川合孝典の発言 (厚生労働委員会)
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○川合孝典君 私は、ただいま可決されました女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主党・民友会・希望の会、国民民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会・希望の党及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
案文を朗読いたします。
女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一、一般事業主行動計画の策定等や情報公表の義務の対象拡大に当たっては、新たにその対象となる常用雇用者百一人以上三百人以下の中小事業主に対し、行動計画の策定支援、セミナー・コンサルティングの実施等、支援策を講ずること。また、その効果を具体的に検証しつつ、将来的な全事業主への適用拡大についても引き続き検討を進めること。
二、雇用の分野における男女平等の実現に向けては、事業主行動計画の策定や情報公表を全ての企業を対象とした恒常的な制度とするよう、男女雇用機会均等法の改正も視野に入れて検討すること。また、女性活躍施策やハラスメント対策など、本法が推進しようとする各種施策の実効性を確保する観点から、指針等の策定に当たっては、労働者の過半数で組織する労働組合又は労働者の過半数を代表する者の参加・参画を促す方策について検討を行うこと。
三、事業主の情報公表項目については、女性にとってより働きやすい就職先を求める女性求職者の選択肢を広げる観点から、「セクシュアルハラスメント等対策の整備状況」、男女間格差の結果指標の一つである「男女間の賃金の差異」を加えることについて、「男女間の賃金の差異」を状況把握の基礎項目に加えることも含め、労働政策審議会で検討すること。
四、求職者の職業選択に資するため、平均残業時間や有給休暇取得率の情報公表を雇用管理区分ごとに行うことについて、労働政策審議会で検討すること。
五、特例認定制度の認定基準を定めるに当たっては、管理職に占める女性労働者の割合について全産業で統一化された基準を設ける等、真に女性が活躍している職場が認定されるように検討すること。また、特例認定後においても、認定時の一般事業主行動計画に定められた水準を維持・向上させることを認定事業者に促すとともに、制度の趣旨にそぐわない事態が生じた場合には、速やかにその認定を取り消すこと。
六、二〇二〇年までに指導的地位に占める女性割合三〇%の目標の達成に向けて、女性活躍推進の取組が進むよう、事業主に対する支援を強化するとともに、女性活躍推進法及び厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」を求職者を中心に国民に幅広く周知すること。
七、特に中小企業を対象とする女性活躍推進の取組を進めるに当たっては、中小企業における女性活躍推進の取組への需要を喚起するとともに、中小企業の動向を見つつ、女性活躍推進を支援する体制の強化及び拡充を図ること。
八、ハラスメントの根絶に向けて、損害賠償請求の根拠となり得るハラスメント行為そのものを禁止する規定の法制化の必要性について検討すること。
九、パワーハラスメント防止対策に係る指針の策定に当たり、包括的に行為類型を明記する等、職場におけるあらゆるハラスメントに対応できるよう検討するとともに、次の事項を明記すること。
1 パワーハラスメントの判断に際しては、「平均的な労働者の感じ方」を基準としつつ、「労働者の主観」にも配慮すること。
2 自社の労働者が取引先、顧客等の第三者から受けたハラスメント及び自社の労働者が取引先、就職活動中の学生等に対して行ったハラスメントも雇用管理上の配慮が求められること。
3 職場におけるあらゆる差別をなくすため、性的指向・性自認に関するハラスメント及び性的指向・性自認の望まぬ暴露であるいわゆるアウティングも雇用管理上の措置の対象になり得ること、そのためアウティングを念頭においたプライバシー保護を講ずること。
十、事業主に対し、パワーハラスメントの予防・防止等のための措置を義務付けるに当たっては、職場のパワーハラスメントの具体的な定義等を示す指針を策定し、周知徹底に努めること。
十一、パワーハラスメントの予防・防止等のための措置の周知に当たっては、同僚や部下からのハラスメント行為も対象であること、相手に関係なく決して加害者になってはいけないことなどについて理解促進を図ること。
十二、近年、従業員等に対する悪質クレーム等により就業環境が害される事案が多く発生していることに鑑み、悪質クレームを始めとした顧客からの迷惑行為等に関する実態も踏まえ、その防止に向けた必要な措置を講ずること。また、訪問介護、訪問看護等の介護現場や医療現場におけるハラスメントについても、その対応策について具体的に検討すること。
十三、セクシュアルハラスメントについて、他社の事業主から事実確認等の協力を求められた場合に、事業主が確実かつ誠実に対応するよう、必要な措置を検討すること。
十四、セクシュアルハラスメント等の防止措置の実施状況、被害者の救済状況、ハラスメントが起こりやすい業種、業態、職務等について官民問わず実態調査を行い、その結果に基づいて、効果的な防止対策を速やかに検討すること。その際、ハラスメントの被害を訴えたことで周囲から誹謗中傷されるいわゆる二次被害に対しても必要な対策を検討すること。
十五、フリーランス、就職活動中の学生、教育実習生等に対するハラスメントを防止するため、男女雇用機会均等法等に基づく指針等で必要な対策を講ずること。その際、都道府県労働局に設置された総合労働相談コーナー、ハローワークにおける相談の状況を分析した上で、効果的な対策となるよう留意すること。
十六、男女雇用機会均等法等の紛争解決援助の適用除外となっている公務員等を含めたハラスメント被害の救済状況を調査し、実効性ある救済手段の在り方について検討すること。
十七、紛争調整委員会の求めに応じて出頭し、意見聴取に応じた者に対し、事業主が不利益取扱いを行ってはならないことを明確化するため、必要な措置を検討すること。
十八、セクシュアルハラスメント防止や新たなパワーハラスメント防止等についての事業主の措置義務が十分に履行されるよう、指導を徹底すること。その際、都道府県労働局の雇用環境・均等部局による監視指導の強化、相談対応、周知活動等の充実に向けて、増員も含めた体制整備を図ること。その上で、なお指導に従わない場合の企業名公表の効果的な運用方法について検討を行うこと。
十九、国内外におけるあらゆるハラスメントの根絶に向けて、第百八回ILO総会において仕事の世界における暴力とハラスメントに関する条約・勧告が採択されるよう支持するとともに、条約成立後は批准に向けて検討を行うこと。
二十、セクシュアルハラスメント等の防止対策の一層の充実強化を求める意見が多くあることから、第百八回ILO総会等の動向も踏まえつつ、更なる制度改正に向けて、本法附則のいわゆる検討規定における施行後五年を待たずに施行状況を把握し、必要に応じて検討を開始すること。
二十一、第三者からのハラスメント及び第三者に対するハラスメントに関わる対策の在り方について、検討を行うこと。
右決議する。
以上であります。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。