厚生労働委員会

2019-06-04 参議院 全171発言

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会議録情報#0
令和元年六月四日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月四日
    辞任         補欠選任
     木村 義雄君     藤木 眞也君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石田 昌宏君
    理 事
                自見はなこ君
                島村  大君
                そのだ修光君
                川合 孝典君
                山本 香苗君
    委 員
                青木 一彦君
                石井みどり君
                小川 克巳君
                木村 義雄君
                高階恵美子君
                鶴保 庸介君
                中川 雅治君
                馬場 成志君
                藤井 基之君
                藤木 眞也君
                石橋 通宏君
                川田 龍平君
                福島みずほ君
                足立 信也君
                礒崎 哲史君
                河野 義博君
                宮崎  勝君
                東   徹君
                倉林 明子君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   根本  匠君
   副大臣
       厚生労働副大臣  高階恵美子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       人事院事務総局
       人材局審議官   三田 顕寛君
       人事院事務総局
       公平審査局審議
       官        鈴木 敏之君
       総務省自治行政
       局公務員部長   大村 慎一君
       文部科学大臣官
       房審議官     平野 統三君
       厚生労働大臣官
       房審議官     八神 敦雄君
       厚生労働省労働
       基準局長     坂口  卓君
       厚生労働省職業
       安定局長     土屋 喜久君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    谷内  繁君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    橋本 泰宏君
       厚生労働省人材
       開発統括官    吉本 明子君
       農林水産大臣官
       房審議官     木下 慎哉君
   参考人
       田園調布学園大
       学人間福祉学部
       教授       中川 正俊君
       社会福祉法人日
       本身体障害者団
       体連合会会長   阿部 一彦君
       社会福祉法人日
       本盲人会連合会
       長        竹下 義樹君
       一般財団法人全
       日本ろうあ連盟
       理事長     石野富志三郎君
         石野参考人手
         話通訳    岡安 澄子君
         石野参考人手
         話通訳    杉石めぐみ君
       特定非営利活動
       法人共同連事務
       局長
       特定非営利活動
       法人わっぱの会
       理事長      斎藤 縣三君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○政府参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
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石田昌宏#1
○委員長(石田昌宏君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案の審査のため、五名の参考人から御意見を伺います。
 御出席いただいております参考人は、田園調布学園大学人間福祉学部教授中川正俊君、社会福祉法人日本身体障害者団体連合会会長阿部一彦君、社会福祉法人日本盲人会連合会長竹下義樹君、一般財団法人全日本ろうあ連盟理事長石野富志三郎君及び特定非営利活動法人共同連事務局長・特定非営利活動法人わっぱの会理事長斎藤縣三君でございます。
 この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。
 参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
 次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
 なお、参考人、質疑者共に発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず中川参考人にお願いいたします。中川参考人。
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中川正俊#2
○参考人(中川正俊君) おはようございます。田園調布学園大学の中川と申します。
 本日は、このような貴重な機会を与えていただきましたことに、心より感謝申し上げます。
 私は、現在、労政審障害者雇用分科会の公益代表委員を務めており、また、精神科医としてこれまでに精神障害者の就労支援の実践及び研究に微力ながら関わってまいりました。本日は、この二つの立場より意見を申し上げたいと思います。
 初めに、障害者の雇用促進等に関する法律の一部を改正する法律に関し、障害者雇用分科会の経緯も踏まえて意見を申し上げます。
 この間の分科会の大まかな流れといたしましては、平成三十年七月に研究会報告書が公表されました後、国の行政機関等における障害者雇用に関する不適切計上、いわゆる水増し問題の事案が発生し、分科会では、研究会報告書の中身に加えてこの事案に関する検討を行い、平成三十一年二月に今後の障害者雇用施策の充実強化についてという分科会意見書を取りまとめたという経緯でございます。
