荒井聰の発言 (国土交通委員会)

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○荒井委員 荒井聰であります。
 私は、最初に選挙に当選したときが奥尻の津波のあったときであります。二百人死んだかな。それから、九五年ですか、阪神・淡路大震災があり、そして二〇一一年に東北大震災があった。いずれも、私がたまたま与党にいたときに大きな地震、災害が起きるという。災害についてしっかりと対応しろ、対策を練れと……(発言する者あり)いや、そんなことはないでしょう。そういうことなんだなと思いまして、災害については非常に関心を持ってきていました。
 ソーシャルキャピタルという言葉がございます。これは前の気象庁長官の橋田さんが、最初ではないと思うんですけれども、ソーシャルキャピタルという言葉を使い出しました。これは、災害を通じて、他人への信頼、そういうものが向上しなければ災害復旧ができないということ、あるいは、それが強ければ災害復旧が早くできるということを意味していて、そういう学説を引用しているわけで、まさしく先ほど大臣がおっしゃった阪神・淡路大震災のときの話もそうだと思います。
 現実に、阪神・淡路大震災を契機にして、あのとき、アマチュア無線が大活躍するんですね。アマチュア無線しかなかったと言った方がいいかもしれない。それを契機としてミニFMの制度がつくられました。
 それから、ボランティアが大挙して神戸に押しかけるんですけれども、それの対応が難しくなってしまって、どうしようかということがきっかけで、当時の自民党の加藤紘一先生も中心になってNPO法案というのをつくることになりました。これによって、共助の仕組みというものが整理されるきっかけになったんだろうと思います。
 さらには、東北大震災については、これをきっかけに電力の自由化あるいは原発政策の大転換というものが図られることになるわけです。
 私は、今回の大きな災害も、これを契機にして、大きな社会構造の変化、あるいは災害に本当に強い、あるいは復活の早い、そういう日本社会をつくるきっかけにしなければならないなというふうに思っています。
 ところで、大臣、気象庁が日本で最初につくられたところは函館だということを御存じですか。この中で知っていた方はほとんどおられないと思います。
 気象台をつくった男は荒井郁之助といいまして、私の名前と同じ、関係あるかどうか全然わかりません、多分ないんだと思うんですけれどもね。
 この人は、江戸幕府の最後の海軍奉行でした。彼は、当時の江戸幕府が持っていた最新の軍艦である開陽丸の船長でもありました。この海軍の開陽丸を持っていたために、明治政府は、蝦夷地共和国をつくろうとしていたその勢力を潰すことができなかったんですね。しかし、残念ながら、荒井郁之助は操船を誤って、江差沖で座礁、沈没させてしまいました。それを見て明治政府が攻めて戦いに勝つわけですけれども、もしも操船を誤っていなければ、あのときは大風か大雨か何かに出かけちゃうんですけれども、それがなければ今ごろ北海道は独立国家になっていたかもしれないなというふうにも思うんですけれども。
 その思いがずっと彼に、彼は地理課長もやるんですけれども、地図の製作については卓越した技術力を持っていたようなので、しかし、それもやめて、最後にやった仕事が気象台をつくることだったんです。この気象台は、ですから函館につくりました。彼の思いがずっとあったんでしょうね。
 私は、このことがずっと、災害とかそういうものに、荒井郁之助が体験したというか経験した悔しさというか、そういうものが気象とか災害の政策の根幹につながっているんじゃないかなというふうに思います。
 そこで、きょうは旧河川局と、新しい省庁は何と言うんでしたかね、旧河川局と気象庁の皆さんを中心に議論をしたいと思います。
 その前に、先ほども小宮山さんから話がありましたけれども、電柱の話がございました。十五号の台風で電柱がばたばたと倒れた。
 電柱が倒れるのは、実は東北大震災のとき電柱は倒れているんです。この教訓を十分に私は踏まえなかったのかと。
 一番言いたかったのは、福島第一原発の、原子力発電所に入ってくる一番大事な電柱が地震によって倒壊したんです。これによって電力が喪失したということ。それから、東北新幹線も、電柱がばたばたと倒れて、送電線が倒れたために復旧に非常に苦労したんです。にもかかわらず、今回、電線に対して、電柱に対して、あるいは鉄塔に対して十分な対策ができていなかったんじゃないか。簡単に、何か二日か三日ぐらいで改修できるというような発表をしたようですけれども、どうもそのときは、政府は改造内閣にするために忙しくて、関心はずっとそっちの方に行ってしまって、おろそかになってしまったのではないかというふうにも思います。
 この電柱対策は、これから必ず来るであろう首都直下型地震にとっても大変大きな課題でありますし、電柱が倒れるということは道路が塞がってしまうということですから、このあたりの対策も含めて、経産省、どう考えているのかお答えください。

発言情報

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発言者: 荒井聰

speaker_id: 20756

日付: 2019-11-27

院: 衆議院

会議名: 国土交通委員会