葛西リサの発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○参考人(葛西リサ君) 立教大学のコミュニティ福祉学部、葛西リサと申します。どうぞよろしくお願いします。
私の方からは、母子世帯が直面する住まいの問題について、先ほど平山先生から日本の住宅政策の全体像がありましたけれども、それがシングルマザーにとってどういう影響を与えるのかということについてお話をさせていただきたいと思います。(資料映写)
報告の内容なんですが、母子世帯の居住貧困の特徴といたしまして、シングルマザーがどのタイミングでどういったような住宅問題に直面するのかという、このタイミングですね、それについてまずお話をします。
さらに、シングルマザー向けの住宅支援、住宅施策というのは存在しますが全く使えていない、どの点でミスマッチが生じているのかということについて二つ目に御説明いたします。
そして、三番目に、母子世帯の住宅支援に必要な視点はどのようなものかと。ハードだけをどんどん提供して質のいいものを提供すれば、それでシングルマザーの住宅支援、住生活問題は改善するのかというと、そうではありません。彼女たちは、やはり住宅というよりかは地域のインフラですね、子育てネットワークであるとか支援をしてくれる親とのネットワークであるとか、そういったようなインフラを非常に重要視しています。ですので、そうではなくて、ハードだけではない支援の在り方というものが必要だということを御説明いたします。
そして、四つ目に、どんどんと空き家が日本の中で増えてきています。それを活用するような民間の企業による母子世帯向けの居住支援ですね、そういうものがどんどんと出てきているんですが、その傾向について少しお話をしたいというふうに思います。
そして、最後にまとめですね。よろしくお願いします。
まず、シングルマザーの貧困というのは、いろんなところで取り上げられていますので皆さんも御存じかなというふうに思うのですが、まず簡単に御説明をしたいと思います。
直近のデータでは、シングルマザーは百二十三万世帯存在するというふうに言われています。これは、諸外国と比較すると随分数は少ないのですが、日本の中ではかなり増えてきている。この数十年の間に二倍ぐらいになっているというようなデータもございます。もう一つ特徴は、この多くが生別母子世帯、それも離婚による、先ほど平山先生からもございましたが、離婚によるシングルマザーがほとんどだということですね。
北欧諸国なんかでは未婚のシングルマザーというのはすごく多いんです。半分ぐらいが未婚のシングルマザーだと言われているんですが、日本では、なかなか制度がそろわないとか、かなり差別視の風潮があるとか、そういうことで未婚のシングルマザーは増えないという状況をずっと言われてきたんですが、実数を見ると随分増えてきている。私も調査をしていますと、肌感覚ではかなり未婚のシングルマザーが増えてきているなという印象を受けます。
そして、こういったようなシングルマザーが増えてくる上で問題となってくるのは、やはり経済的な貧困ですね。平均収入見ますと二百四十三万円です。さらに、勤労収入は二百万円というふうに報告されています。前回調査からこれ二十万円増えたというふうに言われているんですが、制度がすごくうまくいっているというふうに行政の方は言っているんですけれども、そうではなくて、よくちゃんとデータを見ていくと、勤労時間がすごく増えているというのもあるんですね。薄給の仕事ですごく労働時間を長くして生活費を稼いでいるというようなお母さんたちがすごく増えてきているというのと、無職の人が就職したということで平均賃金がぐっと上がっている。だから、一人単位にすると別に裕福になったわけではなくてというところも注目して見なきゃいけないようなデータなんですね。
いずれにしても、二百万円というのは一般世帯の三分の一程度です。これで子供を育てていかなきゃいけないというのは非常に深刻かなというふうに思いますね。
そして、だからといってシングルマザーは働いていないのかというと、そうではなくて、八割が就労しています。ただ、正規社員というのが残念ながら四割程度しかいないと。これなぜかというと、一つは、この厚労省のデータにもありますようにキャリアがないということですね。婚姻時に仕事をしていないという人が二五%、さらには、仕事をしていてもパート労働だった、家計を助けるためのパート労働をしていたという人が、突然の離婚なんかによって大黒柱になってばりばり稼いでいけるかというと、それは非常に難しいということと、もう一つは保育の問題があるかなというふうに思います。