 分科会における議論は、大きく分けて二つございます。一つ目は、障害者の活躍の場の拡大に関する措置に関する議論、二つ目は、国及び地方公共団体における障害者の雇用条件についての的確な把握等に関する措置に関する議論でございます。
 また、これ以外にも、障害者雇用調整金及び納付金に関する事柄といたしまして、中小企業に対する適用拡大の議論や、大企業及びA型事業所に対する雇用調整金の上限設定の議論がございました。また、障害者雇用率制度に関する事柄といたしまして、長期継続雇用の評価や対象障害者の範囲についての議論がございました。いずれも多様な観点より総合的に継続検討する必要がありますことより、今後の分科会において引き続き鋭意検討していくこととなりました。
 今回の障害者雇用促進法の改正案ですが、分科会の議論を踏まえ、国等の障害者雇用の不適切計上の再発予防に関する措置にとどまらず、障害者の活躍の場を拡大し、社会参加の促進を図るための前向きな対策が打ち出されているものと評価いたします。
 しかしながら、言うまでもなく、この法律改正はゴールではなく、ここからが新たなスタートであり、その実効性をきちんとモニタリングしていく必要があることは言うまでもございません。また、今回の改正案に盛り込まれていない課題で、重要かつ議論を十分重ねる必要があるものが数多くございます。それについては今後の分科会でしっかり継続して検討してまいりたいと存じます。
 次に、精神科医の立場より、精神障害者の雇用課題について幾つか意見を述べさせていただきます。
 精神障害は、疾病と障害が共存し障害程度が固定しない特徴より、長らく雇用施策や福祉施策の対象外でした。雇用施策においては平成三十年四月にようやく精神障害者の雇用義務化がなされたところですが、身体障害や知的障害にある雇用率制度上の重度障害、いわゆるダブルカウントは精神障害では設定されていないなど、なお他の二障害と横並びとは言えない現状がございます。お手元の資料に私の論文がありますので、御参照いただけたらと存じます。これらの施策の遅れを勘案し、特に重点的に施策を講じていく必要があると考えます。
 精神障害に関する雇用施策上特に配慮を要する点を申し上げますと、一つ目に、職場定着への様々な対策を講じる必要がある点でございます。
 JEEDの研究調査におきましても、精神障害者は他の障害者と比較してその定着率は低いという結果が出ております。しかしながら、障害を開示し、職場の合理的配慮の下、医療、保健、福祉との連携に基づいた支援を行いますと、定着率は格段と改善されることが明らかになっております。
 精神障害は先ほど申し上げましたように疾病と共存しておりますので、再発を予防し、病状の安定化を図ることで定着率は改善いたします。働きながら病状の安定化を図るには、合理的配慮に加えて、医療支援、生活支援、職場のストレス対策などを総合的に講じていく必要があります。
 職場が医療、福祉、労働サイドのサービスとも連携を図り、また事業所内の産業保健スタッフを積極的に活用するなど、連携による支援体制を強化していく必要があると考えます。これに関しては、JEEDが開発した情報共有シートなどの連携のためのツールを活用していくことも一案であると考えます。
 二つ目に、短時間労働に関することがございます。
 精神障害のある方でもフルタイムで働ける方はもちろんいらっしゃいますが、緊張しやすく疲れやすい特性や服薬の影響などもあり、体力や持続力の問題を抱え、短時間勤務を希望する方が多いのも事実でございます。実際に、精神障害者の短時間労働者の割合は三割と、他障害と比べて多くなっております。
 私などの精神障害者の就労支援に携わる者は、以前より、週二十時間の短時間勤務も難しい方、例えば週三日で半日程度の勤務が適切な方に対する施策の必要性を主張してまいりました。今回の改正案は、週二十時間未満の障害者を雇用する事業主に対する手当てが盛り込まれておりまして、精神障害者の雇用環境としては大きな前進と受け止めております。
 ただ、現行の障害者雇用率制度においては、職業的自立を促す観点から、労働時間が週二十時間未満の働き方は支援の枠組みに入っておりません。もちろん、職業的自立の概念は大切であることは言うまでもありませんが、たとえ週二十時間未満の働き方であっても、当事者は福祉的就労にはない労働者としての喜びや誇りを感じ、働くことで自尊心が満たされ、そのことがパーソナルリカバリーの進展に寄与すること大であると考えます。
 このように、自立という客観的な観点だけではなく、障害のある方御自身が働くことをどのように捉え、働くことでどのような心理的効果が得られるかといった主観的側面にも十分考慮した施策を講じていく必要があると考えます。
 以上で発言を終わります。御清聴ありがとうございました。
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石田昌宏#3
○委員長(石田昌宏君) ありがとうございました。
 次に、阿部参考人にお願いいたします。阿部参考人。
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阿部一彦#4
○参考人(阿部一彦君) ただいま御紹介いただきました日本身体障害者団体連合会の阿部一彦でございます。
 私も労働政策審議会障害者雇用分科会の委員を務めさせていただきます。
 このような機会をいただいたことに、まず感謝申し上げます。
 本日は、障害者雇用における障害者の活躍の場の在り方についてお話しさせていただきたいと思います。
 まず初めにお話しいたしますのは、五月三十日に本委員会で判明した、二十八行政機関が昨年十月から新たに採用した二千五百十八人のうち、十六機関の百三十一人が離職したということについてでございます。
 翌日の新聞報道によりますと、障害の種別などは不明ということですが、種別や離職の要因について詳細な究明が求められるところでございます。働いている障害者や関係者、障害者団体などを交えて原因を究明して、十分に改善する必要があると思います。
 そして、これらの事実究明を踏まえて、障害者差別禁止指針、合理的配慮指針を基に、障害者団体などの参画の下に障害者活動推進計画作成指針を作成するとともに、具体的に障害者活動推進計画を作成する場合においても障害者の参加が求められると思います。また、今回離職した人々の再チャレンジの機会についても検討することが大事だと思います。
 次でございます。中高年齢層の障害者が早く離職することがあるということはこれまでも知られていたことについてお話しさせていただきます。
 その理由としては、病気や障害への認識、理解不足、体力の低下や体調の変化、事務スピードの変化などへの対応不足などがあります。今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会で指摘されておりますように、長期的な雇用継続を図るためには、加齢による体力などの低下がある中で、できるだけ本人の希望や適性を踏まえて企業がキャリア形成や配置転換などの環境整備を行う必要があります。身体的過重負担や過重なストレスなどによって二次障害が生じる場合もあります。加齢による体力低下などとともに、過度に無理を強いることによって残存機能の急激な低下をもたらすことが考えられます。
