安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 行田邦子議員にお答えをいたします。
税制の国会審議の在り方についてお尋ねがありました。
国会における法案の付託先や委員会の所管など、委員会審議の在り方については、国会でお決めになる事柄であり、政府としてコメントすることは差し控えますが、近年では、財務省が所管する所得税法等の改正法案と総務省が所管する地方税制に関する改正法案等をそれぞれ国会に提出させていただき、所管する財政金融委員会と総務委員会で御審議をいただいているものと承知をしています。
消費税率の引上げについてお尋ねがありました。
二〇一四年十一月の消費税率引上げの延期については、消費税率八%への引上げによって個人消費が大きく落ち込む中で、経済再生、デフレ脱却を確かなものにするため、延期を判断したものであります。
また、二〇一六年六月の消費税率引上げの延期については、景気は回復基調にあったものの、アジア新興国や資源国の経済の減速など、世界経済が様々なリスクに直面し、内需が腰折れしかねない状況となっており、こうしたリスクに対する国際的な共通認識の下、経済再生、デフレ脱却に万全を期すべきであったことから、経済対策の策定とともに延期を判断しました。
これらに対し、現在は、通商問題の動向、中国経済の先行き等によるリスクに留意する必要がありますが、世界経済全体としては緩やかな回復を続けているとの認識に変わりはなく、我が国経済も、雇用・所得環境の改善を背景に、経済の好循環が着実に回り始めていると認識しています。
今回の消費税率引上げについては、前回の八%への引上げの際に耐久財を中心に駆け込み需要と反動減といった大きな需要変動が生じた経験を踏まえ、あらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応することとしており、いただいた消費税を全て還元する規模の十二分な対策を講じ、景気の回復軌道を確かなものとしてまいります。
地方税の偏在是正と税源交換についてお尋ねがありました。
地方自治の強化のためには、自らの財源である地方税によって財政運営を行うことが理想であり、地方税の充実確保を図りつつ、偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築に取り組むことが重要であると考えています。
今般の偏在是正措置はこうした観点から講じるものであり、新たに創設される特別法人事業税の税収の全額は、譲与税として客観的な基準に基づき地方団体に再配分される仕組みであり、実質的な地方税源であることから、地方分権の方向性に逆行するとは考えておりません。
一方、消費税は、社会保障・税一体改革において、引上げ分の税収について全額社会保障財源化されるとともに、年金、医療、介護、子育てといった社会保障における役割分担に応じて国と地方に配分することとされました。
消費税が、このように国、地方それぞれの社会保障の財源とされていることを踏まえれば、地方法人課税と消費税の税源交換という御提案については慎重な検討が必要と考えております。
地方税としてのパチンコ税の創設についてお尋ねがありました。
パチンコに対しては、かつて地方税である娯楽施設利用税の対象として課税していましたが、平成元年の消費税導入の際に個別間接税見直しの一環として廃止された経緯があります。また、平成九年度には地方税としての地方消費税も創設されたところです。
こうした廃止の経緯や地方消費税拡充の流れを踏まえれば、地方税としてパチンコ税の創設という御提案については慎重に検討すべきものと考えています。
パチンコ営業の規制についてお尋ねがありました。
パチンコ営業については、その態様によっては、客の射幸心を著しくそそるなど、善良の風俗と清浄な風俗環境を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあるため、風俗営業の一つとして風営適正化法に基づき実態に即した必要な規制が行われているところです。このため、新たに御指摘の特別法を制定する必要はないものと認識しています。
地方自治体の課税自主権についてお尋ねがありました。
地方税法では、国民の租税負担、国と地方の税源の配分、地方団体間の課税権の調整等の観点から、地方税制の基本的な部分を法律で規定する一方、法定外税の創設や超過課税を地方団体の判断で行うことを可能としており、地方団体がこうした課税自主権を活用していくことは、地方分権の観点から望ましいと考えております。
これまでも、地方分権を推進するため、法定外目的税制度の導入、個人住民税や固定資産税の制限税率の廃止などを通じて、自由度の拡大を図ってきたところです。
御指摘の制限税率や法定外税の同意制度などの現行の仕組みは、先ほどの地方税法の趣旨から必要なものと考えていますが、政府としては、課税自主権の一層の活用が進むよう、引き続き地方団体への必要な支援を行ってまいります。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣石田真敏君登壇、拍手〕