このデータ、同じデータなんですが、母子世帯になった当時に子供さんの年齢幾つでしたかと尋ねたデータがあるんですが、半分が未就学児童ですね、一番手の掛かる未就学児童を同伴していた。なので、かなり育児と仕事の両立困難を抱えてパートに移行しているという人が多いのではないかというふうに思います。
どの段階でシングルマザーは住宅問題に直面するのかということなんですけれども、離婚前後だと思います。このデータは、私がやった調査の集計をしたものなんですが、離婚によって、あるいは死別した後転居したかしていないかというものを見たものなんですね。
なぜこんなデータをわざわざ取ったかというと、シングルマザーの住宅事情に関する統計データというのはほとんどございません。あっても住宅所有関係ぐらいなんですね。なので、なぜ居住貧困に陥っているかというようなことを調べるためには実態調査をするしかないということで、母数は少ないのですが、こういう実態調査をしたということですね。
すると、死別では別に差し迫って転居する必要はなく、持家であっても、夫の生命保険ですね、それで相殺されてそこに住み続けることができる割合が高まるんですが、離婚の場合には転居しなければいけないということになります。
なぜシングルマザー、離婚のシングルマザーが転居をしたのかということも調べているんですが、ほとんどが夫さんの名義ですので、そこにとどまれないという問題があります。そしてもう一つは、離婚するに当たって、新生活ですね、スタートさせるに当たって夫が払っていた家賃額を払うことができない、節約したいので安いところに住み替える。さらには、もう住宅の問題、コンディション関係なく、生活支援、実家からの育児支援がなければ生活が成り立たないので、実家に戻るということで転居される。もう一つは、ドメスティック・バイオレンスですね。最近、柏の児童虐待事件なんかもございましたけれども、ドメスティック・バイオレンスによって家を出ているという人は結構シングルマザーの中では多い割合で存在します。
その後、じゃ、彼女たちがどこへ行くのかということなんですけれども、まず、先ほど就労のステータスの話をしましたが、不動産業者の方にお話を聞くと、どこを見ますかというと、前年度収入と勤続年数です。そうすると、前年度は専業主婦でとかパート労働でという人がいきなり賃貸住宅の市場に出て住宅を借りられるかというと、非常に不利です。なので、その点で、ステータスの点ではねられてしまうということが一つ。さらには、敷金、お金がまずない。そして、保証人確保の問題ですね、保証人が確保できない。親に頼みたくても親が高齢化しているとか、まあ元夫に頼むなんという人もいるんですけれども、多くの人がやはり関係性が御両親なんかでも薄くて、なかなかなってもらえないとかですね。
さらにもう一つは、入居差別。最近は空き家が増えてきていますので、シングルマザーを排除するというような、全面的に排除するというような不動産業者は減ってきてはいますけれども、きても条件の悪い物件を提供するというような事業者さんも存在します。ですので、入居差別、シングルマザーにはこういう物件をといって足下を見ているというような市場がございます。
もう一つは、プレシングルマザーといって、離婚できていない状況で住宅探しをされる人ですね、これが非常に増えてきています。私も調査の一環で不動産業者の方と面談をしたりもすることがあるんですが、大抵がこのプレシングルマザーですね。
このプレシングルマザー、何が問題かというと、母子世帯としての制度が全く受けられないんです。児童扶養手当はない、さらには、新たに生活をスタートしようとしても、保育所の料金というのは元夫の収入ですので、ぐんと高いと。なので、生活がなかなかしていけないというような問題があったりもするわけです。ただ、一番直面しやすいのはプレシングルマザーの状況ということですね。
そして、先ほど平山先生の方からもありましたが、公営住宅、これは、シングルマザーを優先的に入居させますよということで制度、自治体さんが制度をつくってやっているんですが、緊急に利用ができないという問題があります。例えば、五か月ぐらい応募から掛かってしまう自治体さんもあったりとか、シングルマザーは結構緊急に住宅を確保したいというような要望がございますので、それに対応できないというような問題があります。
