風間直樹の発言 (財政金融委員会)

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○風間直樹君 よろしくお願いします。
 今日は、日本の金融機関で保有残高が拡大しているCLOと言われるローン担保証券について、マーケットの概況と各金融機関の保有状況等を中心にお尋ねをします。
 ゴールデンウイークの十連休が明けまして、報道テレビ番組等で、新しい令和の時代の日本のマーケットがどうなっていくのかという特集番組を随分やっていました。私も連休明け、そういった番組を見ていたんですが、その中に非常に興味深い番組がありました。NHKの番組でしたけれども、あるイギリスの機関投資家が、連休明けの日本マーケットに対して空売りをすべく、連休直前にこの空売りの発注をしていたと。で、連休が明けてどうなったかと、そういうドキュメンタリータッチの番組をやっていました。
 私は、面白いことをする機関投資家がイギリスにいるものだなと思って、ちょっと笑みを浮かべながらその番組を見ていたんですが、番組を見進めるうちに、これはひょっとすると容易ならざる事態になるのかもしれないというふうに認識が少し変わりました。その理由というのがこのCLOなんです。
 この機関投資家が東京にやってきまして、有楽町かいわいを歩いている様子が番組で映し出されていたんですが、そのバック、背景にあったのが農林中金、どうやらこの機関投資家、イギリス人の方のようですけれども、この方が農林中金のこのCLOを担当する部署の責任者に会いに行って面談をした、そんな様子もテレビで放映されておりました。
 私も今回、このCLOという商品初めて知ったんですが、こちらの配付資料にありますように、これは野村証券のウエブサイトからの引用ですけれども、CLOは、和訳はローン担保証券と。資産担保証券の一種である。金融機関が事業会社などに対して貸し出している貸付債権、ローンを証券化したもので、ローンの元利金を担保にして発行される債券のことをいうと。金融機関にとっては、元来流動性の劣る貸出資産をローンより市場性の高い債券の形態にすることができるので、より機動的に資金を調達することができるというメリットがある。実際には、金融機関がローンを特別目的会社に譲渡し、特別目的会社が債券を組成し、投資家がこれを購入する。そして、ローンからの元利金を投資家が受け取るという仕組みが一般的であると、こういう説明がなされています。
 これ、今後のマーケットの状況によってはちょっと注意が必要な事態になる可能性があるのは、世界中で発行されているこのCLOの最大の買手が農林中金だということ。後で詳しくお尋ねをしますが、報道等によりますと、農林中金の今運用資産が約六十三兆円あると言われているんですが、その一割に当たる六兆八千億円をこのCLOで運用しているというふうに言われております。また、全世界で発行されているCLOの発行残高に対して農林中金が保有している割合が約二三%と言われていますので、相当、このCLOの発行会社にしてみると農林中金は最大のお客さんということになると思います。
 この辺の事情は、私もいろいろ資料を調べた中で、今年二月十九日付けのウォール・ストリート・ジャーナルの日本版が非常に詳しく、農林中金に密着したレポートを出しています。これを読みますと、去年、アメリカのマーケット、十月から十二月にかけてかなり下落をし、クリスマスイブには暴落をしましたが、明けて今年の一月、アメリカ国内の資金の借り手企業が厳しい状況に置かれた時期が数週間あったと。そのときに投資不適格級企業向けの市場の一部に問題が生じていた。まあ資金繰りができなかったということですね。そこに救世主として現れたのが日本の農林中金だという、こういう書き方でこの記事が始まっています。
 こんなフレーズがありまして私はちょっと驚いたんですが、農林中金のCLO市場での影響力の大きさは、不在時、農林中金の不在時に痛感させられる。事情に詳しい複数の関係者によると、提案中の新たなCLO発行案件について農林中金が大口購入を検討していた間、市場は休止状態に陥った。農林中金が交渉の席に着くとようやく市場が動き始め、CLOの大規模発行が進んだという。農林中金はこれに対してコメントを差し控えるとしたともあります。
 こうした記事を読んでいますとちょっとあるイメージが浮かぶんですが、どうも農林中金というのは、世界のこのCLO発行マーケットにおいて、日本の国債発行市場における日銀のような存在に近づいていると。保有残高にしても非常に割合が大きいですし、こういう中で、もしこのCLOという商品に万一のことがあった場合、果たして農林中金の財務は大丈夫かと。農林中金の場合は、御案内のとおり国内の各地域の農協、JAから上がってくる資金を一括して運用している組織ですので、ここに万一のことがあれば国内の各地JAにも甚大な影響が及ぶということだろうと思います。
 そこで、質問に入りたいと思うんですけれども、まず、これ、金融庁の事務方で結構ですが、このCLOのマーケットの規模がどの程度なのか、また各国別の保有状況はどれぐらいか、教えていただければと思います。

発言情報

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発言者: 風間直樹

speaker_id: 23335

日付: 2019-05-14

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会