黒田東彦の発言 (財政金融委員会)

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○参考人(黒田東彦君) 確かに、一九七一年のニクソン・ショックで米国はドルの金兌換を停止したわけですね。戦後の国際通貨体制というのは、俗に金ドル本位制だと言われるように、ドルは金との兌換をする、各国通貨はドルとの間で固定相場を維持すると、こういう形で維持されてきたわけですが、ドル兌換が停止されて、七一年の年末にスミソニアン合意ができましたけど、そのときも米国は金兌換を受け入れなかったわけですね。
 ですから、その後、金の価格は大きく上昇したわけですし、御指摘のようなドルの下落あるいはインフレというものが起こったことは事実なんですけれども、その後の状況を見ますと、特に一九九〇年代に入って物価は非常に安定して、これはグリーンスパン議長の下でということもありましょうし、また、御指摘の点でいいますと、九〇年代はアメリカ経済が、ITとかその他いろいろなIT関係の情報産業が非常に盛り返してアメリカ経済自体が非常に強くなったところでありまして、一方で金融政策でインフレを抑制するという形を取り、他方で米国の経済の潜在成長率もむしろ上昇したと言われているわけですから、そういう中でドルの対外価値も比較的安定していたということだと思いますので、御指摘の点もそのとおりだと思いますし、今や実は世界の外貨準備の大半がやはりドルでして、ドルが国際通貨として果たしている役割はむしろ大きくなっているわけであります。
 それの背景には、やはり米国の物価が安定しているということと、一方で、米国の経済自身が製造業でなくて非製造業で非常に大きく成長して拡大したということがあるのではないかと思います。

発言情報

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発言者: 黒田東彦

speaker_id: 19167

日付: 2019-05-09

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会