さらには、当たらないということですね。希望する地域の団地はすごく人気が高くて、倍率が高くて、それで何度応募しても当たらないという実態がございます。
さらには、へき地というかすごく立地の悪いところの公営住宅というのは非常に空いているんですが、そこへシングルマザー入れて自立した生活ができるかというと、なかなかできないという問題がございます。
ですので、なかなか公営住宅というのは使いづらい制度だということになっています。
さらにもう一つ、児童福祉法の施設で母子生活支援施設というものがございます。これはどんなシングルマザーでも引き受けますよというようなことをうたっているんですけれども、実情はやはり施設が随分残余化していまして、より深刻なシングルマザーを入れたい、つまりは、ドメスティック・バイオレンス、暴力被害を受けたようなシングルマザーを優先して入れたいというような意図が働いているようで、シングルマザーが単に住宅に困窮しましたということで相談に行っても、暴力を受けているかと、児童虐待があるかみたいなことがヒアリングされて、なければ随分順位が後ろになってしまうというような実態も聞かれています。緊急性が非常に低い人を排除していくということで、なかなかこれも使えないということになっているわけで、もちろんDVの人にとっては重要な社会資源ですが、一般の住宅に困窮する人がこれを使えるかというとなかなか使えないという問題があります。
さらには、住宅資金、転宅資金。これは母子福祉資金というものなんですけれども、転宅するときに貸し付けますよというようなものなんですが、これも利用に際しては厳格な審査がございます。保証人の確保も必要だったりとか、さらには、保証人が二人必要、さらには、利用するときには面談も必要ですよみたいなところがあって、シングルマザーにとっては、本当に今日明日行くところがないですみたいな感じの人にとってはなかなか使えない制度になっているというのが現状です。
よって、シングルマザーというのは自助努力で何とか住まいを確保していかざるを得ないという状況になっているわけですね。
これは証言で、私がいろいろとインタビューをしている中でシングルマザーの方の聞き取りからまとめたものなので、もしよければ読んでいただきたいなというふうに思いました。なかなか制度が使えなくて、結局は誰かに借金をして住宅費を賄っているというような状況があったということです。
そして、こういったようなシングルマザーなんですが、どこへ依存しているのかなということが気になりまして、アンケート調査を実施いたしました。すると、多くがやはり民間借家か親元ですね、家族のところに依存をしているという状況でした。
シングルマザーというのは、特にプレシングルマザーについては制度がございませんので、実家ですね、事前転居というのがプレシングルマザーに値するのですが、実家へ依存をする人が非常に高くなっていると。同時転居については、民間借家も増えるんですが、同居に依存する人も非常に多いということです。さらに、事後転居につきましては、公営住宅の割合が上がりますので、住宅のコンディションを改善したいということで離婚後しばらくして転居した方については、公営住宅は利用できるかなという状況になっています。
そして、もう一つ重要なことは、親類宅や民間借家に移動をした人でも、結構転々と転居をされているケースが多いわけです。これはなぜかなというふうに思ってインタビュー調査を重ねますと、親類宅なんかに転居した人たちは関係性が悪くなるとか、そういう問題がある。
そして、民間借家につきましては、どうしてもお金がないので非常に劣悪なところ、屋根があればいいと思って借りたけど、子供のアレルギーが発生してしまった、ぜんそくが出た、アトピーが悪化してしまったということで、やむを得ず再転居している、環境を変えるために再転居しているというようなケースもございました。
このように、転々と住まいを変えるというのは、なかなか日本では見えにくいのですが、欧米なんかではもうホームレスの定義に値するということで、この一番不安定期にどうやって住宅を供給するかということを深刻に考えていかなければいけないと思います。
そして、住宅が確保できたからいいのかというと、そうではありません。やはりシングルマザーは所得が低いですので、どうしても低質な住宅に依存せざるを得ないということになっています。先ほど平山先生の方からもありましたが、離婚のシングルマザー、やはり賃貸住宅に依存をする傾向が非常に高いです。賃貸住宅であっても良質であれば問題はないんですが、そうではなく低質なんです。
