茂木敏充の発言 (本会議)
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○国務大臣(茂木敏充君) 大門議員から、消費税率引上げに関連して御質問いただきました。
まず、可処分所得の増加と増税による景気悪化の懸念についてお答えをいたします。
消費の持続的な拡大のためには、可処分所得の増加、そしてその元となる賃上げが鍵となります。本年の春季労使交渉においても、多くの企業でベースアップが継続し、力強い賃上げの流れが続いていると認識をいたしております。
その上で、今回の消費税率引上げに際しては、税率引上げの使い道を変更し、二%の引上げによる税収のうち半分を教育無償化などで国民に還元をいたします。また、ポイント還元や、低所得者、子育て世帯向けのプレミアム商品券により、期間を限って集中的な消費喚起を行います。さらに、自動車、住宅への支援策については、例えば十月一日以降に軽自動車や中古車を購入する場合や住宅の簡易なリフォームを行う場合なども含めてメリットが生じるよう、きめ細かい税制、予算措置を講じるといった消費の落ち込みや駆け込み需要、反動減を防ぐための万全の対策を講じることとしており、消費税率引上げの影響をしっかりと乗り越えてまいります。
次に、最近の景気動向と増税に関する日本経済への影響についてでありますが、我が国の経済は、中国経済の減速などから輸出の伸びが鈍化し、一部の業種の生産活動やこれに関連する出荷に弱さが続いているものの、雇用・所得環境の改善、高水準の企業収益など、内需を支えるファンダメンタルズはしっかりしていると考えております。
その上で、消費税率の一〇%への引上げは、財政の健全化のみならず、社会保障の充実、安定化、教育無償化を始めとする人づくり革命の実現に不可欠なものであり、法律で定められたとおり、本年十月に現行の八%から一〇%に引き上げる予定であります。
その際、前回引上げ時の経験を生かし、あらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応することとし、既に軽減税率の導入や幼児教育無償化等によって二兆円程度に抑制される経済への影響に対して、これを十二分に乗り越える二・三兆円の予算、税制上の措置など具体的な対策も決定をいたしております。
こうした施策を着実に実行し、また、国際経済の動向にも注視しつつ、今後とも経済運営に万全を期してまいります。
次に、消費税率の引上げに伴う価格設定のガイドラインについてでありますが、我が国においては、消費税が一九八九年に導入されて以降、税率引上げ時に一律一斉に価格が引き上げられるものとの認識が広く定着をしております。実際、二〇一四年の消費税率引上げの際にも、引上げ時に価格が一斉に上昇し、引上げ前後に大きな駆け込み需要、反動減が発生しました。
これに対して、一九六〇年代から七〇年代前半に付加価値税が導入され、税率引上げの経験を積み重ねてきている欧州諸国では、税率引上げに当たり、どのようなタイミングでどのように価格を設定するかは事業者がそれぞれ自由に判断をしております。
こうした我が国の過去の経緯、諸外国の事例を踏まえ、消費税率引上げ前後において事業者はそれぞれの判断によって柔軟な価格設定が行えるように、また消費者は安心して購買ができるようにとの観点から、昨年十一月、御指摘の価格設定ガイドラインを公表したところであります。
一方で、いわゆる便乗値上げには引き続き厳格に対応していきます。インフレであってもデフレであっても、物価の動向やコストの上昇、需要の増加などの合理的な理由のない値上げは厳しく対処してまいります。
こうしたガイドラインの考え方につき、事業者から消費者まで広く周知、広報を行っていくことにより、需要変動の平準化を図ってまいりたいと考えております。さらに、中小事業者の価格転嫁対策にもしっかりと取り組んでまいります。(拍手)
〔国務大臣世耕弘成君登壇、拍手〕