山尾志桜里の発言 (憲法審査会)
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○山尾委員 立国社会派の山尾志桜里です。
発言の機会をありがとうございます。
せっかくこの国会でこうやって憲法審査会が開かれましたので、冒頭にこの審査会の今後の議論の進め方について私の意見を申し上げて、また、視察報告の方も意見、質問を申し上げたいと思います。
この視察の討議が終わった後なんですけれども、恐らくCM規制、手続規制の議論に入っていくんでしょうし、私は入っていくべきだと思います。この審査会の場で民放連に量的規制の意思がないということは明らかになったと思いますので、次は、この投票法をつくったときの中心的な方が民放連の意思についてどんな前提で立法したのかということをみんなで確認をして、しっかり議論をして、これは手続法ですので、よい結論を出していけますし、出していこうということだと思います。
私が申し上げたいのは、もう一つ、このCM、手続規制の議論とあわせて、憲法の中身についての自由討議を行うべきだということです。ここにいる一人一人の議員が、政党の代表者ではなくて、選挙の支援者の代弁者でもなくて、全国民の代表者としてみずからの憲法観を語るところから始めるべきだと思います。
そして、自民党の方々には、この自由討議を改憲四項目を説明したという形式的実績づくりには利用しないと思いますし、利用しないでほしいとお願いしたいと思います。
一方で、手続の議論が終わらない限り、一切中身に入れないというのもおかしいと思います。国民には、自分たちの代表者を通じて、今、この現代における憲法の論点を知ったり伝えたりする機会が保障されるべきだと思います。そして、その場はここ、憲法審査会しか私は本来的な場所としてはないんだというふうに思います。
きょうも自由討議をやっておりますけれども、話せば化学反応もあると思います。意外な共通点も出てくると思います。案外、自民党の方にも自衛隊明記だけという案に消極的な議員が多かったりとか、野党の方にもさまざまな改憲テーマを持つ議員がいることも見えてくるかもしれません。憲法の議論は、まず、委員一人一人が、その背中にしょっている選挙とか、あるいは政党の空気や圧力を意識的に自分で取り外して、全国民の代表者、一人の国会議員として矜持を持ってこの場で自由に発言していく、そういうスタートをしたいというふうに思います。
ここから、視察報告に対して意見と、できれば質問もさせていただきたいと思うんですけれども、まず一つ、報告を聞いて、やはり憲法裁判所の存在感ということを強く感じました。私自身は、九条を除けば、統治の憲法改正のテーマというのは、解散権の制約、そして憲法改正に限らない一般的あるいは予備的と言われる国民投票制度、そして憲法裁判所だというふうに思っています。
とりわけ、ここから、今ある憲法で時代の要請に十分足りているという議論もあるでしょうし、足りていないという議論も出てくるでしょう。ただ、そのもう一つの輪っかとして、今、憲法をどのように守らせていくか、保障していくべきかという議論に憲法裁判所の議論は欠かせないというふうに思います。とりわけ、憲法裁判所は、今回の視察先でも、ウクライナでは改憲の限界を画したり手続適正を担保する役割まで負っている、リトアニアでは憲法保障機関として憲法の安定性に寄与している、こういう説明の御報告がありました。
ここでお伺いしたいんですけれども、せっかくですので、新藤幹事ですか、エストニアでは通常司法裁判所でこれをやっているというお話がありましたけれども、日本でもちょっと問題になっているような、ちょっとそれでは足りないとか、保障機能が足りない部分をこういうふうに工夫しているとか、もしそういう工夫があったということであれば、その憲法保障の代替機能のところについて教えていただきたいと思います。
山花会長代理にも、緊急条項を持つか否かと憲法裁判所を持つか否か、これは大陸法、英米法という御説明があったんですけれども、私自身は、緊急事態条項を持つか否かという、憲法でどういう規範を定めるかという問題と、その定められた規範をどうやって保障していくかという憲法裁判所の問題はちょっと理屈の上ではかみ合わないように思うんですけれども、ちょっとそこのつなぎを教えていただければ。
奥野幹事も言及されて、憲法裁判所、ブログにも書かれていましたけれども、やはり肝は人事の中立公正だと思います。やはり、今、最高裁判所の裁判官の指名、任命権が内閣にある中で、実際その保障機能が果たせるのかという問題点はかなり共有できる問題点だと思いますので、この人事について少し、聞いたり考えたりしているところとか、あったら教えてほしいと思います。
最後に、二点目ですけれども、国民投票なんですね。非常に難しいテーマだと思います。リスクもあると思います。民意の熱狂、多数決の暴走というドイツの戒めも勉強になると思います。
ただ、一方で、これだけ日本で国民と国会の距離が離れていて、投票率も全く上がらず、そして、なかなか国会にちゃんと酌み取れていないという民意が行く場所を求めてさまよっているような、こういう状態の中で、直接民主制ではないけれども直接民主的制度としての国民投票というのは、憲法改正に限らず、やはりこの場でしっかり検討すべきだというふうに思いますので、また今後の議論、させていただければというふうに思っています。
以上です。