安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君)(続) 消費税率引上げに際して、所得の低い方々への支援策についてお尋ねがありました。
御指摘について、まず、軽減税率制度は、ほぼ全ての人が毎日購入している飲食料品等の税率を八%に据え置くことにより、消費税の逆進性を緩和しつつ、買物の都度、痛税感の緩和を実感できるという利点があることから、低所得者への配慮として実施することとしたものであります。
プレミアム付き商品券については、所得の低い方々や小さな乳幼児のいる子育て世帯に対して、税率引上げ直後に生じる負担増などによる消費への影響を緩和するために実施するものです。
このほか、教育無償化や低年金者への給付等の社会保障の充実策を実施することも総合的に勘案すれば、政策全体として、所得の低い世帯に手厚く、逆進性に対して十分な緩和策になるものと考えています。
なお、ポイント還元が富裕層への優遇であり、地域の小売店に恩恵がないとの御指摘については、第一に、誰でも簡単に加入できるプリペイドカードもポイント還元の対象とし、クレジットカードを持たない幅広い方々を支援します。また、必要な端末を負担なく導入できるようにするなど、中小・小規模事業者の皆さんが利用しやすい環境を整えます。
今回のポイント還元は、中小企業に支援対象を限定し、消費税増税の下でも売上げを伸ばすことで、その従業員の方々まで幅広く恩恵が行き渡ることが期待され、富裕層優遇との御指摘は当たらないと考えています。
また、御指摘の給付付き税額控除は、所得が低い方に焦点を絞った支援ができるといった利点はあるものの、消費税そのものの負担が直接軽減されるものではなく、消費者にとって痛税感の緩和の実感につながらないという問題、所得や資産の把握が難しいといった問題等があるものと承知しており、消費税率引上げに伴う低所得者対策としては実施することは考えておりません。
軽減税率制度についてお尋ねがありました。
軽減税率制度は、先ほども申し述べたとおり、低所得者への配慮として実施することとしたものです。既に制度が導入されている欧州諸国においては、適用税率の線引きの問題が取り上げられるケースもありましたが、それを乗り越え、制度として定着し、円滑に運営されていると承知をしております。
我が国においても、こうした諸外国の例も参考にしながら、政府を挙げて軽減税率制度の周知、広報に全力を尽くしていくことで、多くの方々に御理解をいただき、円滑に実施できるようにしてまいります。
日米同盟の在り方についてお尋ねがありました。
米国は我が国の唯一の同盟国であり、私とトランプ大統領との強固な信頼関係の下、日米同盟はかつてないほど盤石です。この同盟の基盤を維持していくためには、お互いの不断の努力が必要です。
日本の外交・安全保障の基軸である日米同盟を平和安全法制に基づく取組等を通じて更に強化していくとともに、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、互いに緊密に協力し、地域や世界の平和と繁栄に貢献してまいります。
日韓関係についてお尋ねがありました。
旧朝鮮半島出身労働者の問題を始め、これまで日韓両国が築き上げてきた関係の前提すら否定するような動きが続いていることは大変遺憾です。政府としては、国際法に基づき毅然として対応していく考えであり、我が国の一貫した立場に基づき、主張すべきは主張し、韓国側に適切な対応を求めていきます。
その上で、今般の施政方針演説では、非難合戦のようになることは適切ではないと考え、韓国についての言及は北朝鮮問題に関する連携のみにとどめました。二月末に予定される第二回米朝首脳会談に向け、米国、韓国と緊密に連携してまいります。
なお、韓国軍艦によるレーダー照射事案等については、専門的、技術的観点から防衛当局間で協議が行われたところであり、この事案等に関する認識及び今後の対応については、これまで岩屋防衛大臣や防衛省が累次明らかにしているとおりであります。
北方領土問題についてお尋ねがありました。
北方領土は、我が国が主権を有する島々です。この立場に変わりはありません。
日ロ間では、これまで多くの諸文書や諸合意が作成されてきており、これらの諸文書や諸合意を踏まえた交渉を行ってきています。
その中でも、一九五六年の日ソ共同宣言は、両国の立法府が承認し、両国が批准した唯一の文書であり、現在も効力を有しています。一九五六年の共同宣言の第九項は、平和条約交渉が継続されること及び平和条約締結後に歯舞群島、色丹島が日本に引き渡されることを規定しています。
従来から政府が説明してきているとおり、日本側は、ここに言う平和条約交渉の対象は四島の帰属の問題であるとの一貫した立場です。
いずれにせよ、政府として、領土問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針の下、引き続き粘り強く交渉してまいります。
平和条約は、日本側にとってもロシア側にとっても受入れ可能なものでなければならないわけであります。戦後七十年以上残された課題であり、ロシアとの交渉は容易ではありませんが、政府としては交渉に悪影響を与えない範囲内で国民の皆様への説明責任を最大限果たしてまいります。
鉄道における災害対策についてお尋ねがありました。
集中豪雨、地震、台風など、昨年の自然災害は鉄道にも甚大な被害を及ぼしました。私たちの生活や経済活動に欠かせない交通インフラである鉄道が災害時においてもその機能を維持できるよう、平時から万全の備えを行うことが重要です。
このため、昨年、インフラ総点検を行い、その結果を踏まえ、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策を取りまとめ、必要となる経費を本年度補正予算及び来年度予算にも計上しているところです。
鉄道については、河川橋梁の流失対策や斜面からの土砂防止対策などを三年間集中で着実に実施し、災害に強い国づくり、国土強靱化を進めてまいります。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣根本匠君登壇、拍手〕