 本人の申出によって業務環境が改善されれば、安定した継続就労が実現できます。そのためにも、職場内に相談できる部署を整備、充実し、健康面についても相談できる体制が整備される必要があります。定年まで無理せずに働くことが可能になることが大切だと思います。
 次に、中途障害の方への対応ということでお話しさせていただきます。
 人生の途中で障害者になった人の障害受容は大きな問題でございます。身体障害についてお話しいたしますと、平成二十八年度の生活のしづらさ調査によりますと、在宅の身体障害児数が六万八千人なのに対して、十八歳以上六十四歳までの身体障害者数は百一万人です。このことから、成人になってから、つまり職業に従事している間に障害者手帳を持つ人が多いことが分かります。
 そこで、必ずしも障害者枠雇用で採用された人ではない人への対応について検討する必要性があります。内部障害など見た目には分からない障害がありながら、手帳の所持を言い出せない、又は障害者手帳を申請しない方がいたとしたら大きな問題だと思います。また、このことは精神障害の領域でも同じことで、大きな問題だと思います。
 不安なときや困ったとき、不便が生じたときに十分に活用できる相談支援体制が求められます。障害があってもその人に応じた合理的配慮などが提供されることによって十分な職務能力が発揮できる職場環境を構築する必要があります。このことは企業においても公務部門においても重要なことだと思います。
 次には、制度の谷間、支援の制度の谷間の問題についてお話しさせていただきたいと思います。
 職業生活を営み、継続するためには、様々な支援が必要になります。支援の仕組みは制度ごとに縦割りの枠によって制限がある問題についてお話しいたします。
 「在宅就労の重度障害者に介護を さいたま市、独自支援へ」という見出しで、朝日新聞デジタル二〇一八年十二月三日の記事についてでございます。常に介護を必要としている重度障害者が仕事をしている間は介護を受けられないという問題があり、このことが就労の機会を狭めているという事例です。
 記事によりますと、制度を所管する厚生労働省が、在宅就労の支援は恩恵を受ける企業の役割としているからだとあります。さいたま市は、企業による就労支援には限界があると考え、重度障害者の社会参加を支援するために、内閣府の地方分権改革有識者会議において在宅就労時も訪問介護の利用を認める規制緩和を提案いたしましたが、同会議では、二〇二一年度の障害福祉サービス等報酬改定に向けて結論を得るとの方針を示し、判断を事実上先送りいたしました。今必要としている障害者がいるのですから、一刻も早く検討を進めていただきたいと思います。
 加えて、人によっては通勤することが困難であったり、在宅での仕事を希望する場合もありますし、遠隔地で暮らしながら就労するためにも、テレワークはとても重要でございます。ICTの利活用などにより可能性は大きくなっておりますので、具体的に就労環境の整備や定着支援なども含めて、関係機関を含めた支援体制を確立していただきたいと考えます。
 また、ほかにも、障害者総合支援法のサービスが通勤に活用できないという問題があります。制度の財源が異なるからだと考えられますが、先例にとらわれずに縦割りの弊害を取り去り、柔軟な検討を行うべきではないでしょうか。雇用施策と福祉施策との連携した取組については障害者団体や関係団体を交えて検討する必要があります。今後の課題となると思いますけれども、検討をよろしくお願いしたいと思います。
 最後になります。
 一人一人が生きがいを持って働き続けるためには、職業能力に応じた配置、職場内外の研修を基に適切なキャリアアップなどが図れるようにすべきです。そのためには、事業主の理解だけではなく、共に働く同僚の理解が大切になります。障害者を採用後、職場に慣れるまでには定期的に話合いを持ち、その後も相談できる仕組みをつくることが職場定着と継続雇用のために必要だと思います。
 障害があると、不便なことや困っていることがあります。しかし、それらの理解にとどまらないで、どのような環境の整備や配慮があれば不便なことや困っていることを解消できるかの理解の下に適切な改善や配慮を行うことができれば、一人一人が本来持っている力を十分に発揮できると考えられます。初めは一つ一つの仕事のステップに慣れなくて時間を要することがある場合もありますが、次第に本来の持っている力が発揮され、貴重な戦力となることについて理解を進めることが重要です。
 障害のある一人一人が、自分にとっての社会的障壁を分かりやすく伝え、合理的配慮などを基に持てる力を十分に発揮できる社会をつくるのが私たち障害者団体の願いであり、その実現に取り組んでいることが私たちの役割であることを申し上げて、私の発言を終わります。
 どうもありがとうございました。
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石田昌宏#5
○委員長(石田昌宏君) ありがとうございました。
 次に、竹下参考人にお願いいたします。竹下参考人。
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竹下義樹#6
○参考人(竹下義樹君) 日本盲人会連合の竹下といいます。
 本日は、こういう意見を述べる機会をいただき、ありがとうございます。
 まず最初に、お礼を申し上げたいのは、今年の二月、三月に人事院において障害者の選考採用試験を実施していただいたことにお礼を申し上げます。
 その中で、障害者が七百五十四人合格したそうですけれども、その中に点字使用者二名を含む四十三名の視覚障害者が合格したそうです。この数が少ないと見るか多いと見るかはともかく、今後はこの視覚障害者たちが自分の能力を十分に発揮して公務員として活躍していただくことを願っておりますし、そのための環境づくり、合理的配慮を是非ともお願いしたいと思っております。
 また、この選考採用試験は二〇一九年度も実施されるということになりましたけれども、これは去年発生した水増し問題の言わば代償であるとか恩恵的なもので終わっては絶対ならないと思います。この制度が障害者の働く場を拡大する、その機会を保障するという観点から、恒久的な制度として今後実施されることを強くお願いしたいと思っております。
 次に、今日、私たちの方から配付させていただいた資料について一言触れさせていただきます。
 今日、二つの資料を配付させていただきました。一つは「みる見る診る」という題の冊子と、もう一つは「企業の人事担当者、管理者の皆さまへ」という冊子を配付させていただきました。この内容を説明する時間はございませんが、視覚障害、全盲であろうが弱視であろうが、そうした視覚障害の人たちに対する御理解をいただくためには極めて分かりやすくて有用な資料だと思いますので、是非御覧いただきたいと思っております。
 次に、今回の改正法について触れさせていただきます。
 障害者雇用促進法の六条には国の責務が規定され、そして、七条には障害者雇用対策基本方針の規定がございました。今回、さらに、七条の二以下において障害者活躍推進計画に関する規定が追加されました。この追加規定は大事な規定だというふうに受け止めております。
