしたわけですね。
そういうことを考えると、力あるいは軍事力によって解決するということを目指すだけではなくて、あるいは、少なくとも日本のような軍事的に比較的に大きくない国は、それを狙うよりは、もっと相手の国家の意思なり動機にどう働きかけるかということを考えるというのが米朝交渉からのヒントとしても得られるのではないかというふうに考えるということであります。