西田昌司の発言 (決算委員会)

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○西田昌司君 イギリス、アメリカの場合、まさに総理がおっしゃったとおりだと思うんですね。要するに、物事は行き過ぎると困っちゃうと、あのときにはそういう状態あったので、私は全部これ否定するわけじゃないんですけれども、要するに、片っ方に引っ張られてずっとそのまま行っちゃうと、時代が変わったときにもまだそのままその政策は続けていくと、これが一番問題だということを申し上げたいんですね。
 特に、これから私言いたいのは緊縮財政ということなんですね。今、アベノミクスの下で、このアベノミクスは機動的財政出動という話を一番の看板に上げているんですから、本来緊縮財政ではないはずなんですが、なんですが、しかし現実には私は十分に財政出動ができていると思っておりません。というのも、いわゆるPB目標ですね、プライマリーバランス黒字化、これは先延ばしにしましたものの、財政再建というのが非常に大きなテーマになっているんです。
 財政再建が必要だと思っている国民もたくさんいるんですけれども、現実は、この掲げた緊縮財政、それがむしろデフレをつくって財政を悪化させていると。ここを今日はしっかり話をしたいんです。
 実は、私、この「財務省からアベノミクスを救う」という、挑戦的な名前ですけれども、私が付けたんじゃなくて出版社が書いたんですが、題名は。中身は大変、自分で言うのもなんですが、いいことを書いているんですよ。ですから、是非皆さん方も読んでください。自民党の先生にはみんな渡したんですが、ほとんど読まずに机の上に置いているだけだというので、これは困ったものなんですね。
 じゃ、そこで、その中身を言いますと、要するに、ここで私が言いたいのは、結局、財政再建論者の一番の誤りは、貨幣の本質が何かということを勘違いしているわけですね。貨幣というのは、元々金貨、そういうものがありましたから、いわゆる物ですよね。物と交換できる、かつては兌換紙幣というのが主流だったわけですね。ところが、これアメリカのドルが、ドルの金との交換をやめてしまってから、もう兌換紙幣というのはないわけですね。だから、金は、通貨は、貨幣はいわゆる物じゃないわけなんですね。ところが、いまだにこの貨幣を物と同じように考えている。これ、専門用語で言うと商品貨幣論と言うんですけれども、物と、商品と同じようにこの通貨を考える、それがリフレ理論の一番の中心なんですよ。いわゆる通貨の発行を増やせば物より通貨の量が増える、そうすると逆に通貨の値打ちが下がる、つまり物価が上がると、こういう論法なんですよね。これがいわゆるアベノミクスの基にも実はなっているというところなんです。
 日銀の異次元金融緩和で、お金を出せばできると。ところが、実際には日銀の異次元金融緩和で、いわゆるベースマネーですね、マネタリーベース、この日銀の当座預金残高は増やすことができたんですけれども、実際には貨幣というのはいわゆる日銀のお札だけじゃなくて銀行預金そのものなんですよ。つまり、銀行預金というのが実際の大宗を成す実際の貨幣、つまりマネーサプライというものですよね。マネーサプライは、じゃ、増えたかというと、大して増えなかったという現実があるわけなんですよ。
 マネーサプライを増やすには、結局は、日銀が貸し出すとかどうじゃなくて、金融機関、銀行がお金を貸し出す以外にないわけなんですね。お金を金融機関が貸そうと思っても、しかし借り手がなかったらこれ増えないわけです。今の日本の状態はここにありまして、異次元の金融緩和しているんだけれども、要は、超低金利にもかかわらず貸出しが増えないと。そして、その結果何が起こっているかというと、民間金融機関が非常に私は経営的に圧迫されているという、この現実を我々は共通認識しなけりゃならないと思うんですよ。つまり、金利がゼロですからね。ゼロに近い金利で貸し出し、それも、増えれば収入が入ってきますが、増えないんですから。ということになると、銀行が軒並み経営が圧迫されて、特に地方の金融機関は合併の話がいろいろ出ていますけれども、まさにこれが原因なんですよ。
 これを放置すると何が起こるかというと、金融機関が経営破綻することにもなりかねない。もしも何かインシデント、いろんな出来事が起きたり外交的な問題や大きな災害やそういう事態が起きたときに、金融機関がいわゆる不良債権を抱えてしまうという事態は十分あり得るんですよね。そうすると金融機関が破綻してしまいます。
 金融決済ができなくなれば経済は破綻してしまうということで、要するに、この異次元金融緩和を日銀がどんどんやっていけば日銀が潰れるとか、これ以上国債を出せば政府が潰れるとか、そういうことを心配する人がいますが、それは違うんです。それは絶対に自国建て通貨で出している限りあり得ないんですが、問題は、金融機関に物すごいこれは経営的な圧迫を加えていると、経営を非常に困難ならしめているということなんです。
 ですから、もしも銀行が破綻したら、これとんでもない、本当にこれは経済潰れます。しかし、そのときに日銀が恐らくお金を貸して助けるでしょう。しかし、助けても、結局は、金利を上げてあげない限り金融機関は利益出ませんから、助からないんです。本当の不況になってしまったときに金利を上げるという、こんなことはできませんからね。だから、今、その前にアベノミクスも違う方法を考えなきゃいけないわけです。まさに今、アベノミクスは最大の私はピンチになっているということを申し上げたいと思うんです。
 これを救うには、政府が財政拡大をして民間に需要をつくることなんですよ。長期計画を示すことなんです。特に、私が言っていますのは新幹線ネットワークですね。十年間、十五年間の間に、今、北陸新幹線やっていますが、山陰もやれば中国もやり、中国縦貫もやり、それから四国もやる、それから羽越もやるとか、そういう全体の、全国の、奥羽新幹線も含め、やっていけば何が起こるかと。まさに長期的な日本の姿がみんなに分かり、そこの投資が増えるのは間違いないと思うんです。そうすれば、民間投資も増えますから、銀行の貸出しも増え、そして金利を上げられる環境になってくるということだと思うんです。
 そういうことになると思うんですけれども、まず、これは今私述べましたけれども、日銀総裁おられますね、黒田総裁に、今述べました、今の、要するに、アベノミクスが抱えているこの金融機関に対する非常に大きな経営的な問題が掛かってくるんじゃないかというその懸念事項、その他私が今申し上げましたことにつきましての日銀総裁の御所見をお聞かせいただきたい。

発言情報

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発言者: 西田昌司

speaker_id: 19213

日付: 2019-04-04

院: 参議院

会議名: 決算委員会