行田邦子の発言 (本会議)
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○行田邦子君 日本維新の会・希望の党の行田邦子です。
私は、会派を代表して、平成三十一年度地方財政計画及び地方税法等の一部を改正する法律案外三法案について質問いたします。
日本維新の会・希望の党は、統治機構改革による完全な地方自治を実現し、東京一極集中ではなく、多極分散型の成長する国家の実現を目指しています。しかしながら、現行憲法においては、地方自治について僅か四か条しか規定されておらず、しかも抽象的な記述にとどまっているにすぎません。
そこで、私ども希望の党は、地方自治の本旨を明確化、具体化し、地方自治体が課税自主権を有することを特記した具体的な憲法改正条文案を提案しています。
このことを踏まえて質問に入ります。
まず、法案の中身の前に、税制の国会審議の在り方について伺います。
税制に限らず多くの制度は、まず全体の制度設計を考えて、そして国と地方とで役割分担を配分しています。したがって、自民党、公明党が毎年出している税制改正大綱や政府税制調査会の答申も、国税と地方税とを一体とした内容となっています。
ところが、国会における法案審議は、国税は財政金融委員会、地方税は総務委員会と別々に行われています。このようなやり方は、税制全体の整合性、合理性、効率性を審議するには不適切ではないでしょうか。例えば、今回も、自動車関係諸税の一体的な改正は、国税、地方税に分かれているため、ばらばらに審議することになります。
総理に質問します。税は国の根幹そのものです。国会において税制全体の議論ができるよう、税法の改正については国税と地方税を合わせた一括法案として提出すべきと考えますが、どのようにお考えでしょうか。
今回の法律案は、今年十月一日の消費税増税について所与のものとしていますが、消費税増税に反対であることを改めて強調します。
理由は、過去二回の増税の失敗を繰り返すおそれがあるからです。現在の日本経済は、デフレ基調から回復しつつあるものの、完全に脱却したとは言えません。
平成二十六年十一月十八日、一回目の消費税増税延期の際、安倍総理は記者会見で、GDP速報が発表されました、残念ながら成長軌道には戻ってはいませんと発言されています。さらに、平成二十八年六月一日、二回目の消費税増税延期の際の記者会見では、世界経済はこの一年余りの間に想像を超えるスピードで変化し不透明感を増しています、最大の懸念は中国などの新興国経済に陰りが見えることですと総理は発言されています。
現在の世界及び日本の経済状況は、米中の貿易戦争、日本経済の減速など、予断を許さない状況にあります。過去二回の消費税増税延期発表時と状況が非常に似てきています。
総理に質問します。過去二回の消費税増税の失敗を繰り返すことはないと、いかなる根拠を持ってお考えなのでしょうか。
地方税源の偏在の是正について伺います。
本法案では、法人事業税の一部を国税化して特別法人事業税とし、特別法人事業譲与税の形で偏在是正するものとしています。偏在の是正が必要であることは言うまでもありませんが、このような地方税を国税化する手法は、地方分権の方向性に真っ向から逆行するのではないでしょうか。
もし、今回のような制度が許されるのなら、次は固定資産税、その次は住民税と、地方間で偏在があるものは何でも国税化して再配分することも可能となり、地方税の存在意義そのものを否定することとなります。
地方税源の偏在を是正するのであれば、税収が不安定で税源が偏在している法人住民税や法人事業税は国税にシフトさせて、税源の偏在性が低い消費税を地方税とすべきと考えます。まさに、かつて総務省が主張していた税源交換です。社会保障と税の一体改革で消費税は社会保障の財源とすることになっているのは重々承知していますが、地方税源の偏在を是正するのであれば、消費税の地方税化を含む税源の大転換が必要と考えますが、総理の御認識を伺います。
地方間の偏在が少ない産業の一つにパチンコが挙げられます。
パチンコに関しては、消費税導入前は、地方税の娯楽施設利用税として、パチンコ一台につき月額二百八十円が課税されていました。パチンコ産業の売上げ規模は年間約二十兆円ですので、売上額の一%に課税しても、年間約二千億円の税収が見込まれます。これを国税ではなく地方税とすれば、地方税源の偏在是正にも貢献します。地方税としてのパチンコ税の創設について、総理のお考えをお聞かせください。
このようなパチンコ税を創設するには、現在、風俗営業として認められているパチンコという存在と正面から向き合う必要があります。そもそも、パチンコは風俗営業なのでしょうか。パチンコを風営法の下ではなく、パチンコ業法を新たに制定し、その下に置く方がパチンコという存在の実態に即した規制が行えるのではないでしょうか。様々な圧力やしがらみを物ともしない安倍一強の突破力に期待します。パチンコ業法制定について、総理はいかがお考えでしょうか。
ふるさと納税について質問します。
今回の地方税法改正案では、ふるさと納税の特例控除対象寄附金とされる基準は総務大臣が定め、対象となるには総務大臣の指定を受けなければならないとされています。これでは、事実上の個別認可制度ではないですか。地方自治体の自主性、主体性を否定し、創意工夫や良い意味での競争関係を封殺する立法ではないかと考えますが、総務大臣の御認識をお聞かせください。
さらに、指定を受けられなかった場合又は指定を取り消された場合、地方自治体はいかなる手段で争うことができるのか、例えば、国地方係争処理委員会や行政不服審査法の手続によることが可能なのか、総務大臣、お答え願います。
真の地方自治を実現するには、住民にどのような地方税を納めてもらい、それを何に使うのかは、地方自治体の自己決定、自己責任でなされるべきです。
しかしながら、現行の地方税法は、課税客体、課税標準等の細部に至るまで規定されており、地方自治体が自主的に定めることができるのは、制限税率の範囲内での超過課税などに限られています。地方税法の見直しを行い、制限税率の定めの廃止や、法定外税を創設する際の総務大臣の同意制度の廃止など、地方自治体の課税自主権を強化すべきと考えますが、総理のお考えをお聞かせください。
日本の成長は地方の活性化によって生み出すべきものであると確信しています。私たち日本維新の会・希望の党は、中央集権的で画一的な社会を脱し、多極分散型の成長する国家の実現に努めてまいりますことを改めて申し上げまして、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