白眞勲の発言 (本会議)

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○白眞勲君 立憲民主党・民友会・希望の会の白眞勲です。
 早速、会派を代表して質問させていただきます。
 まず、イージス・アショアについて質問いたします。
 一昨日、イージス・アショアの配備地について、秋田県付近の候補地としてほかに適地はなかったという根拠データに九か所もの誤りがあったことが判明しました。とんでもないことであります。政府に対する信頼性が全くなくなってしまったのではないか。地元にイージス・アショアが配備されることで住民の方々がどれだけ不安に感じておられるのか、総理は理解されているのでしょうか。総理の地元である山口県付近の候補地のデータは大丈夫なんでしょうか。総理の明確な答弁を求めます。
 防衛省は、イージス・アショアの取得経費等の総額について、約四千三百八十九億円と見積もっておりますが、この中に弾代は含まれていません。弾がなけりゃ意味ないじゃありませんか。今、秋田、山口ですから、最低弾は二つ必要です。さらに、北朝鮮は我が国のほぼ全土を射程に収める弾道ミサイルを二、三百発は保有しているということであります。ということは、一発の弾道ミサイルに二発撃つとすれば六百発必要じゃありませんか。ということは、一発四十億円として、ざっと弾代だけで二兆四千億円掛かってしまいます。また、保管場所の警備、対空防備、さらには、敵の迫撃砲など発射時の人家の防備を考えたら、天文学的な費用が実際に掛かるのではないでしょうか。防衛大臣の見解をお聞きいたします。そもそも、それだけの弾を準備できるのでしょうか。
 また、今回防衛省が選定した搭載レーダーはまだ開発中のもので、むしろ、イージス艦に搭載される既存のレーダーの方が、信頼性も高いし、メンテナンスやアップグレードなどにも優越性があるのではないでしょうか。米国政府は日本側に一部負担を求めているとも報じられているのですが、事実関係とともに、選定した理由を、防衛大臣、教えてください。
 さらに、電磁波による人体や環境への悪影響について、イージス艦は入港する際にレーダーのスイッチを切るそうですが、その位置は何海里でしょうか。少なくとも、安全性の観点からそれぐらいの距離は必要でないかと思いますが、いかがでしょうか。防衛大臣、お答えください。
 今回の大綱、中期防では、宇宙、サイバー、電磁波といった新領域における能力の獲得、強化も強調しています。しかし、実際には、イージス・アショアのような正面装備品の導入に多額のコストを費やす計画となっており、果たして本気で強化しようとしているのか、疑問でもあります。
 例えば、諸外国のサイバー関連部隊の人員については、米国は六千二百人、中国は三万人、北朝鮮は六千八百人と言われておりますが、我が国のサイバー防衛隊につきましては、今年度の増員はたったの七十名、合計でも二百二十名しかないじゃありませんか。これでサイバー防衛能力の抜本的強化と言えるわけないじゃありませんか。この点について総理はどのような見解をお持ちなのか、お答えください。
 また、これらのIT関係の人材は、野原を駆け巡ったり、あるいは泳ぎがうまい必要は全くありません。専門性が極めて高いわけで、どの業界も引く手あまたです。そういう中、これまでの採用とは全く別物のやり方で募集しなければならないと思いますが、防衛大臣の認識を伺います。
 さらに、この装備品導入による後年度負担の増加により、補正予算への計上も常態化していますが、本来、補正予算とは、災害など年度途中に予期し得ない事態が発生した場合であり、これら費用は当初予算で手当てするべきものじゃありませんか。総理、御所見をお伺いいたします。
 今回の大綱では、安全保障環境は厳しさと不確実性が増大しているとされています。そういう中で、大綱には、韓国との間では幅広い分野で防衛協力を進めるとありますが、レーダー照射の問題についてはどうなっているのでしょうか。六月一日に韓国の国防大臣と会っていますよね。解決したんですか。防衛大臣、お答えください。
 また、総理は、北朝鮮の金正恩委員長に対し、条件を付けずに向き合わなければならないという考えを明らかにしました。拉致問題の解決に資する会談でなければならないという条件を今まで付けていたわけですから、明らかに矛盾しているじゃありませんか。これは、拉致問題の解決に資さなくても会いましょうという誤ったメッセージになりはしませんか。総理の御認識をお聞きいたします。
