伊藤孝恵の発言 (東日本大震災復興特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○伊藤孝恵君 イギリスには孤独担当大臣というポストがございますけれども、復興大臣かつ孤独担当大臣、そういったことで是非前向きに取り組んでいただければというふうに思います。
今のお話をお伺いしていまして、やはり出ていきたくない人は出ていきたくないんですよね。だから、自分で出かけていくか、ないし出てきたくなるような仕組み、そういったものをつくる必要があるなというふうに思う中で、昨年七月十一日の本委員会、参考人質疑で御意見を伺いました。
東北大学災害科学国際研究所の佐藤大介先生がお話しされたのがすごく興味深くて、古文書などのレスキュー事業、被災した歴史資料を保全する作業、そのボランティアに、力仕事なんかはできない高齢者や女性、被災者自身が参加することで、それが一つの社会参加の場となってコミュニティーになるという話。そこで、自分はふるさとの歴史をつくっているんだ、歴史を救っているんだというやりがいですとか、議論をしたり相互に交流したりしながらふるさとの歴史を掘り起こすことで地域への理解を深める時間になる、それが心の復興につながっているというお話には、なるほどというふうに思いました。
今日お配りしております資料の、資料五になりますけれども、写真を見ていただきますと、これ、専門家の方から指導を受けた市民ボランティアの方々ですけれども、女性の姿があったり地域の高齢者の方々の姿があったりします。一生懸命こういったボランティアをすることで、出ていらっしゃい、何か演芸会があるよ、出ていらっしゃい、健康診断やるからねではなかなか出ていかない方たちも、自分たちが自分たちにできるこういった災害ボランティアがあるというようなことで出てきていらっしゃるそうです。
資料六については、今度は大学生によるレスキューの写真になります。これ、今回、文化財保護法改正でも求められていた地域の歴史、文化を活用できる人員を育てる、そういった役割も果たしている。コミュニティーをつくり、そして地域を愛す心をつくり、かつ、地域の歴史を保全する、そういった人材も育てているという、そういった資料になります。
こういう活動をしている方、今全国にたくさんいらっしゃいまして、というか徐々に広がってきておりまして、資料二、今全国にあります史料ネット、歴史資料救済を組織連携して活動されている。
この佐藤先生という方は、NPO法人宮城歴史資料保全ネットワークの事務局長でいらっしゃるんですけれども、実際に震災の際には、資料三の宮城歴史資料保全ネットワークが行った被災古文書レスキューのこれ詳細が書いてございます。
資料四、非常に興味深いこれは歴史資料になるというふうに思いますけれども、割と明治の災害、それから昭和に入っての災害なんというのは文字で見ることあるんですけど、これまさに江戸時代の仙台藩の史料でございます。宮城県沖地震、それから大洪水のことを記した史料です。
これ、こういう古文書は今全国におよそ二十億点あるというふうに言われています。地域社会にこれほど古文書が残っている国というのはほかにないそうです。この日本の社会が文書のやり取りを前提にして政治や社会を運営してきたことに加え、その時代に生きてきた人たちも自らの生活を豊かにするために文字を使いこなして、こういった文化的な生活をしてきたということなんだそうです。
ただ、自治体の予算とか専門職員の不足があるので、大半の古文書には公的な保護が行き届いて今おりません。ですから、災害によってこういった地元の史料、貴重な史料というのは一挙に失われる、そういったことも間々起きております。これが重要か重要でないかという観点ではなくて、何が重要かというのは時代によって変わるわけです。地域にとって大事だったかもしれない史料を私たちが今保全しなければ、未来の人たちがこれを調べることというのはできないわけです。
今日は文化庁にも来ていただいております。中岡次長、ありがとうございます。
今、未指定文化財を保護するための具体的な取組の法的位置付けというのがないように思いますけれども、それについて検討をしたことというのはあるんでしょうか。