竹下義樹の発言 (厚生労働委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○参考人(竹下義樹君) 日本盲人会連合の竹下といいます。
本日は、こういう意見を述べる機会をいただき、ありがとうございます。
まず最初に、お礼を申し上げたいのは、今年の二月、三月に人事院において障害者の選考採用試験を実施していただいたことにお礼を申し上げます。
その中で、障害者が七百五十四人合格したそうですけれども、その中に点字使用者二名を含む四十三名の視覚障害者が合格したそうです。この数が少ないと見るか多いと見るかはともかく、今後はこの視覚障害者たちが自分の能力を十分に発揮して公務員として活躍していただくことを願っておりますし、そのための環境づくり、合理的配慮を是非ともお願いしたいと思っております。
また、この選考採用試験は二〇一九年度も実施されるということになりましたけれども、これは去年発生した水増し問題の言わば代償であるとか恩恵的なもので終わっては絶対ならないと思います。この制度が障害者の働く場を拡大する、その機会を保障するという観点から、恒久的な制度として今後実施されることを強くお願いしたいと思っております。
次に、今日、私たちの方から配付させていただいた資料について一言触れさせていただきます。
今日、二つの資料を配付させていただきました。一つは「みる見る診る」という題の冊子と、もう一つは「企業の人事担当者、管理者の皆さまへ」という冊子を配付させていただきました。この内容を説明する時間はございませんが、視覚障害、全盲であろうが弱視であろうが、そうした視覚障害の人たちに対する御理解をいただくためには極めて分かりやすくて有用な資料だと思いますので、是非御覧いただきたいと思っております。
次に、今回の改正法について触れさせていただきます。
障害者雇用促進法の六条には国の責務が規定され、そして、七条には障害者雇用対策基本方針の規定がございました。今回、さらに、七条の二以下において障害者活躍推進計画に関する規定が追加されました。この追加規定は大事な規定だというふうに受け止めております。
ただ、この規定を今後作るに当たって、是非お願いしたいことがあります。まず、そうした計画を作る際には、障害者団体の参画、あるいは現に就労している障害者の皆さんの意見を反映したものとなることを強くお願いしたいと思っております。また、昨年厚生労働省に設置されております、国の行政機関における障害者雇用の推進に向けた専門会議というものが設置されていると思いますけれども、この専門家会議を是非とも、活用と言ったら怒られるんでしょうか、生かしていただくことをお願いしたいと思っております。
また、私たちにとって、職場において十分に能力を発揮するためには、一にも二にも合理的配慮が必要だと思っております。障害者がその能力を十分に発揮するためには、その障害の特性に応じた配慮というものが不可欠でございます。視覚障害者の場合でいえば、補助機器の活用あるいは職場介助者の援助、そうしたものが視覚障害を持ちながらも能力を十分に発揮するための環境づくりとして不可欠でございます。
また、障害者の人たちの今回採用された御意見をお聞きしておりますと、いざ働き始めると、残念ながら視覚障害に対する理解を得るのに非常に苦慮しているということが分かりました。そうした人たちの意見を聞いておりますと、是非とも視覚障害に精通したジョブコーチの配置が必要だということを強く訴えておられました。
最後に、三つのことについて触れさせていただきます。
一つは、今回の改正には直結していないのでありますけれども、障害者の雇用を進めるためには、是非、障害者雇用促進法に定められている除外規定の問題であります。この除外率の制度は、残念ながら障害者の雇用を言わば広げるのに邪魔になっていると言っても過言ではありません。今後、この除外率制度をいかにしてなくしていくかということは職場における合理的配慮と併せて考えることが不可欠であるとともに、この除外率制度をなくしていくことこそが障害者の雇用を拡大することに結び付くと思っております。
また、これも今回の雇用とは直結しませんけれども、民間企業において働いている障害者の実態というものが今日の資料でも配付されているわけでありますけれども、残念ながら、その統計では、障害の部位別、視覚障害などのそういう障害者の雇用数は見えてこないわけであります。今後の障害者雇用行政を推進する上で、是非こうした実態が十分に分かる資料作りをお願いしたいと思っております。
最後に、雇用と自営に重なる部分ではございますが、私たちの障害者のほとんどははり、きゅう、マッサージという職業に従事しております。この分野で保険取扱いが今拡大しようとしているわけですが、その場合に、晴眼者に比べると事務取扱で非常に不利な状況に置かれます。そうした環境を改善するための支援も併せてお願いし、私の発言を終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。