 さらに、今後、北朝鮮にどういうアプローチを考えているのか、その戦術を全てを明らかにする必要はないにせよ、変わった以上、国民に少しは説明すべきじゃないんでしょうか。総理、お答えください。
 総理があらゆるチャンスを逃さないという決意で臨んでいるのであるならば、トランプ大統領が金正恩委員長と次の三回目の首脳会談を行う際に、同席してみたらどうでしょうか。次のG20サミットでトランプ大統領に頼んでみたらどうでしょうか。一緒に相撲まで見た仲よしのトランプ大統領が隣に座っていれば、拉致問題の解決も含め、核・ミサイル問題において、こちらの主張を言いつつ、トランプ大統領に晋三の言うとおりだと相づちを打ってもらえば、極めて効果的だと思います。晋三と次は一緒に会うとトランプ大統領が言えば、金正恩氏も断れないと思いますよ。
 ちなみに、この提案を、去年、予算委員会で私がしたところ、総理は、「まず順番としては、南北そして米朝が行われ、そしてもちろん日米朝という形の首脳会談というものも私はこれは否定するものではもちろんありません。」と答弁しました。まさに今、そのタイミングじゃありませんか。安倍総理の決意を伺いたいと思います。
 防衛省は、「いずも」型護衛艦の改修とSTOVL機の搭載により、戦闘機の離発着が可能な飛行場が硫黄島のみである太平洋側の防空体制の強化に資すると説明しています。
 ここで一つお聞きしたいのが、硫黄島等に残された戦没者の遺骨の問題です。
 平成二十八年三月に全会一致で議員立法、遺骨収集推進法を成立させ、令和六年度までを集中実施期間として取組を推進することになっていますが、予算は、平成二十九年度二十四億四千三百万円から令和元年度二十三億六千百万円と、どんどん減っているじゃありませんか。これ、おかしくないですか。安倍総理、しっかり予算を増やして対応すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 この遺骨につきましては、DNA鑑定で本人確認ができるようになりましたが、遅々として進んでいません。この件では、今年の三月二十二日、私、予算委員会で根本厚労大臣にお聞きしましたところ、南方等の地域で収容した御遺骨のDNA鑑定については、まさに専門家等の御意見を聞きながら、今年度末までに一定の方向性をお示しする予定でありますとの答弁でした。私聞いたの、三月二十二日なんです。今年度末とおっしゃったって、一週間しかありませんよ。一定の方向性得られたんでしょうか。厚労大臣、お答えください。
 先日、お父様を南方戦線で亡くしたある御遺族からも、指一本でも帰ってきてほしいという切実な言葉をいただきました。赤紙一枚で家族から引き離され、一片の遺骨も戻ってこない。御高齢になった御遺族の心情は察するに余りあります。
 そういう中で、このDNA鑑定をお願いしているのは大学等なんですが、私が、ボランティアで、ほとんど実費でお願いしているのではないのかと予算委員会で聞いたら、政府参考人は、ボランティアという言葉が適切かどうか分かりませんがと答弁しましたが、先日の検討会議は、委員の方からボランティアだと発言がありました。だから私がボランティアだと言っているんですよ。厚労大臣、これボランティアですよね。お答えください。
 そもそも、ボランティアでは駄目です。アメリカみたいに予算と人員を付けて専門の鑑定機関をつくる必要は感じませんか。総理と厚労大臣、御答弁お願いいたします。
 トランプ大統領は先日、訪日の際、我が国の護衛艦に史上初めて乗艦されました。この乗艦した「かが」は、ミッドウェー海戦において沈没した当時の日本海軍の最高レベルの正規空母「加賀」と同じ名前ですが、何と両艦の長さが二百四十八メートル、ぴったり、全く一緒なんですよ。調べていてびっくりしました。防衛大臣、まさかわざと同じ寸法にしたんじゃないでしょうね、お答えください。
 ところで、本年二月七日の参議院予算委員会において岩屋防衛大臣は、核兵器等の大量破壊兵器を搭載する能力を持つものが攻撃型空母に当たる旨答弁しておりますが、過去の攻撃型空母の定義に関する政府答弁において具体的に言及のなかった核兵器等の大量破壊兵器を例示した理由はなぜでしょうか。これ重要です。総理、お答えください。
 新大綱の閣議決定と同日、「F35―Aの取得数の変更について」が閣議了解され、F35Aの取得数を四十二機から百四十七機とし、今年度以降の取得は完成機輸入によることとされました。ということは、国内メーカーの生産ラインの整備費、これどうなっちゃうんですか。約一千九百九十七億円も投じていますよね。防衛大臣、お答えください。
