安倍晋三の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 石橋通宏議員にお答えをいたします。
 予算委員会の開催についてお尋ねがありました。
 予算委員会を始め、国会の運営については、国会において決定されるものと認識しております。参議院の委員会の開会日時については委員長が定めることとされており、私は指示を出す立場にはありません。
 政府としては、国会より出席を求められれば誠実に対応してまいりたいと考えています。
 我が国の経済情勢と消費税率引上げについてお尋ねがありました。
 足下の我が国の経済は、中国経済の減速などから輸出の伸びが鈍化し、製造業を中心とした生産活動に弱さが続いていますが、雇用・所得環境の改善や高い水準にある企業収益など、内需を支えるファンダメンタルズはしっかりしています。
 今後も、引き続き、経済最優先で、通商問題の動向が世界経済に与える影響に一層注意するとともに、中国経済の先行きなど海外経済の不確実性には十分留意しつつ、経済運営に万全を期してまいります。
 なお、消費税率の引上げについては、全世代型社会保障の構築に向け、少子化対策や社会保障に対する安定財源を確保するためにどうしても必要なものです。これまでも申し上げているとおり、リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り、今年十月に一〇%に引き上げる予定です。
 日米貿易交渉についてお尋ねがありました。
 トランプ大統領のツイートや発言の一つ一つについて、その真意を解釈する立場にはありませんが、御指摘のツイートは、早期合意への期待感を表明したものと認識しています。また、共同記者会見での発言については、米国がTPPから離脱しているという事実関係を述べたものであると理解しています。そのため、これらが抗議すべき内容のものとは考えていません。
 日米間の交渉については、来週、実務者協議が行われることとなっており、まさに具体的な交渉はこれからです。そのため、御指摘のような約束をした事実も全くありません。
 むしろ、日米間で既に約束しているのは昨年九月の日米共同声明です。今後の日米交渉があくまで私とトランプ大統領が合意したこの共同声明に沿って行われることについては、交渉を担当する茂木大臣とライトハイザー通商代表との間でも直接確認しています。
 そして、この共同声明では、農林水産品について、過去の経済連携協定で約束した内容が最大限であるとの大前提を明確に日米で合意をしております。もう一度よくこの合意を確認していただきたいと、このように思います。この点が最大のポイントであり、当然、この合意の上に、今後、農林水産業に携わる皆様の不安なお気持ちにしっかりと寄り添いながら米国と交渉を行ってまいります。
 先般の国後島における丸山穂高議員の言動についてお尋ねがありました。
 御指摘の丸山穂高議員による国後島での言動は、外交交渉によって北方領土問題の解決を目指すとの政府の方針とは全く異なるものです。相互理解の増進を図るという四島交流事業の趣旨に反し、元島民の方々のお気持ちを深く傷つける遺憾極まりないものであったと考えます。
 丸山議員が議員辞職すべきかについては、国会議員である以上、自らの発言については自らが責任を持つべきものであり、政府としてお答えすることは差し控えます。
 児童虐待増加の原因とその分析についてお尋ねがありました。
 児童虐待相談対応件数の増加要因については引き続き分析が必要であると考えていますが、国民や関係機関の児童虐待への意識が高まったことや、警察などの関係機関との連携が強化されたことなども影響しているものではないかと考えています。
 児童虐待の原因の調査研究は重要と考えており、そうした研究活動に対する支援も行ってきたところですが、児童虐待を行った保護者や家庭の状況の分析も含め、児童虐待の防止のために更なる調査研究の充実に努めてまいります。
 保護者支援プログラムについてお尋ねがありました。
 保護者支援プログラムについては、その活用の推進が必要であると考えており、三月の関係閣僚会議においてもその実施に当たっての支援の拡充等を決定しました。
 一方、保護者に対する支援は、個々の状況に応じて他の支援も組み合わせながら効果的に行うことが適当であることから、政府案においては法律上の義務付けとまではしなかったところです。
 今後、修正案で示された方針にのっとり、保護者がプログラムによる支援をより受けやすくするための仕組みを検討してまいります。
 児童相談所の児童福祉司一人当たりの相談件数の法定化についてお尋ねがありました。
 児童福祉司の一人当たりの相談件数については、時期による相談件数の増減幅が大きいことなどから、一律に法定化した件数以下しか担当できないとすることは、機動的な対応が困難になるものと考えております。
 こうした観点から、新プランでは、児童福祉司一人当たり業務量が平均で四十ケース相当となるよう、三千名の児童福祉司を今年度一気に千名増員し、二〇二二年度には五千名体制とすることとしております。これに着実に取り組んでまいります。
 今後、現場の実態を十分踏まえながらこうした体制整備を進め、一人当たりのケース数が過重にならないよう対応してまいります。
 体罰の禁止と懲戒権についてお尋ねがありました。
 体罰は、たとえしつけを目的とするものであっても許されないものです。
 改正案においては、体罰を加えることが、民法上の懲戒権の範囲を超え、許されないものであることを法律上明確化しております。これにより、親権の行使における体罰は一切禁止されることになります。
 また、御指摘の懲戒権については、家族の在り方に関わり、国民の間でも様々な議論があると承知しています。このため、その規定の在り方については、国会における議論等も踏まえながら十分に議論を尽くす必要があり、そのような過程を経ることなく直ちに懲戒権の規定を削除するのは適当ではないと考えています。
 何よりも子供の命を守ることを最優先に、あらゆる手段を尽くし、児童虐待の根絶に向けて総力を挙げてまいります。
 子供の意見表明権を保障する仕組みについてお尋ねがありました。
 現在、一時保護等の子供の家庭復帰など、その支援方針を決める際には、児童相談所は、子供の意向を尊重し、子供の最善の利益の確保に努めることとされています。
 また、本法案の修正案においては、施行後二年を目途として、児童の意見表明権を保障する仕組みの構築について検討を加え、必要な措置を講ずることとされているものと承知しています。
 今後、海外を含む先行事例の研究を行うなど、有識者による検討の場を設け、具体的な仕組みの在り方について検討してまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁いたします。(拍手)
   〔国務大臣根本匠君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 安倍晋三

speaker_id: 26067

日付: 2019-06-05

院: 参議院

会議名: 本会議