北岡伸一の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(北岡伸一君) 我々は、よくODAの意義について聞かれるときに、次のように説明します。我々は、国内では、高収入の人はたくさん税金を払い、そうでない方々にお金が回るようにしていると。これは、国境の外には無関心でいいんだろうかと。やっぱり、豊かな国はそれなりの貢献をして、そして途上国の発展に貢献する義務があるのではないかと。ですから、OECDでは、各国GDPの〇・七%を目標にしてODAをやりましょうということになっているわけであります。
しかし、日本は、昨年で〇・二三%、今年はちょっと計算方法が変わったせいで〇・二八に、実質的に増えてはいないんですけれども、計算上〇・二八に上がっていたのですが、これは、一%出している国があり、そしてイギリスなどは〇・七%を出すというのを法律で決めていると、そういうところに比べて大分少ない。ドイツは〇・六とか、独仏に比べても少ないので、日本は決して自慢できるほどではないと。もう少しやらなくてはいけないんじゃないでしょうかねということを言うと、多くの、かなりの方は賛成してくださって、さっきデータに触れましたとおり、増やしてもいいんじゃないかという方がちょっと増えているというのが現実でございます。こうして途上国を発展させると。
アフリカを取ってみますと、今年はTICADが夏に横浜で開かれますが、二〇五〇年ぐらいになりますとアフリカの人口は世界の四分の一になるんですね。四分の一の人口、四人に一人がアフリカ人という世界で、もしアフリカが発展を続けていれば、これは我々の大きなマーケットになると。しかし、もし発展に失敗すれば、混乱して世界の大変大きな課題になってしまうと。そうならないようにしていこうではないかということを、長期戦略で見ればほとんど自明のような気がいたします。
牧山先生おっしゃるとおり、自国第一主義という大きな制約がございます。ただ、一方で、例えばアメリカでも州や企業の間ではこうした問題へのコミットメントが結構強くて、ですから、アメリカの状況が絶望的だとは私は思わないんですね。ヨーロッパでも企業の方のコミットはかなりありますし、NGOも強いですし、ですから、自国第一主義というのは確かにあるんですけれども、ODAの潮流、途上国支援ということについてはそれほどまだ打撃はなくて、日本はこの方面でこうした国々を引っ張るように努力しなくてはいけないというふうには思っております。