行田邦子の発言 (本会議)
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○行田邦子君 日本維新の会・希望の党の行田邦子です。
私は、会派を代表して、地方税法等の一部を改正する法律案、そして特別法人事業税及び特別法人事業譲与税に関する法律案については反対の立場から、森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律案、そして地方交付税法等の一部を改正する法律案については賛成の立場から討論を行います。
日本維新の会・希望の党は、統治機構改革による完全な地方自治を実現し、東京一極集中ではなく、多極分散型の成長する国家の実現を目指しています。また、私ども希望の党は、地方自治の本旨を明確化、具体化し、地方自治体が課税自主権を有することを特記した具体的な憲法改正条文案を提案しています。
このことを踏まえて討論に入ります。
東京一極集中を是正して、地方それぞれの特性を生かし、自主性を持って成長する国へと転換するためには、税源と権限の各地方への大幅な移譲が不可欠です。自治体間格差や税源の偏在の問題は、国が間に挟まるのではなく、地方自治体による水平的な財政調整で行うべきと考えています。
ところが、政府提出の特別法人事業税及び特別法人事業譲与税に関する法律案は、地方税である法人事業税を国が召し上げて国税化した上で地方に配分をし、税源の偏在是正をするものとなっています。しかし、偏在の是正が必要であることは言うまでもありませんが、このような地方税を国税化する手法は、地方の自主性を軽視し、地方分権の方向性に真っ向から逆行しています。
もし、このような制度が許されるのなら、次は固定資産税、その次は住民税と、地方間で偏在があるものは何でも国税化して再配分することも可能となり、地方税の存在意義そのものを否定することとなります。
地方税源の偏在を是正するのであれば、今回のような小手先の改正ではなく、水平的な財政調整をする仕組みをつくる抜本的な改正が必要と考えます。政府法案のような地方税を国税化する手法は、地方の自主性の尊重を主張する私ども日本維新の会・希望の党としては到底賛成できるものではありません。
今回の地方税法改正案では、ふるさと納税の特例控除対象寄附金とされる基準は総務大臣が定め、対象となるには総務大臣の指定を受けなければならないとされています。これでは、事実上の地方自治体に対する個別認可制度の新設です。地方自治体の自主性、主体性を否定し、創意工夫や良い意味での競争関係を封殺し、地方分権に逆らう総務省の露骨な権限強化を目指す立法です。
ふるさと納税という制度は、地方自治体がそれぞれ創意工夫をすることによって発展していくものであり、地方の自主性に任せるべきであって、政府がいろいろ条件を課すべきではありません。このような、国が物事を決めて地方自治体を従わせるという姿勢、考え方は、まさに旧内務省的、旧自治省的、お上意識そのものであり、地方分権という流れに逆行するものです。
そしてまた、政府が一部特定の地方自治体を名指しして、一方的に制度をゆがめていると決め付けた上で、何ら法的根拠がないにもかかわらず、税額控除の対象から外すと恫喝めいたことを言うことは不適切ではないでしょうか。
次に、本法案では、消費税の税率を引き上げるとともに、幼児教育の一部無償化などに使うものとされています。幼児教育の一部無償化は良いことだとは思います。しかし、本法案は、自民党が二〇一七年の衆議院選挙で公約にしたことが発端となっていて、政府としても突然に言い出したものです。それを国は無償化の費用の半分しか負担せず、残る半分を都道府県と市町村に負担させるとしています。これはおかしいことであると指摘します。
確かに、地方自治体は消費税の一〇%への引上げを支持してきました。しかし、それは地方消費税による税の増収を期待してのことです。それを後から国が幼児教育無償化を言い出して、地方に負担を押し付ける。こんなことで本当によいのでしょうか。地方自治体は、地方消費税の一部の使途を国によって幼児教育に限定させられることは望んでいません。地方は、国の権力は強く、従わざるを得ないから従っただけであって、心底から納得はしていないでしょう。どうせ地方自治体は国には逆らえないのだからという中央政府の意識では、国が地方自治体の面従腹背を醸成しているようなものではないでしょうか。
次に、賛成する二本の法案についての討論をいたします。
森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律は、これから進めるべき環境政策の大きな柱として位置付けられます。環境問題が厳しくなってきていることに加えて、戦後に植えられた杉やヒノキが今ちょうど伐採期を迎えている現状を踏まえて、資源の活用と環境の保全という二つの意味で重要です。森林の保護を実際に行うのは市町村であるという実態を踏まえて、森林譲与税の譲与基準が市町村に九割向けられていることも適切であると考えます。
温暖化ガスの排出が問題になる中、国土の三分の二が森林である我が国としては、積極的に森林資源を活用すべきこと、そのための税を創設することは、国民の皆さんからも理解が得られるものと考えます。
地方交付税法等の一部を改正する法律案については、毎年激しさを増す集中豪雨や台風などの自然災害の対策などのために基準財政需要額の算定方法が見直されるなどの一定の改善が見られることを評価しています。
地方再生、そして地方発の国づくりを進める上には、将来的にはより大胆な変革、すなわち権限と財源を地方に移譲し、地方分権を推進すべきであると私ども日本維新の会・希望の党は主張しています。しかしながら、現時点においては、本法案は進めるべきものであると判断をいたしました。
ただし、今回の特別交付税の配賦の際、ふるさと納税に関して総務省に盾を突いた地方自治体に対し露骨にペナルティーを掛けるような運用については、猛省を促したいと思います。
以上、会派日本維新の会・希望の党からの討論といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)