 ただ、この規定を今後作るに当たって、是非お願いしたいことがあります。まず、そうした計画を作る際には、障害者団体の参画、あるいは現に就労している障害者の皆さんの意見を反映したものとなることを強くお願いしたいと思っております。また、昨年厚生労働省に設置されております、国の行政機関における障害者雇用の推進に向けた専門会議というものが設置されていると思いますけれども、この専門家会議を是非とも、活用と言ったら怒られるんでしょうか、生かしていただくことをお願いしたいと思っております。
 また、私たちにとって、職場において十分に能力を発揮するためには、一にも二にも合理的配慮が必要だと思っております。障害者がその能力を十分に発揮するためには、その障害の特性に応じた配慮というものが不可欠でございます。視覚障害者の場合でいえば、補助機器の活用あるいは職場介助者の援助、そうしたものが視覚障害を持ちながらも能力を十分に発揮するための環境づくりとして不可欠でございます。
 また、障害者の人たちの今回採用された御意見をお聞きしておりますと、いざ働き始めると、残念ながら視覚障害に対する理解を得るのに非常に苦慮しているということが分かりました。そうした人たちの意見を聞いておりますと、是非とも視覚障害に精通したジョブコーチの配置が必要だということを強く訴えておられました。
 最後に、三つのことについて触れさせていただきます。
 一つは、今回の改正には直結していないのでありますけれども、障害者の雇用を進めるためには、是非、障害者雇用促進法に定められている除外規定の問題であります。この除外率の制度は、残念ながら障害者の雇用を言わば広げるのに邪魔になっていると言っても過言ではありません。今後、この除外率制度をいかにしてなくしていくかということは職場における合理的配慮と併せて考えることが不可欠であるとともに、この除外率制度をなくしていくことこそが障害者の雇用を拡大することに結び付くと思っております。
 また、これも今回の雇用とは直結しませんけれども、民間企業において働いている障害者の実態というものが今日の資料でも配付されているわけでありますけれども、残念ながら、その統計では、障害の部位別、視覚障害などのそういう障害者の雇用数は見えてこないわけであります。今後の障害者雇用行政を推進する上で、是非こうした実態が十分に分かる資料作りをお願いしたいと思っております。
 最後に、雇用と自営に重なる部分ではございますが、私たちの障害者のほとんどははり、きゅう、マッサージという職業に従事しております。この分野で保険取扱いが今拡大しようとしているわけですが、その場合に、晴眼者に比べると事務取扱で非常に不利な状況に置かれます。そうした環境を改善するための支援も併せてお願いし、私の発言を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
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石田昌宏#7
○委員長(石田昌宏君) ありがとうございました。
 次に、石野参考人にお願いいたします。石野参考人。
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石野富志三郎#8
○参考人(石野富志三郎君)(手話通訳) おはようございます。全日本ろうあ連盟の理事長の石野でございます。
 本日は、聞こえない者を代表して意見を述べる機会をいただき、大変うれしく思っております。
 まず、改正法案について意見を述べさせていただく前に、障害者の雇用政策は、厚生労働省労働政策審議会、この障害者雇用分科会で主に話し合われておりますが、身体、肢体不自由あるいは視覚障害の団体の委員はいらっしゃいますが、聴覚障害者当事者の委員がおらず、これは常々お願いをしているところではございますが、バランスよく身体障害者の意見を吸い上げていただくためには、聴覚障害者の当事者団体からも是非とも委員として加えていただきたく、貴委員会からも後押しをしていただけますようお願いいたします。
 次に、皆様のお手元に資料をお配りをしております。
 一つ目が、地方自治体における聴覚障害のある職員の雇用等に関する実態調査報告書です。これは、社会福祉法人全国手話研修センターと聴覚に障害のある公務員の全国組織であります日本聴覚障害公務員会が共同で、二〇一六年八月から全国の地方自治体を対象にアンケート、訪問調査などを行ったものでございます。
 聞こえない立場では情報保障が不可欠ですが、報告書によれば、一対一の会話でなく、会議や研修時に情報保障がなされていないというふうに半数以上の回答者から声が寄せられています。これは民間にも共通する課題でありまして、管理者の配慮欠如によりチーム作業における聴覚障害当事者の能力発揮が妨げられている例ではないでしょうか。
 二冊目が、聴覚障害者の雇用や職場定着を目的として、そのノウハウを分かりやすくコミックにしたものです。さっきの報告書とともに、お時間のあるときにお目通しいただけますようお願いいたします。
 さて、今回内閣に提出されています障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案についてですが、昨年の国家公務員の障害者雇用の水増し問題発覚以来、国会及び行政では障害当事者の意見を聞きながら迅速な対応をしていただいていることは重々承知をしております。基本的には、今回の改正案に対しては評価をしております。国や地方自治体が自ら様々な対策を義務付け、透明性のある内容を目指しているということは大きな前進というふうに受け止めております。
 あえて申し上げるとしたら、近い将来、民間もこの仕組みを適用することで障害者にとっての働きがいのある職場環境につないでいただけたらと願ってやみません。
 それでは、配慮いただきたい点を述べさせていただきます。
 一つ目が、国や地方自治体において義務付けになっておりますが、その雇用においては大きな割合を占める民間において、障害者雇用推進の選任が引き続き努力義務となったままです。これは、障害者雇用の促進をするものです。積極的に民間でも障害者が採用されるよう改善いただければと思っております。
 二つ目に、短時間の特例給付金制度の新設について。現在も働ける場や時間が制限されてしまう聴覚障害者以外にも、他の制度を併せ持つ、また重複聴覚障害者の職場拡大のきっかけになってほしいと思います。
 次に、三番目、中小事業主に対する認定制度の創設です。民間企業の多くを占める中小事業主の中には障害者雇用に積極的なところもあり、その中には聴覚障害も含まれると考えられます。手話通訳や要約筆記などの合理的配慮の提供による好事例を紹介し、聴覚障害の職場拡大に生かしてほしいと思っております。
 四番目、次に、現在の聴覚障害者の就労に関する問題を幾つか述べます。
 公的な就労の情報保障制度としては、ハローワークに設置されている手話協力員制度、高齢・障害・求職者雇用支援機構による手話通訳担当者の委嘱助成金という制度があります。
