田村智子の発言 (議院運営委員会)
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○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、参議院規則の一部を改正する規則案等を本日の本会議の議題とすることに反対の意見を表明いたします。
本規則改正案は、いわゆるペーパーレスと称して、質問主意書と政府答弁書、請願文書表と経過表、委員会審査報告書等、本会議録、委員会会議録について、それぞれ印刷して各議員に配付するという規定を一律に削除し、電磁的記録の提供を原則とする規定に変えようとするものです。
そもそも会議録を始め質問主意書、審査報告書などがなぜ各議員に配付すると規定されているのか。
とりわけ会議録は議会活動の核心を成すものです。憲法五十七条が国会の会議の公開を規定している下で、国民の代表たる国会の審議の記録、会議録は、国民の知る権利を保障するものです。また、国会審議を充実したものとする上で会議録は不可欠のものです。
公文書の在り方がこの間問われてきました。政府による公文書改ざん、隠蔽に対して、民主主義の土台を根底から突き崩すものと批判してきた国会が自らの審議の記録をどう扱うのか。それは、国民に対する情報公開を拡大する見地から検討すべきです。経費削減ありきで会議録を軽視することは議会の自殺行為ともなりかねません。
そもそも今回の規則改正は、六月十八日の議運理事会で自民党から突如提示されたものです。なぜ会期末になって議会活動全般に関わる規則改正をやるのか。しかも、それぞれの規則がどういう意味を持ち、その変更がどういう影響を及ぼすのか十分な議論を深めることもなく、ただやみくもに経費削減のためと称して議会活動に関する印刷物の配付規定を一律に削除するというのは、余りにも乱暴なやり方です。
今回の規則改正を急ぐ背景には、参院比例に特定枠を設ける党利党略の選挙制度改定に対する批判が歳費法をめぐる議論で再び先鋭化したからにほかなりません。経費削減の努力をしていると示すことで批判をかわそうという動機そのものが問題です。
国会において、ICT、情報通信技術をどう活用し、議員活動や国民への情報提供を充実できるのかという議論は大いに行うべきです。情報通信技術の活用の結果としてペーパーレスも可能となるものです。経費削減とは切り離して慎重な議論が必要であり、今国会での規則改正は拙速に過ぎると言わなければなりません。
また、会議録は議会活動そのものの記録です。この規則改正によって電磁的記録が原則となれば、参議院は委員会会議録を印刷しないことになります。そのことは、文書保存、管理、国民への情報提供について、後世にわたってどういう影響をもたらすのかなどの検討も行われていません。
与党の提案では、現在の会議録の形式で電子製版を作成し、インターネットで見ることができるとしていますが、経費削減先にありきで、議事録確定から製版まで現在三日間としている納期を二か月以内とすることも盛り込まれています。これでは、製版された読みやすい委員会会議録の国民への開示が今よりも大幅に遅れることになります。
委員会会議録の印刷廃止をいつからにするかは今後の協議とされましたが、国民に対する情報提供が後退するようなことは本末転倒であり、慎重な検討を強く要望するものです。
また、今回、我が党と立憲民主党からの意見を受けて、当初の与党の規則改正案から議案類は外されることになりましたが、この経緯は議論の不十分さを表しています。
このように、全議員に関わる問題、また参議院の在り方にも関わる問題は、本来、参議院改革協議会で全会派が参加して検討が行われるべきであることも指摘し、意見表明を終わります。