もう一つは、住居費負担率が非常に高い。私の調査では三五%程度でした。先ほど、どんどん上がってきて一五%ぐらいだというふうに書かれて、先生からも報告はありましたけれども、シングルマザーについては民間借家の平均が三五%です。これ、五十万円の収入の三五ではなくて、二十万弱の三五%を持っていかれるわけですね、家賃に。なので、随分家賃負担は大きいというふうに見て取れると思います。
もう一つは、狭小住宅への集中ということですね。下のデータは、最低居住水準未満の指標というのが我が国はありまして、それの指標にのっとって算出をした結果、民間借家では、大阪府と大阪市のデータなんですが、四二%が最低居住水準未満。これ最低ですので、これ、最低の住宅にも入れないようなシングルマザーが四割も存在するというような状況がございます。
そして、最近シングルマザーの問題がかなりクローズアップされてきたなと。私は十八年ぐらい前からやっているんですが、当時は全然そんなシングルマザーの支援なんてほとんど話題にもされなかったんですが、最近非常に注目されるのはなぜかというと、やはり子供の貧困問題が非常にクローズアップされたからなんですね。
その点で、子供の空間貧困を考えるという節を設けてちょっとお話をしたいのですが、この下の図面は、実際にシングルマザー、DVを受けたシングルマザーの方が描いた図面になります。これは、かつて住んでいた六畳一間、そして、コンディション、二人の子供が大きくなったので、コンディションを改善しようとして2Kのところに移ったというパターンなんですけれども、今一番何が問題ですかというお話をすると、子供の勉強のスペースが取れないことだというふうにおっしゃられていました。
これは、いろんなところで講演をしてお話をすると、やはり当事者、さらには支援者の方がこの問題は非常に深刻ですというふうに言って私にケースをお伝えくださいます。例えば、小学生の二人が床にはいつくばって勉強をしているとか、スペースがないので壁にプリントを付けて宿題をしているとか。更に深刻なのは、十代の男女ですね、部屋数がないので一緒に寝かせているとか、一室しかないところでお母さんが疲れて帰ってくるともう就寝するので勉強するような空間が全くないとか、そういったような意見もどんどんと上がってきています。
国の方では、いろいろと子供の貧困対策として学習支援を積極的にやっていこうというようなことをなされているんですが、学習支援の前に学習環境がないということが非常に問題だと私は思っているんですね。こういう面からも、やはり住宅の質の向上ですね、こういうことを子供の貧困を考えるのであればやっていかなきゃいけないだろうというふうに思っています。
さらには、シングルマザー、箱の供給だけでいいのかというと、そうではありません。多くのシングルマザーが、当初私は、調査を始めたときは仕事とか安い住宅に飛び付いて移動をしているのかなというふうに思ったのですが、よくよく見ると、シングルマザーというのは、友人、知人を頼って、コミュニティーですね、そこで育児支援をしてもらうとか、さらには子供を転校させたくない、保育所や子供の学校、そのエリアの中で転居をしたいというような要望があるようです。
ですので、良質な箱をどんどん造るというよりは、やはり支援ですね、ケアの部分をセットで提供するようなことをしていかなければシングルマザーの自立はないかなというふうに思っています。
その中で、いろいろと、企業さんは早いので、空き家を活用して社会貢献としてシングルマザーに対していろんな支援をしていこうと。その一つが、シングルマザー向けのシェアハウスというのが最近増えてきているんですね。
企業さんのもくろみは、こうやっていろいろと、シングルマザーが実家に帰って育児支援をしてもらいながら働いているらしいと。それは、都心部であればいいが、そうではない。地方であったり郊外の場合には就労機会そのものがないので、シングルマザーというのは十分に働けていないだろうと。ならば、都心部でもケアを付けて、そして住宅を安定供給して、住まいとケアと一体的に供給することでシングルマザーの就労環境を整備しましょうと。そういうもくろみで企業さんがこういったような支援を始めているんですが、住まいとケアをセットするような仕組みというのはなかなか難しいんですよね。
ケアの部分の費用をどうやって出すかと、介護でも障害福祉でもないのでどうやって出すんだというときに、生活保護はどうかといろいろ皆さん考えたみたいなんですが、生活保護を受けているシングルマザーの方って全体の一割ぐらいなんですね。なので、全く使えないと。