 トランプ大統領は「かが」において、同盟国の中でも最大規模のF35戦闘機群を持つことになると述べました。防衛省はSTOVL機の正式な機種選定はこれからであると説明していますが、総理はトランプ大統領にF35Bを購入すると約束したんでしょうか。総理の明確な答弁を求めます。
 また、このFMSという購入方式、つまり相手の言い値で取引するなど、もってのほかです。さらに、財務省の審議会において機関銃の調達価格が米国の約七倍になっていたことが指摘されるなど、装備品の調達には問題点が多々ありますが、相手も我が国の製品を購入するといった、いわゆるオフセット取引の仕組みを活用するなどの柔軟な発想が今こそ求められているのではないでしょうか。総理、お答えください。
 今回、F35の墜落事故が発生しましたが、そういう中、米国会計検査院が最近公表した報告書は、F35が深刻な欠陥を抱えたままで、危機的で安全性や重要な性能を危険にさらすに分類された欠陥だけでも、昨年報告書で指摘された百十一件中、未解決が十三件、さらには新たに昨年十二月以降四件判明という驚くべき状況です。これではパイロットの命を危険にさらすものと言わざるを得ません。総理、どう思われますか。
 また、このF35はレーダーに映らない、いわゆるステルス性があるそうですが、私、疑問なのは、今回の事故でレーダーから機影が消えたとの報告。あれっ、ステルスじゃなかったのと私は思ったんですね。レーダーに映っている、レーダーに映っているじゃありませんか。これ、何かスイッチを入れるとステルスになるということらしいんですね。ということは、ステルス状態のときに万が一の事故が起きたらレーダーによる解析はできないわけで、大丈夫なんでしょうか。防衛大臣、お答えください。
 また、この新たに追加取得となる百五機のF35については、高いステルス性能のため、飛行機のおなかにしかミサイルは積めないんだそうで、つまり武器は少なくなるそうです。忍者みたいな戦闘機なんですね。ですから、このF35がスクランブル発進に従事するのかどうか疑問です。仮にそうならば、機密の塊とも称される機体の性能に関する情報を相手方にさらすことになるのではないか。スクランブルの場合は、ステルス性よりも要撃能力の方が必要なのではないでしょうか。例えば、戦国時代の足軽がみんな日中に忍者スタイルだったら、武器も少ないし、大体、丸見えです。忍者は見えないから価値があるんじゃないんでしょうか。防衛大臣、お答えください。
 そのようなことを考えますと、まず、欠陥の指摘があるF35の新規取得を一時中断し、例えば、最近、空対空戦闘能力に秀でたF15で米空軍が採用したタイプなど、新たな戦闘機体系の整備を検討するべきではないかと思いますが、総理の見解をお伺いいたします。
 岩屋防衛大臣は、本年、外交防衛委員会において、F35を活用した弾道ミサイル発射直後の迎撃について、他国の領域における武力行動であっても、自衛権発動の三要件に該当するものがあるとすれば、憲法上、法理上許されないというわけではないとの見解を示しました。つまり、F35などの有人機、特にステルス性のある有人機はもとより、無人機によるブースト段階、相手国が発射したときのミサイル、これを弾道ミサイル迎撃が可能となった場合、法理上、相手国の領域に入って迎撃することは可能ということなんでしょうか。これって大変重要です。総理、お答えください。
 最後に一言。北方領土で、戦争を、取り返す是非について言及した衆議院議員については言語道断です。私たち政治家は、相手がどういう国であれ、戦争だけは絶対に避ける、その知恵を絞るのが我々政治家の役割じゃないんでしょうか。それを強調したいと思います。
 さらに、我々が先般来、参議院規則にのっとって強く要求しております予算委員会がなぜ開催されないんでしょうか。これは国会のルールそのものを否定しているものと断ぜざるを得ません。与党に強く抗議します。
 質問を終えるに当たり、答弁がちゃんとなっていなければ再質問もさせてもらうことを申し上げて、取りあえず私の質問は終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 白眞勲

speaker_id: 14326

日付: 2019-06-07

院: 参議院

会議名: 本会議