黒田東彦の発言 (財政金融委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○参考人(黒田東彦君) 今おっしゃった点は、国が国債という政府の債務証書を発行して、最終的に民間の貯蓄でファイナンスされるという形で民間の資産、金融資産となるということはそのとおりであります。ただ、そのことは、例えば民間同士で金融機関を通じて貸した、借りたという場合も全く同じでして、何かそこに特別な、それ自体として経済を刺激するとか拡大するとかいう意味はないわけでして、あくまでもそれが、政府が公共事業をするとか、あるいは減税に使うということを通じて経済が拡大すれば、新たな貯蓄、新たな金融資産保有という形で民間がそれをファイナンスする可能性はあるわけです。
ただ、それはあくまでも乗数効果の話でありまして、経済の動向、例えば経済がまさにフル操業で完全雇用というときに政府が公共事業を拡大するということは、すごくむしろ民間の設備投資を縮小させる、クラウディングアウトということですけれども、そういうことですので、あくまでも政府が国債を発行してそれがどういう形でファイナンスされ、あるいはそれが経済にどういう影響を与えるかということは、経済の実態というか、そのときの状況を踏まえて言わないといけないのではないかと。
ですから、恒等式で、こっちが借りるとこっちが貸したと、債務は資産だということはそれはそのとおりなんですけれども、それ自体として何か特殊に経済にプラスになる意味があるということはないと思います。