だったらば、一住戸に複数のシングルマザーが一緒に住まっていろいろ助け合うことで就労環境を整備していったらどうだろうというような箱をつくる、まあ仕組みですね、をつくってみよう。もう一つはケアですね。保育施設をセットする、さらには就労の場をセットすることによって、オールインワンでシングルマザーの生活を支えていけないだろうかというような企業さんが増えてまいりました。
これは、私が聞き取りして全国にあるだろうというふうに仮定をした、カウントしたシェアハウスの数です。
事例を少し紹介したいのですが、例えば介護事業所さんが、人材不足を解消するために仕事と保育とシェアハウスをセットで提供していくというような仕組みを提供しているところもあります。こんなことをして何がもうかるんですかという話をしたら、人材不足が非常に深刻で、介護業界の、リクルートにすごくお金が掛かる、それをこういったような社会貢献に回すことでシングルマザーの人材が確保でき、そして広告料も安くなるというような事業モデルのようですが、こういうことをやっているような企業さんもいらっしゃいます。
そしてもう一つは、こういった複合施設ですね、一階に小規模保育園を併設し、そしてもう一つは、就労の場として洗濯代行店をセットして、二階、三階をシングルマザー向けのシェアハウスにするというような事例なんかも出てきています。最近では、むしろ箱だけを提供するというよりかは、こういったような仕組みですね、住宅と仕組みをセットで提供するような企業さんの事業モデルが増えてきているんですが、こういったことに救われるようなシングルマザーさんもたくさんいらっしゃいます。
インタビューをすると、なぜシェアハウスに来たのかというと、制度が全く使えなかったからということと、さらには、施設に入居を希望したけれども、あなたは入れませんというふうに断られた、だからシェアハウスに流れてきているというような声もたくさんあります。
もう一つ、こういったような事業者さん、いろいろともくろみは、もうかるとかいろいろあるんですけれども、せっかくこうやってシングルマザー向けに住宅を供給したいというふうに集まってくださった方に、やはりシングルマザーとはどういう特徴を持っているのかとかどういう制度が使えるのかとか、そういうことを知ってほしいということで、私の方では全国会議というのを企画しまして、全国の、シングルマザーに住宅を提供してもいいよというような事業者さんたちに対してこういったような会議をして知識を付けてもらうような機会をこの度設けて、前回も一回やったんですけれども、こういうことをやっていこうというふうに思っているわけです。
国は空き家をどんどん活用していくというふうに決めたと。ならば、やはりどうやって優良な不動産業者さんたちを集めて、そして一緒に、共に成長していくかということを考えなきゃいけないかなと他方で思っているところです。
済みません、時間が延びていますが、最後にまとめなんですけれども、まず、いろんな事業者さんたちがシングルマザー向けに住宅を提供しますよというふうにやっているんですけれども、それは民間が、国が全く住宅支援がないというところにビジネスの余地をつくっているだけであって、やはり母子世帯の居住貧困というのは国の施策が足りていないから起こっている問題だということをちゃんと直視をして住宅整備をしていく必要があるだろうなというふうに思っています。一つは、もう直接供給をやめているので、家賃補助の充実というのは重要かなというふうに思っています。
もう一つは、繰り返しになるんですが、単なる箱ではなくて、シングルマザーの就労環境を整備するためには、住宅だけではなくて、いろんなものをセットで提供できる仕組みが非常に重要だということですね。そのためには、不動産業者だけではなくて、NPOであるとか行政、もちろん様々な業界が手を組んでいろいろと知恵を出していかなきゃいけないというふうに思います。
そして最後に、母子世帯や子供たちを孤立させない住宅、町づくり、こういうことに私は期待をしたいなというふうに思っているんですが、やはり地域に様々なケアの、市場によらないケアの拠点がたくさんつくられることによって、シングルマザーの孤立を防いで、虐待児童なんかも早期に発見ができて救われるのではないかと、こういうような視点でいろいろと研究をしているところです。
済みません、時間が長くなりましたが、ありがとうございました。