安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 伊藤孝恵議員にお答えいたします。
児童福祉司の増員の法的根拠及び新プランでの対応についてお尋ねがありました。
児童福祉司の増員については、今後の虐待相談対応件数の増加やケースの複雑化に応じて、機動的な対応が必要です。
こうした観点から、児童福祉司の配置数については、従来から政令において定めることとしており、政府案においては児童福祉司の具体的な数値を盛り込まなかったところです。また、修正案においても、与野党協議の結果、配置数は盛り込まれず、人口や相談件数、市町村における事務の実施状況を総合的に勘案して定めることとされているものと承知しています。
お尋ねの昨年十二月に策定された新プランについては、現在約三千人の児童福祉司を二〇二二年度には約五千人体制とすることなどを内容としており、今後、このプランや修正案で示された勘案事項に基づいて、着実に児童相談所の体制強化を図ってまいります。
中核市、特別区の児童相談所の設置義務化及び一時保護所の拡充についてお尋ねがありました。
中核市、特別区による児童相談所の設置は、身近な地域で子育て支援から虐待対応までの切れ目ない一貫した対応につながるものであると考えています。一方、人口規模や当該自治体の有する人材などの状況も様々であり、一律に義務化することは適切ではないなどの意見が地方団体等から寄せられています。
こうしたことを踏まえ、政府案においては一律の義務化とはしていません。また、修正案においても、与野党協議の結果、必置義務は盛り込まれなかったものと承知しています。国としては、今後、施設整備や人材確保、育成など、児童相談所の設置に向けた支援を抜本的に拡充してまいります。
設置の見込みについては、既に、児童相談所を設置する方向や、設置する方向で検討中の自治体が数多くあり、こうした取組を通じて児童相談所の設置を推進してまいります。
五年間の支援期間については、施設整備や人材育成、確保などには一定期間が必要であり、五年間の集中支援期間を設定しております。
さらに、三月の関係閣僚会議で決定した抜本的強化において、一時保護所が安心、安全な場となるよう、個別的な対応ができる職員体制の強化や環境整備を促進することとしています。具体的な支援内容については、一時保護所等の現場の実情を踏まえた上で、今後検討してまいります。
転居後の措置解除の制限期間の法的根拠についてお尋ねがありました。
修正案においては、転居前後における措置解除の制限期間を法定化することは盛り込まれていないものと承知していますが、政府としては、仮にこれを具体的に法律で定めた場合は、現場の画一的な対応を招く可能性もあるのではないかと考えています。
転居などに際して子供の安全を確保していくためには、目黒区や野田市の事案も踏まえて、関係機関による支援や保護は切れ目なく継続されることが重要であり、修正案の規定やこれまでの転居前後の引継ぎルールなどにのっとって、適切に対応してまいります。
保護者支援プログラムについてお尋ねがありました。
政府としては、修正案に規定された児童虐待を行った保護者に対する医学的又は心理学的知見に基づく指導について、保護者支援プログラムの活用推進を定めた三月の関係閣僚会議決定に基づき、専門人材の養成や活用方法の周知など、その実効性を確保するための仕組みを構築してまいります。
いわゆる内密出産についてお尋ねがありました。
内密出産制度については、例えばドイツにおいて、予期せぬ妊娠をした妊婦が、妊娠相談所での相談後もなお実名を伏せて出産することを希望する場合に医療機関において実名を伏せて出産できることとし、養子縁組につなぐ制度があると承知しています。
こうした諸外国の制度について厚生労働省において調査研究を実施しているところですが、一般論として、子供の出自を知る権利をどう考えるか、出産後に実親が養育しない子供が増加するのではないかなど、我が国においては多岐にわたる課題があると考えています。
政府としては、予期せぬ妊娠に対応していくため、教育や相談体制の整備などを進めてまいります。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣根本匠君登壇、拍手〕