安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 森本真治議員にお答えをいたします。
アベノミクスの成果についてお尋ねがありました。
地方消費税収については、国内取引に係る譲渡割だけでなく輸入取引に係る貨物割も合わせた税収全体で見ることが消費の動向を把握する上で適切であり、税収全体では増収傾向にあります。
また、消費の動向を見ると、二〇一四年四月の消費税率八%への引上げにより大きな駆け込み需要と反動減が生じ、景気の回復力が弱まることとなったものの、その後のアベノミクスの取組により、GDPベースで見て、二〇一六年後半以降、増加傾向で推移しています。
消費者の意識については、御指摘の消費者態度指数は弱含んでいるものの、景気ウオッチャー調査では二月の現状判断DIが前月から上昇するなど、一概に悪化している状況ではありません。
その上で、消費を取り巻く環境を見ると、二〇一二年から二〇一八年までの六年間で、生産年齢人口が五百万人減少する中にあっても就業者数は三百八十万人増加し、景気回復により仕事が増加したことにより、正社員の有効求人倍率は調査開始以来最高の水準となり、正規雇用者数も百三十一万人増加、賃上げも、連合の調査によれば、五年連続で今世紀に入って最高水準の賃上げが実現し、中小企業の賃上げは過去二十年で最高となるなど、確実に経済の好循環が生まれています。
また、この春、高校、大学を卒業される方々の十二月時点の就職内定率は過去最高の水準となるなど、雇用・所得環境の改善が進んでおり、消費は引き続き持ち直しが続くことが期待されます。
今後も、引き続き、経済最優先で、通商問題の動向、中国経済の先行きなど海外経済の不確実性に十分留意しつつ、経済運営に万全を期してまいります。
軽減税率制度やポイント還元施策、税制における再分配機能についてお尋ねがありました。
軽減税率制度は、ほぼ全ての人が毎日購入している食料品等の税率を八%に据え置くことにより、買物の都度、痛税感の緩和を実感できるとともに、低所得者ほど収入に占める消費税負担の割合が高いという、いわゆる消費税の逆進性を緩和できるという利点があることから低所得者への配慮として実施するものであり、高所得者優遇との御指摘は当たりません。
また、ポイント還元については、誰でも簡単に加入できるプリペイドカードなど多様な選択肢を用意することで、クレジットカードを持たない方々も含め、幅広い消費者がポイント還元のメリットを受けられるようにすることから、高所得者優遇との御指摘は当たりません。
また、税制の在り方については、これまで、再分配機能の回復を図るため、所得税及び相続税の最高税率の引上げ、所得税の基礎控除の見直し等の施策を講じてきたところであり、まずは、こうした改正の効果をよく見極めてまいります。
景気動向について御質問がありました。
一月の景気動向指数は前月から二・七ポイントの低下となりましたが、景気動向指数では、構成する各経済指標の結果をそのまま指数化するため、本来であれば景気の基調とは分けて考えた方がよい一時的な要因もそのまま指数に反映されることには注意が必要です。
その上で、景気動向については、雇用・所得環境の改善が続く中で民需の増加に支えられた成長となっており、これまでの月例経済報告では景気は緩やかな回復が続いていると判断しているところであり、アベノミクスが失敗、破綻しているという御指摘は当たりません。
ただし、通商問題の動向や中国経済の先行き等には留意する必要があるのは事実であり、そういった点も踏まえて、経済運営には万全を期してまいります。
また、十月の消費税率の一〇%への引上げに当たっては、前回の反省の上に、いただいた消費税を全て還元する規模の十二分な対策を講じ、景気の回復軌道を確かなものとしてまいります。
なお、来年度の政府経済見通しにおいては、こうした消費税率引上げに対応した各種政策の効果も相まって、引き続き雇用・所得環境の改善が続き、内需を中心とした景気回復を見込んでいるところであります。
災害復旧復興のための人手不足についてお尋ねがありました。
建設業の現場の状況については、全国的に見れば人手はおおむね確保できる状況にありますが、大規模な災害からの復旧復興工事が続いている中国地方や北海道地方などにおいては人手不足感が強くなっていると認識しております。
足下では人手不足による災害復旧への影響は落ち着いている状況にあると認識しておりますが、災害からの復旧復興を着実に進めるためには、事業の円滑な施工確保を図ることが極めて重要であり、今後の復旧復興事業の施工状況を注視しつつ、最新の労務単価など被災地の実情を反映した適正な予定価格の設定や、地域外からの労働者確保に要する費用の積算への反映を通じ、建設業従事者へ適切な賃金支払を行うなど、人材確保に必要な環境整備をしっかり行ってまいります。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣石田真敏君登壇、拍手〕