 手話協力員は、聴覚障害者の求職相談、職場定着指導までのハローワーク職員の手話通訳を担いますが、手話通訳という高い専門性、知識が必要とされるにもかかわらず、交通費なし、実働時間一時間二千九百五十円、移動時間も含まれないという現状で、その時給は十年間も据え置かれたままになっております。
 事業主へ一部補助する手話通訳担当者委嘱助成金で職場へ手話通訳を派遣することができますが、実際の活用例は少なく、また、十年の期限があるなど課題が多く、使い勝手の悪い制度となっています。
 以上のように、現制度では不十分であり、聴覚障害者が障害のない人と同様に職場で能力を最大限発揮できない一因となっております。
 また、我が国では、障害者基本法で手話は言語であると規定しておりますが、手話通訳者の待遇が悪く、通訳が不足しているため、聴覚障害者の環境が十分整わずに、社会的な地位向上につながらない要因になっていると思います。
 私、六年前にイギリスに視察に参りました。目的は、情報コミュニケーションに関しての調査でございました。イギリスの場合は、一九九四年、新しい法律ができました。手話通訳電話リレーサービスの整備、備品購入等の費用を負担する制度があります。これは、民間事業主に対する手厚い財政支援となっております。合理的配慮の提供につながっております。また、フィンランド、ノルウェーでは、国の行政機関も含めて障害者雇用を積極的に、今の制度で、新しい、ほかにも同じように制度が諸外国では整っております。
 五つ目に、周知徹底について。合理的配慮の提供の環境のないまま、自助努力では解決し切れないコミュニケーションに苦悩する聴覚障害公務員がいるのが現状です。今回の改正障害者雇用促進では必ず周知徹底され、聴覚障害者が働きやすい環境整備をされますようお願いいたします。
 就労場面に限らず、他の場面でも課題は共通しており、合理的配慮の全面的な法的義務化による量的な促進だけではなく、国、行政による財政支援や意識啓発、合理配慮提供に関わる支援者の専門性の向上を通じた、全方位的な合理的配慮の質的な向上を図っていただけますようお願いをいたします。
 もう一つ。聴覚障害者の公務員の方で、試験を受けられて、幾つかの試験を合格され、そしてある省に入職ができました。その公務員の方の例です。聞こえにくい方で、悩みを持っているということでお話をいただきました。全文は御紹介できないんですけれども、かいつまんで御紹介いたします。
 三十歳頃まで仕事は順調に進められていました。係長まで昇進をし、いろいろと理由があって降格になってしまいました。その後、仕事が与えられずに精神的にも悩み苦しみ、結局、公務員を辞めてしまったという方です。そういった方のお手紙をいただきました。またお時間があれば、御紹介させていただきたいと思います。
 以上です。ありがとうございました。
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石田昌宏#9
○委員長(石田昌宏君) ありがとうございました。
 次に、斎藤参考人にお願いいたします。斎藤参考人。
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斎藤縣三#10
○参考人(斎藤縣三君) お手元に私の今日の委員会の発言をまとめた資料を配付させていただいておりますので、A4四枚のホッチキス留めの資料ですので、そちらを御覧になりながらお聞きいただければと思います。
 私の紹介をしますと、私は特定非営利活動法人共同連の事務局長をしておりますが、共同連というのは、一般就労でもなく福祉的就労でもない第三の就労ということで、共に働く、障害ある人もない人も対等に働く、そういった働き方を目指すネットワークをつくっております。今日は、ここの立場ではなく、私が名古屋で五十年前からつくってまいりました特定非営利活動法人わっぱの会の活動に基づいた思いを語らせていただきたいと思います。
 今日は、雇用促進法の改正の内容一つ一つではなく、その前提となった、昨年の八月以来明らかとなった雇用率の問題、政府における雇用率水増しと言われた問題、そういったことへの思い、これからどうあるべきかといったところを中心に語らせていただきたいと思います。
 二ページ目を開いていただきたいと思いますが、私自身、内部障害者一級でありまして、今回政府が実際に雇っている障害者の中の本当に大半は内部障害の方なんですね。そういう意味で、内部障害の方であるならば、本当にそういう人たちだけででも雇用率は幾らでも満たそうと思えば満たせられたと思いますし、それどころか、今日お見えになっています他の参考人の方々、それぞれ違った障害をお持ちの方もみんなお力を持った方々であって、私なんかたとえ国家公務員試験には通らないかもしれませんけれども、十分公務員としての力は持っていると思っております。ほかの方も同様だと思います。どうしてこういった方々をしっかり雇って雇用率を満たさないのか、私にはそれが全く不思議でなりません。
 それで、私自身の活動を御紹介させていただきます。ここに書いていますように、一九六〇年代末に、学生時代に大人の障害者の収容施設、当時はそういう言い方をしました、にボランティア活動に参加しまして、障害ある人が当時、人里離れた山の中に閉じ込められ、仕事らしい仕事にも就くこともなく、ずっとその中で生活し続けなくてはならないということに大きなショックを受けました。そこから、町の中でみんなと一緒になって共に働き生活することのできる場所をつくろうと思って、それ以来、五十年間活動を続けてまいりました。
 次のところはちょっと間違っていますので、訂正していただければと思います。一九七〇年ではなく七一年、名古屋市でわっぱの会を始め、当時全く制度も何もない状態の中で、障害ある人、ない人が一緒になって働く場や生活する場を始めました。そして、一九八〇年代半ばには、全国のどこよりも先駆けて、無添加のパンわっぱんを作り、多くの市民に買ってもらうことができたことで、事業、活動は大きく発展をいたしました。
 今日、名古屋の町の中で、たくさんの場所に分かれ、障害のない人たち大勢と一緒に障害のある人百二十名が共に働き、また、障害のある人六十名が家族から独立して生活をする場をつくっております。
 また同時に、一九九〇年代半ばには、障害のある人がもっと一般企業などで就職できるように、これも全く独自の自主的な障害者就労援助センターをつくりました。当時は、少し障害が重かったり知的障害の人は、全く職安、ハローワークでも相手にしてもらえませんでした。ですから、会社を一軒一軒回って障害のある人のことを知ってもらい、働く機会を持てるようとお願いしたものです。そして、今日、複数の就労支援機関をつくり、そこで、名古屋の中におきまして年間二百人を超える障害者が働く、就職できるような実績を毎年上げ続けております。
 そこで、昨年八月に起きました政府機関における障害者雇用率の水増しという報道を受けまして、私は本当に大きなショックを受けました。それは五十年前に初めて障害者施設を訪れたときのショックに並ぶようなものでございました。
