高木かおりの発言 (本会議)
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○高木かおり君 日本維新の会・希望の党の高木かおりです。
会派を代表して、大学等における修学の支援に関する法律案について、賛成の立場から討論いたします。
高等教育の無償化に歩みを進めることは歓迎いたしますが、本法案に賛成するに当たりまして、政府への要求を申し述べておきたいと思います。
まず、本法案の支援措置の財源として、政府は、本年十月一日に予定されている消費税増税に係る増収分を充てるとしていますが、予定どおり消費税率を引き上げるかどうかについては、リーマン・ショック級の出来事がない限りとの留保を付したままです。
教育に関わる大事な施策は、不安定な財源ではなく、安定した財源の下で継続して行われるべきです。外的な要因で増税が見送られたとしてもきちんと修学支援が行えるよう、消費税以外の財源を改革でもって生み出すべきと強く申し上げておきます。
次に、本法案の成立によって支援の対象となる大学、短期大学、高等専門学校、専門学校の選定に当たり、要件は省令で定められることになっており、これからの議論となります。
最近の事例として、外国人留学生約一千四百人の行方が分からなくなった大学がありました。その大学は、定員の定めのない研究生の制度を利用して多くの外国人留学生を集め、満足な教室もないところで授業を行うという悪質なものでした。
私立大学は利益が上がらなければ運営ができないものであるとは思いますが、教育の質をないがしろにしてビジネス至上主義で運営されるような大学までもが本法律の対象となるべきではありません。もとより、本制度によって支援される学生のためにもなりません。この点は、政府に対し、適切な運用がなされるよう強く求めておきます。
また、支援対象となる学生についても、個人要件は省令で定めることになっています。高等学校等が判断することになりますが、判断基準については、ガイドラインを作成するなど一定の基準を定め、学校間で不公平が生ずることがないよう適切な対応を取ることを政府に求めます。
委員会審議におきましては、大学の質の向上について様々な観点から意見を述べさせていただきました。大学の役割も、学術の中心として高い教養と専門的能力を培うとともに、深く真理を探求した新たな知見を創造し、社会の発展に寄与する、あるいはまた人材育成やイノベーションの創出の基礎として我が国の社会や経済を支える、世界が直面する課題解決に貢献するという使命を持っていると考えます。
このように大学の役割や質の向上が大きな課題となっている中、昨年、東京医科大学の入学試験において、女子や二浪以上の受験者に対し点数をマイナスに操作して不利に扱う一方、文部科学省の前局長の子弟などに対しては個別に加点していたことが明るみに出ました。
入学試験に対する公平性、公正性に関わる大きな問題であるだけでなく、私立大学を監督する官庁がその立場を利用して個人的な便宜を図らせるという前代未聞の不祥事が起きていたことは、余りにも信頼を失墜させるものでありました。
大臣は、文部科学省創生実行計画を取りまとめ、第三者的視点も取り入れたコンプライアンスの確保を含む内部統制環境を整備していくとの決意を述べられましたが、このような事件が二度と起こらないよう、大学が本来あるべき姿を逸脱しないよう、実効性のある再発防止策を強く求めます。
次に、賛成の理由について述べさせていただきます。
日本国憲法においては、戦後の焼け跡からの復興を果たすために教育が何よりも重要であると考えたことから、義務教育を無償にすることに踏み切りました。私たちは、このとき義務教育の無償化を憲法において定めたという事実に着目しています。現在は、日本国憲法制定時と比べると国全体が裕福になっておりますが、所得の格差の拡大も進んでおり、相対的貧困という外からは把握しにくい問題が社会の中に隠れています。この問題を放っておくと、将来国家を支える基盤となり得る人材を埋もれさせてしまうことにもなりかねません。
日本維新の会は、国民の教育を受ける権利を尊重し、経済的理由によって教育を受ける機会を奪われてはならないという強い思いから、教育無償化を憲法改正の項目とすることを掲げてまいりました。教育は全て公の性質を有するものであり、経済を成長させ、犯罪を減らし、生きがいのある職業に就くことができるような社会を築くことは、教育が果たすべき役割です。学費は親が負担するものという考え方をする方もおられますが、教育には公の性質を持つという視点を決して忘れるべきではありません。
したがって、幼児教育から高等教育に至るまで、全ての教育は無償であるべきです。全ての国民がその適性に応じてひとしく教育を受けることができるよう、無償化を拡大することを主張いたします。教育は、国家の視点からすれば、将来に対する投資でもあります。教育を充実させることによって個人の人格の完成を進めるとともに、強く成長力のある国家、社会を築いていくことは、人工知能やロボット開発、宇宙開発など、先端技術で世界各国がしのぎを削る現状においては喫緊の課題であります。まさに、教育は国家百年の基礎を築く重要な事業であると言えます。
本法律により、高等教育への給付型奨学金が拡充されるとともに、住民税非課税世帯及びそれに準ずる世帯に対する大学進学へ道が開かれることは、教育無償化への一歩になると考えています。
しかし、まだ支援の対象は非常に限定されています。残念ながら、かねてから問題になっている貧困の連鎖を断ち切るほどの修学支援になっているわけではありません。
我が家は裕福ではないから高等教育は受けられないだろうと幼いうちから進学を諦めてしまうような環境であれば、学習意欲を育むことはできません。将来の日本を担う人材をみすみす失っているのが現在の日本社会です。少子化が進む中で、国の基盤をしっかり維持しようとするのであれば、人材育成に投資することが、あるべき政策のはずです。
私たち日本維新の会は、改めて、完全な教育無償化に進むべきと主張いたします。
高等教育の無償化は、将来の日本を築いていく上で必須の課題であります。教育は個人や個性と深く関わっておりますが、社会全体から見れば、より良い社会は教育の成果によって築かれるものであり、国家の繁栄と国民の幸せの鍵は教育にあります。
以上の理由から、教育無償化を憲法に明記すべきであるということを改めて主張いたしまして、大学等における修学の支援に関する法律案についての賛成討論といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)