 私どもは、企業と一緒になって、ハローワークでは簡単に就職できない障害のある人たちを企業の中で働けるようにひたすら努力をし続けております。そして、私は、七〇年以降ずっと、政府だけではなくて民間も含めた雇用率というものがどう変動しているのかということを絶えず気に掛けておりました。そこで、政府は民間の模範となるように雇用率は守っているというふうに全く信じ切っておりました。それが全くそうではなかった。ですから、私はこれを単なる水増し問題というものとは思いません。意図的な、明らかに政府による障害者雇用率の大偽装だというふうに考えております。
 当然、民間企業などを指導する立場にある政府は、しっかりと障害者雇用率を守るように指導しているわけです。そして、二〇〇〇年代以降、厚生労働省は、雇用率が少しも伸びない大企業に対し厳しい指導を行いました。結果として、大企業はそれ以来、飛躍的に雇用率を伸ばしてきたわけであります。
 その次に参ります。時間がないのでちょっと急いで行きますけれども。
 以下の私の思いでありますけれども、一九六〇年、身体障害者雇用促進法というのができたときに、これ民間は努力目標だったんですけど、この時点から政府は義務が、雇用義務が課せられておりました。その当時の最初の雇用率というのは、非現業で一・四%、現業で一・五%だったんですね。今回明らかになった八月のときに示された一・一九%というのは、この一九六〇年に義務付けられた雇用率をはるかに下回っているんです。ですから、一九六〇年以来、実に六十年近い歳月ずっと偽装が続けられてきたということはもう間違いのない事実です。
 そしてまた、実際に知的障害者は全く雇われていないのですから、そしてまた、精神障害者のカウントは二〇〇六年からしか始まっていません。それは、身体障害者だけでの偽装がずっと続けられていたということになります。民間では、一九八〇年以来、知的障害者が雇用率にカウントされるようになり、一生懸命、知的障害者の採用にも努力をし続けております。
 そして、今回、もう二千数百人の方が新たに採用されたというふうに聞いております。先ほど、百三十一名が離職というお話はもう既にありましたけれども、愛知県における状態をちょっと申し上げますと、二月二十二日の発表で、選考試験からの採用者が二十四名でありました。ですから、早速、愛知労働局に、どうなっているかということを四月の頭に聞きに行きました。そうしましたら、愛知労働局は、愛知県のどの部署に働いているかも、どういう仕事をしているかも、何も把握していませんでした。どうしてなんですかというふうに聞いたら、全く何も教えられていないということだったんです。だったらすぐに聞いてくださいということで、早速、愛知労働局の方は本庁の方に問い合わせました。でも、翌日の掛かってきた電話は、本庁の方でもすぐには答えられないということだったのでまだ分からないという御返事でした。
 それから約一か月後、五月七日に愛知労働局から連絡が入りました。そうしましたら、ここに書いていますように、正規採用五十三名、非正規採用二十六名のほぼ八十名が雇われている。そのうち、就労支援を受けている者は十六名。これらのうち、有償での支援を受けている者はいない。ただ、今後、ジョブコーチを自分たちの職員の中で資格を取らせて支援すると答えているところが一か所だけありました。
 仕事の内容につきましても、私たちがいろいろ把握している範囲におきましては、内部における郵便の区分けなりシュレッダー掛けといった仕事でしかありませんでした。これは、ずっと従来から始まっていましたチャレンジ雇用においてもそうであります。
 もう時間がないので、五番のところは申し上げる時間がありませんので、是非読んでください。ここが重要だったと思いますけれども、本当にいろんな点で、今回の法改正だけでは足らない、いっぱい問題が私はあると思っております。
 最後に申し上げます。六番のところです。
 これは、一九六一年に当時の職業安定局長が、ある本の中でこの新しくできた雇用促進法の解説において書かれた言葉です。義務を掛ける、障害者にも雇用義務を掛けることについて、国などと一般雇用主とを区別し、別個の方法によることとしたのは、国などが一般の雇用主に率先して身体障害者を雇用すべきという考えに基づくものである、国が望ましいと思って決定した施策を、国自ら、あるいは国と密接につながりのある機関でまず実行していくのは当然のことであるというふうに断言されております。
 改めて、政府の皆さん、そして議員の皆さんは、この六十年近い前の言葉をかみしめて、これから様々な施策に取り組んでいただきたいと心からお願いする次第です。
 本日はありがとうございました。
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石田昌宏#11
○委員長(石田昌宏君) ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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馬場成志#12
○馬場成志君 自由民主党の馬場成志です。
 本日は、参考人の先生方には本当にお忙しい中御意見を賜りまして、誠にありがとうございます。
 時間は十分でございますので、早速質問をさせていただきたいと存じます。
 まず、阿部会長、竹下会長、石野理事長にお尋ねをしたいというふうに思います。
 今回、法定雇用率達成のために短期間で多くの方を雇用するということになりました。公務部門において雇用に際して、送り出す側であるお三方から、特に留意すべき点、今もお話あったというふうに思いますが、短期間で多くの皆様方を採用するというようなことの中での特に留意点があればお尋ねしたいというふうに思います。
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阿部一彦#13
○参考人(阿部一彦君) どうもありがとうございました。
 思いますに、本人の継続して働く意欲ということがとても大事だと思います。これにつきましては、相談できるところ、もちろんでございますけれども、職場の上司、同僚の理解ということでございますので、願わくば、働き始めたときに意見交換を、定期的に意見交換をして、御本人を理解していただくことがとても大事だと思います。
 また、障害があれば困っていること、不便なこともあるのも確かでございますけれども、それをどのように解決に導くかというようなことについて話すること、それは多分、その一人一人の目標とすること、そしてその評価にもつながると思いますので、上司、同僚との定期的な意見交換をして、その力、持てる力を発揮するような配慮が必要なのだと考えています。
 以上です。ありがとうございました。
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竹下義樹#14
○参考人(竹下義樹君) ありがとうございます。日盲連の竹下です。
 今、馬場先生の御指摘、非常に有り難いと思っております。
 視覚障害者の今回の合格者の方十数名に集まっていただいて、意見交換をしました。その中で出たことから二つだけ申し上げたいのは、一つは、その当の障害者自身が、自分が仕事をする上でどういう配慮を要求していいのか、お願いしていいのか分からない部分があるそうです。そういう場合に、そういう視覚障害の就労の専門家と言っていいんでしょうか、そういう第三者の機関の人たちを交えた合理的配慮の問題、職場環境の改善の問題を話し合う機会を持っていただくことを一つお願いしたいと思っております。
 もう一点は、そうした人たちが、言わば新しい職場に入ったわけですから、当然人間関係をつくる上でも非常に苦慮しておられると思います。視覚障害者の合格者を見ていると、どちらかというと年齢的には高い方も多うございました。そういう中で、これまでの職場から移った中で、人間関係あるいは職場での視覚障害に対する理解も含めた横のつながりというものをつくることを大事にしておられると思いますので、そうした職場での孤立が生まれないような環境づくりということを是非お願いしたいと思います。
 以上でございます。
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石野富志三郎#15
○参考人(石野富志三郎君)(手話通訳) 石野です。
 今の御質問についてですけれども、二つの問題があると思います。
 一つ目は、先ほど意見の中でも述べましたように、障害者を雇用した場合、助成金制度があります。その中に手話通訳委嘱の制度がありますけれども、平成二十九年度の実績を見ますと百四十六件、全国で百四十六件と非常に少ない数字です。特に、西日本はゼロという状態になっています。なぜか分かりませんけれども、近畿の方はゼロというふうになっています。
 ある会社の人事担当者の話を聞いたことがありますが、手続が非常に複雑で煩雑で面倒、ですので活用したくないという本音をおっしゃったことがありました。そういった考え方を持っている企業も多いのではないかと思います。ですので、聴覚障害者としては、職場の研修では必ず手話通訳が必要となります。通訳をお願いしてもなかなか設置をしてもらえないという悩みもあるわけです。
 二つ目は、公務員の現状の報告ですけれども、この皆さんにお配りした十九ページにございます。障害者雇用に関わる制度、諸制度の利用について書かれております。公務員の場合は、聴覚障害者は全国で、地方公務員は、国家公務員も含めて千を超えていると思います。その中で半分以上は手話通訳を求めても付けてもらえないという悩みを持っています。はっきりとこれは強い要望として出ています。国も行政機関もなかなか手話通訳を付けてもらえないというこの悩みは続いております。
 この問題点二つあると思っております。
 以上です。
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馬場成志#16
○馬場成志君 ありがとうございました。
 次に、阿部会長と斎藤理事長にお尋ねをしたいというふうに思います。
 公務部門においても民間でいう特例子会社のようなものを設けるかどうか、これについて御意見があればいただきたいと思います。
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阿部一彦#17
○参考人(阿部一彦君) 今、特例子会社というお話をいただきました。まずは、それぞれの公務部門で特例子会社がなくても働ける環境というのを考えていくことがすごく大事なことだと思います。
 ただし、そのそれぞれの部署において適切な仕事というのが難しい場合は、また障害の種別の幅を広げるためには、特例子会社ということも考えることも必要なことも当然あるんだと思いますけれども、まずはその方々が職場の中で働けるチャンスをきちんとつくっていただくことが大事かと思っているということを申し上げさせていただきます。
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斎藤縣三#18
○参考人(斎藤縣三君) 私は、特例子会社については、当初は、特例子会社というのは企業の中でみんなと一緒に働く、そういう考え方に基づいて、特例子会社といえどもそういう考え方で、会社の中に一部分そういうものを設けて健常者の社員と一緒に働くという、そういう環境にあったと思います。
 ところが、特例子会社が非常に増えてきた今日はそういう状況とは全く違ってしまいまして、全く違った場所に、しかもそこで雇われている一般社員の方々はまるで福祉事業所の指導員のような立場になってしまって、障害者はその人たちの指導の下で働くというように、まるで企業の中の福祉事業所のようになってしまっているというふうに思っております。これでは本来の一般企業の中でみんなと一緒に働くということではなくなってしまうと思うんです。
 ですから、公的機関においても特例子会社的なものを考えるとするならば、そういうところにならないように、ちゃんとした防波堤がないと駄目だというふうに思っております。
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馬場成志#19
○馬場成志君 ありがとうございました。
 中川先生の方には質問を用意しておりましたが、申し訳ありません、時間でございますのでこれで終わらせていただきます。
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福島みずほ#20
○福島みずほ君 五人の参考人の皆さん、本当にどうもありがとうございます。
 まず初めに、先ほど阿部一彦参考人からも通勤支援の必要性の話があり、竹下参考人からもありました。竹下参考人は、国の審議会の中でも何度も何度もこの通勤支援の必要性を訴えていらっしゃいます。
 自力通勤可とか介助なしという募集要項がとても批判をされましたが、実際、通勤支援、介助支援がなければ働き続けることは本当にできません。買物に行くには同行支援があるのに、通勤支援がない。このことについて、やっぱりこれはもう一刻も猶予もなくやらなければ実際働くことができないと思いますが、この点について是非よろしくお願いいたします。
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阿部一彦#21
○参考人(阿部一彦君) 阿部です。ありがとうございます。
 通勤することというのはすごく大事なことだと思います。さて、その通勤に関してお話が出るのは、就労の場面であれば雇用主が配慮することが大事だというお話になるんですけれども、そこのところがうまくいかずに、確かに制度が調べてみるとあるんですけれども、使いづらい制度だったりします。そのことが仕事をすることの機会を狭めているということは事実でございますので、雇用施策と福祉施策の、言ってみたら、しっかりした相互の検討を行って解決を図る必要があるのではないかと考えているところです。
 以上です。
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竹下義樹#22
○参考人(竹下義樹君) ありがとうございます。
 今、福島先生の御指摘は、極めて私大事な指摘だと思っております。といいますのは、障害者に介助なしでとか、それから単独通勤ができる場合というのは、もうその時点で障害に対する理解がないというふうに私は言わざるを得ないと思っております。まさに障害者を排除する考え方だと言っても言い過ぎじゃないと思っております。
 そして、今回、この六条のところにこういう規定があると思うんですが、障害者の福祉を考える上で、二つのことが今まで邪魔になってきたんですよね。
 といいますのは、これまでも、通勤援助のことを申し上げるたびに、国の方々の答弁は、福祉の問題であるというふうに労働行政の方はおっしゃる、そして、福祉の方で申し上げると、それは労働行政の問題であるというふうに言わば答弁される。常にそういう形で、言わばセクションをまたいだ形で逃げられてきたというふうに残念ながら思っております。
 今回、六条のところに障害者の福祉に関する施策との有機的な連携というのがあるわけですけれども、本当にこれが今回実現することを期待したいと思っておるんです。なぜならば、民間の場合には事業主と福祉の実施者は違うわけですけれども、公務員の場合を考えればその事業主と福祉の実施者は同じわけですから、この部分を垣根なく実現できるというふうに期待しておりますので、是非速やかな実現をお願いしたいと思っております。
 以上でございます。
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福島みずほ#23
○福島みずほ君 障害を持っている皆さんたちの意思決定の場への起用、活用というのはとても重要だと考えています。
 この三十年間、失われた三十年間、物すごくもったいない。もし、国土交通省のバリアフリーセクション、厚生労働省の障害者政策をやるところ、そして文部科学省のインクルーシブ教育を担当するところに障害当事者の方がきちっと入って施策を打っていれば、この社会は変わったと思っています。
 二〇〇九年、障がい者制度改革対策本部を鳩山内閣が本部長で立ち上げ、私は副本部長になり、障がい者制度改革推進会議を立ち上げました。その時点で皆さん方に、竹下参考人にも石野参考人も、皆さんたちに大変お世話になりました。事務局長に障害当事者、車椅子の弁護士の東弁護士に入ってもらったら、物すごく意見もすごく変わったんですね。やっぱり、何で女性が意思決定の場に進出しなくちゃいけないか、政策の優先順位が変わる。同じように、障害を持っている人が意思決定の場に行けば政策が変わるんですよね。それをやらなければ、というか、今回それこそそれを更にやるべきだというふうに思っております。これについて、竹下参考人、いかがでしょうか。
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竹下義樹#24
○参考人(竹下義樹君) ありがとうございます。
 まさにそのとおりだと思っております。といいますのは、私たちが通勤に代表されるようなバリアというもののためにその能力が発揮できないで来たと思っております。そのバリアをカバーしていただけるならば、その個々の障害者が持っている能力を職場で、その職種に応じた能力を発揮できる環境が整う、その出発点が通勤援助だと思っております。
 また、その政策を考える上で、先ほど阿部会長もおっしゃいましたけれども、障害者の声を生かしていただいて政策を考えていただくと、そうした矛盾が解消できる大きな力になると思いますので、その点も是非御理解いただければと思います。
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福島みずほ#25
○福島みずほ君 斎藤参考人にお聞きをいたします。
 今回せっかく障害者の皆さんたちを雇用しようということで試験をやったわけですが、やっぱり高校卒業程度の筆記試験がメーンなので、残念ながらまだ知的障害の皆さんたちの採用がそんなに増えておりません。このままだとなかなか知的障害者の皆さんの雇用が増えないんではないかと思いますが、その点についていかがでしょうか。
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斎藤縣三#26
○参考人(斎藤縣三君) 私のいる名古屋市におきましては、知的障害者の正式な職員採用が、たった一名でしかないんですけれども、実現しております。昔、知的障害者は名古屋市で環境局などでは現業職員としてたくさん雇われていたという、かつてのそういう歴史もあります。ですから、公的機関であれども、そういう意味でしっかり知的障害者を受け止めていこうという姿勢があれば、私は十分前進できるものだと思っております。
 ただ、そういう筆記試験そのものは難しいということがありまして、名古屋におきましては、別枠採用で知的障害者向けの特別な試験というのを行って、嘱託採用も含めて行っておりますので、そういう手を取られれば前へ進むと思います。
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福島みずほ#27
○福島みずほ君 竹下参考人にお聞きをいたします。
 今回採用された公務員の皆さんたちで話をするという、とても大事だと思うんですね。各役所に、中央官庁に相談員が設けられることになります。その相談員の中に例えば障害当事者の人を入れるとかすればまた随分変わると思いますが、このような点についていかがでしょうか。
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竹下義樹#28
○参考人(竹下義樹君) ありがとうございます。
 今回の新しい規定の中で、障害者雇用を推進するために相談員の方々が配置されるかと思うんですけれども、そのときに是非お願いしたいことが二つあります。
 そういう相談員の方々が、言わば上司の方を単純にそれに配置するとか、あるいは、一定研修を受けたから、それでその方がその相談員としてふさわしいんだという形にならないことをお願いしたいと思うんです。
 と申しますのは、一つには、今、福島先生もおっしゃったように、是非とも、障害を理解した人と言えるためには、一番いいのは当事者なんです。当事者が相談できるというのは、一番、言わば不安感を取り除く上で、あるいはその人の悩みを受け止める上では重要だと思っております。その点で、その相談員のうち一名を障害当事者の方を含めていただくとか、あるいは障害者施設や障害の職場の経験のある方を是非加えていただくことをお願いしたいと思います。
 以上でございます。
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福島みずほ#29
○福島みずほ君 雇用の問題をやっていると、やはり障害者の人たちの教育の問題、やっぱり教育の場面で何でもできるよという教育を子供たちにできればと思っています。
 教育について一言、竹下参考人、アドバイスがあればお願いいたします。
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